リフレッシュレートとWindowsおよびLinux専用機であることを除くと、基本仕様はBASEモデルと同じと考えていいでしょう。詳細はBASEのレビューを参考ください。カラーの発色やフロントライト、ディスプレイフロント部に物理ボタンを搭載しているなど、ほぼ同様です。
→・ついに電子ペーパーPCディスプレイにカラー到来! ただしいろいろ割り切りが必要かもしれない「DASUNG Paperlike Color」を試す
先ほど、マウスカーソルの追従性が上がったと言いましたが、これによってREVOだけでWindows PCを使うということが現実的なものとなりました。
従来の電子ペーパーディスプレイは、あくまでサブディスプレイであるという認識が強く、どうしても液晶ディスプレイがないと通常の操作(起動からセットアップ、アプリの起動など)は厳しいものがありました。
しかし、33Hzのリフレッシュレートでマウスカーソルが動くのであれば、PCに接続されたディスプレイがREVOのみであっても、十分に使用が可能だと感じます。
PowerPointでのオートシェイプ描画や、Excelの操作などもストレスなく行えます。もちろん、カラー電子ペーパー特有の色の見えづらさはありますが、事務用途としてある程度割り切ってしまえば、大抵のことは問題なく行えるでしょう。
また、電子ペーパーディスプレイのみを接続するメリットがありました。液晶ディスプレイと同時に接続して見比べてしまうと、どうしても電子ペーパーディスプレイの表現の低さが気になってしまいます。
しかし、電子ペーパーディスプレイ「しかない」環境になると、比較対象がなくなるので、そうした粗さも気にならなくなります。より集中してテキスト入力などができるようになりました。
個人的に実現したいのは、このREVOにミニPCをマウントし、iMacのような“一体型Windows電子ペーパーPC”を作ることです。十分実用レベルの操作感が実現できるため、ディスプレイの光を全く浴びずに仕事ができるようになります。
私は業務上、とにかくテキスト入力をすることが多いため、目に優しい電子ペーパーディスプレイだけのPCは長年の理想です。
そうなると惜しいのが、REVOからUSB Type-C接続で、PCに給電ができないことです。USB Type-CでノートPCの給電と映像出力ができれば、まさにケーブル1本でPCと接続できるのになと思います。
25.3型の電子ペーパーディスプレイは非常に高価であるため、購入には決断が必要です。しかしこの先、いつどのように進化するのかは気になるところです。
必要十分以上の品質を持つようになった昨今のスマートフォンとは違い、電子ペーパーはまだまだ体感的に大きく変わりそうな要素があります。それは、ppi(Pixels per inch:1インチ当たりのピクセル数)と発色です。
「300ppiになる」「フルカラー表示ができるようになる」といったことが実現されたなら、間違いなく購入するでしょう。しかし、それがいつ実現できるかはよく分かりません。「それまで待つのか?」「すぐに新モデルが出たらどうしよう」という葛藤の中、購入を判断する必要があります。
ただし、現時点でも十分にWindows用ディスプレイとして活用できるレベルには達しています。特にテキスト入力中心の方は、是非とも専用機の構築を試してみていただきたいですね。
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