うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、8月18日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!
セキュリティベンダーの露Kaspersky Labは8月20日(米国時間)、Windowsを古いバージョンにダウングレードさせて、既知の脆弱(ぜいじゃく)性を利用できるようにしてしまう「Windows Downdate」攻撃の詳細を公開した。
サイバーセキュリティ企業のSafeBreachに所属する研究者が、セキュリティカンファレンス「Black Hat USA 2024」で発表したものだ。
Windows Downdateは、以下の2つの脆弱性を利用して実行される。
これらの脆弱性を利用することで、整合性検証やTrusted Installerの適用など、Windows Update中に実行される全ての検証手順をバイパスして、ダウングレード更新を作成できるようになる。これにより、DLL、ドライバー、さらにはNTカーネルを含む重要なOSコンポーネントをダウングレードすることができてしまうという。
さらにその状態ではWindows Updateで最新の更新をインストールすることもできず、回復ツールとスキャンツールでは問題を検出できなかったとしている。
米Microsoftは2024年2月にこの脆弱性について報告を受けたが、2024年8月まで詳細は明かされなかった。現在、対応中とのことだが、修正にはシステムクラッシュなどの副作用を伴うため、急いでパッチを提供するようなことはせず、いくつかの緩和策を発表している。
また、以下のような効果がある更新プログラムKB5042562を適用することで、 CVE-2024-21302が悪用されるリスクを軽減できるという。
米Microsoftは8月21日(現地時間)、Copilot+ PCの目玉機能として6月にリリースを予定していた「Recall」(リコール)機能を、改めて10月にWindows Insider向けとして提供を始めると明らかにした。
Recallは、PC上の作業をスクリーンショットとして記録し、Copilot+ PCのオンデバイスAIにより後から検索できるようにするというもの。「前に画面上で見ていた白いスニーカーはどこのブランドか」といったことも検索できるようになる。
当初、6月18日のCopilot+ PC発売と同時にリリース予定だったが、プライバシーとセキュリティの懸念が払拭できず、Recallの提供を延期していた。Microsoftは「セキュリティは引き続き最優先事項であり、10月にRecallがWindows Insiderに提供される際には、詳細を記載したブログを公開する」としていた。
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