理論性能は良いはずなのに、大作(AAA)PCゲームタイトルをプレイすると力不足を感じる――先日、そんなグラフィックスカード(GPU)が存在する理由を解説する記事を載せた。
前回の記事で解説したことをザックリ振り返ると、以下の通りだ。
後編となる本稿では、2025年2月時点において上記の要件を満たせるグラフィックスカードを紹介しつつ、2025年の注目ゲームタイトルとなっているカプコンの「モンスターハンターワイルズ」のベンチマークテストでいくつかのグラフィックスカードをテストしてみようと思う。
GPUは理論性能値が全てではない……とはいうものの、演算性能が低すぎては本末転倒でもある。2025年のPCゲーミングにおいて、それなりの品質でプレイしたいということであれば、ピーク時の演算性能はPlayStation 5の約10TFLOPSは超えておきたいし、理想をいえばPlayStation 5 Proの16.7TFLOPSを超えれば万々歳だ。
ということで、これからのAAAタイトルを楽しために必要なグラフィックスカードの性能をもう一度まとめると、以下の通りとなる。
これを踏まえて、入手困難なモデルや3月以降に発売されるものを除いて、現状で手に入るグラフィックスカードをGPUメーカーごとに一覧にしたものが下表となる。
記事掲載時点(2月24日現在)だと、GeForce RTX 50シリーズは売り切れか、異常なまでの“初物価格”が付いているようだ。一方、旧版となったGeForce RTX 40シリーズは最上位の「GeForce RTX 4090」はかなり高騰しており、「GeForce RTX 4070」「GeForce RTX 4080」までは、2024年末と比べると少し値上がりしているようだ。
AMDのRadeon RXシリーズは最新の「Radeon RX 9000シリーズ」が正式発表前のため、Radeon RX 6000/7000シリーズからピックアップした。ハイエンドモデルも含めて、価格は2024年末時点に近い価格となっている。ある意味でのお買い得感はある。
そしてIntel Arc Graphicsシリーズは、グラフィックスメモリの容量が8GBのモデルが多く、「12GB以上」を満たすものが2モデルしか存在しない。最新モデルはBシリーズなのだが、「Arc B770 Graphics」の登場が未定のため、市場に存在する上位モデルは旧モデルの「Arc A770 Graphics」しか存在しない。その関係で、旧モデルであるはずのA770 Graphicsの方が新モデルよりも理論性能が高く、グラフィックスメモリの容量も多いので、予想外にコスパは良さそうである。
「こんなハズでは……」 理論性能は良いのにベンチマークスコアが奮わない? 「モンスターハンターワイルズ」にピッタリなGPUの選び方
カプコンが「モンスターハンターワイルズ ベンチマーク」を公開 Steam Store経由でダウンロード可能
AMDが新GPUアーキテクチャ「RDNA 4」をチラ見せ GPU名は「Radeon RX 9000シリーズ」に
“GeForce RTX 4060以上”って本当? 新型GPU「Intel Arc B580」は想像以上に優秀な良コスパGPUだった!
モンハンはプレイできる? 超小型ゲーミングPC「GPD WIN Mini 2025」は何が変わった? ホワイトカラーの実機を見てきたCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.