今回の発表会場には、Core Ultra 200Vプロセッサを搭載するノートPCの実機展示が行われた。一部の展示機は実際に触れることもできたので、それらについて言及しておきたい。
展示されていたノートPCは、13型前後の画面を備える1kg前後の重さのモバイルモデルが中心だったが、中には16型程度の大画面モデルもあった。PCメーカー的には、Core Ultra 200Vプロセッサを「そこそこ性能重視なノートPC」にも採用したいという意図も見え隠れする。
デモで個人的に驚きを隠せなかったのは、やはり内蔵GPUの性能の高さだろう。ゲームのフレームレートを比較する展示では、理論性能が2倍以上も高いはずのRyzen AI 9 HX370のフレームレートがどういうわけか不思議なほどに安定していなかった。逆に、Core Ultra 200Vプロセッサは驚くほどにフレームレートが安定している。
この展示の信ぴょう性については、今後各所から出てくるはずの実機レビューなどで明らかになるだろう。
もっとも、いくらRyzen AI 300シリーズよりもゲームが安定して動作するといっても、会場で展示されていた“明らかな”ゲーミングPCは、MSIのポータブルモデル「Claw 8 AI+」1台だけだった。
繰り返しだが、Core Ultra 200Vプロセッサは意外と高機能かつ高性能な内蔵GPUを備えている。趣味用途程度の映像編集はもちろん、カジュアルゲーミング用途にまでに対応できそうだ。多目的ノートPC用のCPU(SoC)として、ニーズが高まるのかもしれない。
LG Electronicsの「LG gram Pro(16Z90TL)」。2560×1600ピクセルの16型IPS液晶ディスプレイを備え、容量77Whのバッテリーを搭載している。重量は約1.2kgだ
Dell Technologiesの「XPS 13」。ボディーカラーはブラックとホワイトから選べる。今回の発表会では、2880×1920ピクセルの有機ELディスプレイを搭載する構成が展示されていた。公称のバッテリー駆動時間は26時間で、重量は約1.2kgだ
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