続けて、Microsoft 365 AppsにおけるCopilot機能の拡張について説明された。その概要は以下の通りだ。
Copilot in Excelは従来プレビュー提供だったが、今回正式版に移行する。基本的にはCopilotを利用してデータの処理をより効率よく行える拡張を中心に実装される。既にロールアウトが始まっており、9月中には一般提供(対象全ユーザーへの提供)となる予定だ。
また、Excelではパブリックプレビュー版として「Copilot in Excel with Python」も実装される。プログラミング言語「Python」をノーコードで利用して、各種のデータ分析が可能だ。
「Copilot in PowerPoint」には、新機能「Narrative builder」が登場する。日本語に直訳すると「物語構成装置」となる本機能では、ユーザーがプロンプトに「こういうスライドを作りたい」と概要やファイルなどを入れると、それを元にしてCopilotが最初のドラフト(下書き)を作成してくれる。ただし、最初期バージョンではファイルの追加(添付)には対応せず、段階的に実装される予定だ。
また、途中の章立てを変更したいなどに、Copilotのプロンプトから指示を出すだけで行える機能も追加される。
新機能は既にロールアウトが始まっており、9月中に一般提供される予定だ。
「Copilot in Teams」には、「Meeting Chat」という新機能が実装される。
従来のCopilot in Teamsでは、ビデオ会議の文字起こしとその要約などが可能だったが、Meeting Chatを使うとチャットの内容の転記とその要約を行える。
本機能も既にロールアウトが始まっており、9月中に一般提供となる見込みだ。
「Copilot in Outlook」には、2024年末までに「Prioritize my inbox」機能がパブリックプレビュー実装される。
この機能は受信したメールをAIが解析し、「High Priority」を選択して並べ変えを指示すると、高い優先度と考えられるメールだけを抽出して処理できるようになる。さらに、高優先度になったメールを開くと、そのメールが「高優先度」となった理由をCopilotが解説した一種の要約を見ることも可能だ。
既に受信したメールの数が多くて未読メールが多数となっているユーザーなどにとって、重要なメールを見逃すことを防ぐという意味でありがたい機能だといえる。この機能は2024年末までにパブリックプレビューが開始される予定だ。
「Copilot in Word」の新機能は、Word、PowerPoint、PDF、電子メールなど別のファイルのデータなどをCopilotが自動で取り込み、プロンプトで指示された指示された文章のドラフトを作成してくれる機能だ。ドラフトをユーザー自身が編集したり、Copilotでさらに直したりすることもできる。
この機能は既に提供が開始されている。
「Copilot in OneDrive」には、OneDrive上に保存されているファイルの中からユーザーが必要なファイルを見つけて、最大5つの同じような名前のファイルの“差分”を分析する機能が追加される。ファイルを開いて全部に目を通す必要がないので、より早く目的のファイルにたどり着けるようになる。
本機能は既にロールアウトが始まっており、9月中に一般提供される予定だ。
米Microsoft、AI搭載ビジネス支援ツール「Microsoft 365 Copilot」の早期アクセスプログラムを開始
OpenAIが新モデル「o1」を発表 より複雑な問題の解答にも対応
生成AI活用の「Microsoft 365 Copilot」、ビジネス導入の第一歩はクラウドシフトから 日本MSが支援プログラム
PowerPointで「Copilot」を使うと何ができる? 最初の一歩をチェック
「一番売れた商品は何?」にも答えられるExcelのCopilotを使うには? 最初の第一歩をチェックCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.