AMDが新GPUアーキテクチャ「RDNA 4」をチラ見せ GPU名は「Radeon RX 9000シリーズ」にCES 2025

» 2025年01月07日 04時45分 公開
[井上翔ITmedia]

 AMDは1月6日(米国太平洋時間)、新GPUアーキテクチャ「RDNA 4」と、同アーキテクチャを採用するGPUの第1弾「Radeon RX 9070」「Radeon RX 9070 XT」を発表した。両GPUを搭載するグラフィックスカードは、2025年第1四半期にパートナー企業を通して発売される予定で、詳細は発売が近づいたら改めて説明するという。

RDNA 4の概要

 RDNA 4は、現在「Radeon RX 7000シリーズ」や「Radeon PRO W7000シリーズ」で使われている「RDNA 3アーキテクチャ」の後継アーキテクチャで、より微細な4nmプロセスを採用している。現時点でアーキテクチャの詳細な説明はないが、RDNA 3比で以下の特徴を備えているという。

  • CU(演算ユニット)の最適化
  • AI演算の高速化
    • 第2世代AIアクセラレーターを統合
  • CU当たりのレイトレーシング性能の改善
    • 第3世代レイトレーシングアクセラレーターの搭載
  • メディアエンジンの品質改善
    • 第2世代ディスプレイエンジンの搭載
特徴 RDNA 4アーキテクチャの主な特徴。今回は詳細な説明は行われなかった

FSRは第4世代に

 RDNA 4の登場に合わせて、AMDの超解像技術「FidelityFX Super Resolution(FSR)」も第4世代(FSR 4)に進化する。その特徴は以下の通りだ。

  • RDNA 4アーキテクチャに最適化
  • 4K(3840×2160ピクセル)へのアップスケーリングを高品質化
  • 高パフォーマンスのフレーム生成機能の実装
  • ラグ抑制技術「AMD Anti-Lag 2」に対応

 なお、AMDの説明によると、FSR 4は既に「FSR 3.1」に対応しているゲームならアップグレードで対応可能だそうだ。

FSR 4 FSR 4は、RDNA 4アーキテクチャに最適化されているという。ただし、こちらも詳細説明はなかった
生成AI 余談だが、RDNA 4アーキテクチャのリリースに当たり、AMD Software(旧Radeon Software)に対して「Adrenalin AI」なる生成AI機能を実装するという。画像生成の他、ローカル文章ファイルの要約やチャットボックス形式でのAMDへの質問に対応するそうだ

Radeon RX 9070/9070 XTの概要

 RDNA 4アーキテクチャのGPUは、全体としては「Radeon RX 9000シリーズ」と呼ばれる。先代の「Radeon RX 7000シリーズ」から1000飛ばしになるのは、Ryzen AI Maxプロセッサの内蔵GPUが「Radeon 8000Sシリーズ」という名称で、混乱を避ける目的がある。

 また、Radeon RX 9000シリーズからモデルのランクを示す数字が「百の位」から「十の位」に変更されている。これは競合のNVIDIAのモデル名のルールに合わせた取り組みだという。

モデル名 APU(GPU統合型CPU)で「8000」を使ってしまったことから、新シリーズはRadeon RX 9000シリーズとなった。併せて、競合との比較をしやすくするためにGPUのランクを示す数字を十の位に移した

 このルールに従うと、Radeon RX 9070/9070 XTはWQHD(1440p/2560×1440ピクセル)のゲーミングに最適化されたGPUということになるが、今回の発表会ではスペックに関する説明はなかった。続報を待ちたい。

GPU Radeon RX 9070/9070 XTを搭載するグラフィックスカードは主要なパートナー企業を通して発売される……のだが、肝心のスペックはまだ発表されていない

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