Intelは9月24日(米国太平洋夏時間)、サーバ/データセンター向けCPU「Xeon 6 6900Pプロセッサ」(開発コード名:Granite Rapids)と、AIアクセラレーター「Gaudi 3」も正式発表した。搭載製品は、パートナー企業を通して順次発売される。
【訂正:9月27日11時45分】Gaudi 3を組み込んだシステムについて、発表時からメーカーに一部変更があったため修正しました
Xeon 6 6900Pプロセッサは、大型パッケージ(LGA7592)を採用する「Xeon 6 6900プロセッサ」のパフォーマンスコア(Pコア)版という位置付けだ。科学技術計算を始めとするHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)やAI(人工知能)の学習処理など、演算負荷の高い用途を想定し、サーバ向けCPUとして初めて「MRDIMM」をサポートしている。
Intelによると、Xeon 6 6900Pプロセッサは先代比でAIの推論処理は最大3倍、HPCの演算処理は最大2.5倍、MySQLの処理は最大2.1倍高速に行えるという。
これから出る予定の新型EPYCプロセッサ(開発コード名:Turin)と比べても性能は高く、旧世代製品でもプログラムの最適化を行うことでより高速な動作を期待できるとのことだ(TurinはAMDが公表しているベンチマークデータ、新旧XeonはIntelが実際にプログラムを動かした結果)ラインアップは以下の通りだ。いずれも2CPU構成での動作にも対応する。
Gaudi 3は、AIの中でも深層学習(DL)に特化したアクセラレーター「Gaudi」の第3世代製品で、推論処理や学習データのファインチューニング(最適化)も高速に行えることが特徴だ。
先代(Gaudi 2)と比較した場合、FP8演算では最大2倍、BF16演算では最大4倍の演算能力を備える他、ネットワーク帯域幅は2倍、メモリ帯域幅は1.5倍と全体的な処理の高速化が図られている。
Gaudi 3を組み込んだシステムは、日本ではデル・テクノロジーズとSuper Micro Computer(スーパーマイクロ)の2社を皮切りに順次発売される予定だ。
Super Micro Computer製の「Supermicro X14」は、Xeon 6 6900プロセッサを搭載するラックサーバだ。写真はGaudi 3を8基搭載できる構成のシステムで、一見すると何の変哲もないのだが……
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