3月24日、個人番号カード(マイナンバーカード)を運転免許証として利用できる、いわゆる「マイナ免許証」の運用が始まりました。
以前の記事でも触れた通り、既に運転免許証を持っている人も、更新前にマイナ免許証への切り替え、あるいは併用(追加)も可能です。今回、併用するための手続きをしてきましたので、注意点とあわせてレポートします。
マイナ免許証に関する手続きの方法は、お住まいの都道府県によって異なります。詳細は都道府県警察本部のWebサイト、または運転免許担当部署に問い合わせてください。
筆者は東京都民で、運転免許証は東京都公安委員会から受けています。そのため、手続きは警視庁が運営する3カ所の「運転免許試験場」のいずれかで行う必要があります。今回は、筆者が生まれて初めて運転免許証を手にした場所でもある「江東運転免許試験場」(東京都江東区)で手続きを行うことにしました。
以前の記事でもお伝えした通り、東京都(警視庁)の場合、更新を伴わないマイナ免許証に関する手続きは事前予約が必要です。筆者は事前予約した時間の1時間前に到着しましたが、予約時間の確認などをされることなく、すぐに窓口に通されました。もしかして、来場者数の事前把握にのみ使っている感じなのでしょうか……?
なお、免許試験場内は撮影禁止なので、この先は文字だらけになります。
江東運転免許試験場の場合、更新を伴わないマイナ免許証関連の手続きは運転経歴証明や免許返納と同じ「12番窓口」での受け付けとなります。他の手続きよりも列は少ない……と思いきや、この日はマイナ免許証に関する手続きをする人が意外と多く、少し待たされました。
マイナ免許証の併用申請は「運転免許証の保有形態変更」という手続きの一種です。手続きはユーザー(手続き者)操作が可能な端末で進めていくのですが、江東運転免許試験場の場合は「オペレーター(係員)操作モード」に切り替えられており、大半の操作を係員が行っていました。
保有形態変更手続きの“第1プロセス”の手順は以下の通りです。
端末から出てくる書類は「特定免許情報記録申請書」と「マイナ(免許証・経歴証明書)引換書」の2枚です。窓口係員は印刷内容が手持ちの運転免許証とマイナンバーカードと相違ないか確認した後、申請書に必要な追記を行ってくれます。
なお、この時点ではマイナ免許証のデータはマイナンバーカードに書き込まれていません。
その後、係員から「2枚の書類を持って、手数料の支払い窓口に行ってください。手数料を払い終えたら、この窓口に戻ってきてください」と言われます。その指示に従って手数料の支払い窓口に移動します。
江東運転免許試験場の場合、手数料の支払いは「0番窓口」で行います。窓口は3つあり、1つはキャッシュレス専用、2つは現金専用です。本試験場を含めて、警視庁では現金の他に以下の方法で手数料を支払えます。
更新を伴わなずにマイナ免許証の追加(法的には「特定免許情報記録」の追加)をする場合、手数料は1500円(非課税)となります。
当日は8時30分のオープン時にシステムトラブルがあった影響で結構混み合っており、キャッシュレス専用列は比較的早く流れたとはいえ、列に並んでから35分ほど待たされました。
手数料の支払いを終えたら、いよいよ発行の手続きに入ります。手数料を支払ったことが追記された書類を再び窓口に提出し、呼び出し番号札をもらいます。
すぐ呼び出されるのかなと思いきや、筆者の前に結構待ち人数がいたらしく、ここでも30分ほど待たされました。更新せずにマイナ免許証の切り替え/追加を行う人が思ったよりも多かったせいか、隣接する窓口も利用して並行対応を始めたようです。
呼び出されたら、係員に運転免許証とマイナンバーカードを提出します。すると係員がカードを非接触リーダー/ライターに置き、ICチップにマイナ免許証のデータを保管する「免許AP」の領域を作成してから、マイナ免許証のデータを書き込みます。
警察庁の案内ページでは「写真撮影」のプロセスもあるのですが、今回は“併用”の手続きだったせいか省略されました(運転免許証と同じ写真データが記録されました)。
書き込み後、正しくデータが記録されていることを「免許情報記録確認書」を使いつつ係員と一緒に確認します。確認書をもらったらマイナ免許証の追加手続きは完了です。
しかしもう1つ、その場で終えておくべき手続きがあります。
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