「Core Ultraプロセッサ(シリーズ2)」は驚きの内蔵GPU性能に メモリ帯域が当初発表から“倍増”IFA 2024(2/4 ページ)

» 2024年09月05日 12時00分 公開
[西川善司ITmedia]

GPUコアは「Xe2アーキテクチャ」に

 Core Ultra 200VプロセッサのGPUコアは、アーキテクチャが「Xe2」(開発コード名:Battlemage)に刷新された。Xeコアの数はモデルによって異なり、7基の「Intel Arc 130V GPU」と8基の「Intel Arc 140V GPU」の2種類が用意されている。

Xe2アーキテクチャ Xe2アーキテクチャは、単体GPUよりも先にCore Ultra 200Vプロセッサの内蔵GPUとして採用されることになった。もっとも、Xe2アーキテクチャを使った単体GPUが登場するかどうかは、現状では不透明な情勢だ

 Intel Arcシリーズ(Xe/Xe2アーキテクチャ)のGPUは、「Xeコア」と呼ばれるGPUコアが、複数基のベクトル演算エンジン「XVE(Xe Vector Engine)」を内包する構成となっている。上位モデルに搭載されるArc 140VではXeコア(SIMD16)は8基なので、XVEは計128基搭載されていることになる。

 Core Ultra 9 288Vの場合、Arc 140Vは最大2.05GHzで駆動する。当初の筆者の予想よりも随分と高いクロックで、興味深い。ここから理論性能を計算すると、以下の通りとなる。

8(Xeコア)×8(XVE)×16(SIMD16演算)×2FLOPS(積和算)×動作クロック(MHz換算)≒4.2TFLOPS

 計算で求められた約4.2TFLOPSという性能だが、据え置き型ゲーム機のGPUと比較すると「Xbox Series S」の約4TFLOPSを超え、「プレイステーション4 Pro」の約4.3TFLOPSに迫る値となる。Intel CPUの内蔵GPUというと、一昔前は「画面が出るだけ」というイメージが強かったかもしれないが、そのイメージを吹き飛ばすような高性能ぶりで、感慨深い。

 先代のXeアーキテクチャと同様に、Xe2アーキテクチャのGPUはリアルタイムのレイトレーシング処理にも対応する。

X Eliteとの比較 Core Ultra 9 288VとSnapdragon X Elite X1E-80-100のゲームパフォーマンスを比較。Snapdragon X Elite X1E-80-100の方は「DNR(稼働せず)」が多いが、ハロック氏は「X1E-80-100では動作しないゲームが多すぎるので、その性能比較をするのが難しいのだが……」という発言で、会場の笑いを誘っていた
HX 370との比較 Core Ultra 9 288VとRyzen AI 9 HX 370のゲームパフォーマンスを比較。Ryzen AI 9 HX 370の内蔵GPU(Radeon 890M)のピーク理論性能は約12TFLOPSとArc 140Vを上回っているのだが、一部のゲームを除いて平均フレームレートはCore Ultra 9 288Vが勝っている(平均16%)

 Xe2アーキテクチャのGPUでは、メディアエンジン(ビデオプロセッサ)回りも進化している。H.264(MP4)やH.265(HEVC)は当然のこと、採用事例が増えているAV1のエンコード/デコードに加え、次世代コーデックである「H.266(VCC)」のデコードもサポートしている。

 また、Core Ultraプロセッサ(シリーズ1)ではなぜか省かれてしまった推論アクセラレータ「XMX(Xe Matrix Engine)」が“復活”したこともポイントだ。INT8演算時における理論性能値は、XVEによるDP4a演算と、XMXによる演算の合算で67TOPS(1秒当たり67兆回)とされている。

 

メディアエンジン Xe2アーキテクチャではメディアエンジンも強化されている。目玉は、H.266のデコード対応だ
大幅パワーアップ 今回のXe2 GPUは、IntelのCPU内蔵GPUとしては史上最高性能となる

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月28日 更新
  1. 鳴り物入りで登場した「Copilotキー」が早くもお蔵入りか──チャットボットからAIエージェントへの移行が示すMicrosoftの誤算 (2026年07月27日)
  2. 64GBメモリ/2TBストレージ/Ryzen AI Max+ 395搭載のハイエンドミニPC「MINISFORUM MS-S1 MAX」がタイムセールで27%オフの43万2799円に (2026年07月25日)
  3. なぜ元Appleエンジニアは熱意を失い起業したのか? スマートグラス「Even G2」イベントで語られた、次世代機「G3」へのロードマップ (2026年07月27日)
  4. 480mm水冷に160mmファン搭載ケース! 夏のアキバは「大風量パーツ」がアツい (2026年07月27日)
  5. エアコンがない部屋を冷やせる「Dreemstar 冷風扇」がセールで50%オフの9980円に (2026年07月23日)
  6. ポタ電と組み合わせて使える「Soraiori ポータブルエアコン」がセールで16%オフの2万9980円に (2026年07月27日)
  7. 高価なグラフィックスカードを守る「過熱保護ケーブル」に注目! 夏を乗り切るNoctua製簡易水冷も販路拡大で続々入荷 (2026年07月25日)
  8. NVIDIAが次世代AI超解像技術「DLSS 5」の今秋投入を明らかに/MicrosoftとMistralが欧州におけるAI演算能力の拡大で戦略的提携を発表 (2026年07月26日)
  9. プラネックス、10GbE接続に対応した5ポート搭載アンマネージドスイッチ (2026年07月24日)
  10. Jackery、定格1500Wを実現するポータブル電源「1000 New」の新モデル 19%小型化 (2026年07月27日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー