Windows 11 2024 Updateの目玉機能「リコール」って何? 実際に試して分かったポイントを解説(2/2 ページ)

» 2024年11月26日 12時00分 公開
[井上翔ITmedia]
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プレビューは「Insider Preview(Devチャネル)」向けに提供中

 リコール機能のプレビューを利用するには、Windows 11の新ビルド/新バージョンを先行提供する無料の会員制プログラム「Windows Insider」に登録した上で、Windows 11の「Insider Preview」のDevチャネルを適用する必要がある。

 Devチャネルは主にPC(Windows)の上級者やアプリ/デバイスドライバの先行開発を行う技術者向けに提供されているもので、Windowsの新機能あるいは仕様変更を、候補を含めて“先行提供”することを目的としているものだ。ここである程度安定し、リリースが決定した機能は「Betaチャネル」に移行され、ほぼ完成すると「リリースプレビュー」に回されるという仕組みだ。

チャネル一覧 今回リコール機能がプレビューされるのは「Dev チャネル」である。予定を含む新機能/仕様変更をより多く盛り込んだ「Canaryチャネル」よりも安定しているものの、「Betaチャネル」と比べると不安定という位置付けとなる

Dev チャネルの適用するだけでは「リコール」を使えない?

 Windows Insiderに登録(参加)するには、個人ユーザーは「Microsoft アカウント」、法人ユーザーは「Microsoft Entra ID(旧Azure Active Directoryアカウント)」が必要となる。

 登録後、以下の手順で設定を行うとWindows 11 Insider PreviewのDevチャネルを利用可能だ。

  1. 「設定」を開く
  2. 「Windows Update」をクリック
  3. 「Windows Insider Program」をクリック
  4. 「使用を開始する」をクリック
  5. Windows Insiderに登録したMicrosoftアカウント/Microsoft Entra IDを選ぶ
    • 必要に応じてサインイン(ログイン)操作を実施
      1. Insiderチャネルとして「Devチャネル」を選んで「続行」をクリック
      2. 注意事項(英語)をよく読んで「続行」をクリック
      3. 「続行」をクリック
      4. PCを再起動する
      5. 再起動が完了したら、Windows Updateで更新を確認してインストール

 なお、注意事項にも書かれているが、Devチャンネルを適用した後、Insider Previewを取りやめたい場合はOSまでのクリーンインストール(またはリカバリー)が必要となる。事前に回復ドライブ(リカバリーメディア)の作成と、データのバックアップを取っておくことをお勧めする。

選択 Snapdragon Xシリーズ搭載PCでリコール機能を試したい場合は「Devチャネル」を選択しよう
注意書き 注意事項は、言語設定を問わず英語で出力される。Insider Previewを取りやめたい場合、またはCanaryチャネル以外のチャネルへの移行を希望する場合は、OSのクリーンインストール(またはリカバリー)が必要となる旨が書かれている
再起動 適用を決めたらOSを再起動し、Windows Updateを実行するとDevチャネルへの更新データがダウンロードされる

 これでリコール機能を試せる……と思いきや、リコール機能はユーザーのオプトイン(能動的な同意)に基づいて提供されるため、追加のセットアップ手順が必要だ。手っ取り早く使い始めたい場合は、以下の手順で操作しよう。

  1. タスクバーの検索バー(スタートメニュー)をクリック
  2. 「リコール」と入力
  3. 「リコール(プレビュー)」アプリをクリックして起動

 リコールアプリが起動すると、Windows Updateからリコール機能に必要な更新プログラム(2種類)がダウンロードされる。プログラムのインストールが完了すると、アプリの表示が更新される(更新されない場合は、アプリを一度閉じてから再起動すればよい)。

リコールアプリ 初めてリコールアプリを起動すると、Windows Updateが機能に必要な更新をダウンロードし始める
2つの更新 リコール機能で使われるのは「Image Search」と「Semantic Analysis」というモジュールだ。これらのインストールが終わると、一応の準備が整う

 アプリの表示が更新されると、リコール機能の簡単な紹介を確認できる。その後、Windows Helloでのサインインを求められるので、指示に従って登録済みの方法で生体認証を行おう。なお、リコールアプリの起動時には毎回サインインを求められるようになっている。

リコール機能 リコールを起動する際は、Windows Helloによる生体認証が必ず行われる。これはセキュリティを高めるための措置だ
セットアップしたて セットアップが完了すると、スナップショットを収集し始めた旨が表示される

 以上のプロセスを経ると、リコール機能を試せるようになる。ただし、現状ではSnapdragon Xシリーズを搭載するCopilot+ PCでのみ、Windows Insider ProgramのDevチャネルを通して試せる状況だ。先述の通り、Devチャネルの利用には一定のリスクがあるため、誰でも気軽に試せる状況ではない

 今後、リコール機能のブラッシュアップが進むとBetaチャネル、そしてリリースプレビューに回される。「Windows(あるいはPC)がトラブルに遭遇した時に、自力で対処できる自信がない」という場合は、リリースプレビューに登場したタイミングで試すことをお勧めする。「腕に自信がある!」という人なら、今すぐ試してMicrosoftにフィードバックするといいだろう。

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