“PS5風”のデザインが魅力の外付けストレージ「Seagate Game Drive for PS5 External SSD」を試すポータブルストレージの道(3/3 ページ)

» 2025年04月01日 17時15分 公開
[渡辺まりかITmedia]
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データ転送速度ベンチマークテストの結果は?

 検証に使ったのは以下のモデルだ。

  • One-NetBook Technology「ONEXPLAYER X1 Mini」(AMD Ryzen 7 8840U、メモリ32GB、USB4端子)
  • MSI「Claw A1M」(Intel Core Ultra 5 135H、メモリ16GB、Thunderbolt 4端子)
  • Apple「MacBook Pro 13-inch 2020(Intel Core i7 2.3GHz、メモリ16GB、Thunderbolt 3端子)

ONEXPLAYER X1 Mini

 Windowsを搭載したポータブルゲーミングPCのOne-NetBook Technology「ONEXPLAYER X1 Mini」で試したベンチマークテストでは、おなじみの「CrystalDiskMark 8.0.6x64」(ひよひよ氏作)を計測ソフトとして利用した。

 平均の書き込み速度は毎秒997.32MB、読み出し速度は毎秒996.68MBで、最大の書き込み速度は毎秒999.3MB、読み出し速度は毎秒996.91MBであった。書き込み/読み出しともに、安定して高いデータ転送速度を保っている印象だ。

ONEXPLAYER X1 Miniでのベンチマークテストの結果 One-NetBook Technology「ONEXPLAYER X1 Mini」で測定したベンチマークテストの結果

MSI Claw A1M

 MSI Claw M1Aの下位モデル(Claw-A1M-003JP)は、Intel Core Ultra 5 135Hを採用したWindows搭載のポータブルゲーミングPCだ。Thunderbolt 4端子に接続し、CrystalDiskMark 8.0.6x64で5回計測したところ、平均書き込み速度は毎秒1052.18MB、平均読み出し速度は毎秒1021.18MBであった。なお、最大の書き込み速度は毎秒1052.5MB、読み出し速度は毎秒1021.31MBだった。

MSI Claw A1Mのベンチマークテストの結果 MSI「Claw A1M」で測定したベンチマークテストの結果

MacBook Pro 13-inch 2020

 筆者が愛用しているMacBook Pro 13-inch(2020年発売)にはThunderbolt 3端子があるので、端子の規格がボトルネックになるということはない。計測ツールは「Blackmagic Disk Speed Test」を利用した。

 5回ベンチマークテストを行った結果、平均の書き込み速度は毎秒878.44MB、平均読み出し速度は毎秒821.86MBだった。最大では書き込みが毎秒883.3MB、読み出しが毎秒826.8MBという結果になった。

MacBook Pro 13-inch(2020年モデル)のベンチマークテストの結果 MacBook Pro 13-inch(2020年モデル)で測定したベンチマークテストの結果

ストレスのない使い心地

 では、External SSDの実用面はどうだろうか。

 筆者の場合、1枚の写真が1.6MBから2.4MB程度の写真を扱ったり、1分程度の動画を編集したりすることがある。写真編集を想定し、500MBほどの写真をOne-NetBook Technology「ONEXPLAYER X1 Mini」からExternal SSDへコピーするのにかかった時間や、コピーした写真を編集する際に遅延が生じないかどうかを試してみた。

 合計500MB程度になるよう写真をフォルダにまとめておき、External SSD内へコピーしたところ、実際に掛かった時間は6.07秒であった。

500MBの写真をコピー 500MB以上の写真をコピーしたところ、約6秒だった

 また、External SSDから16枚ほど写真を選んで画像編集ソフトで“連結”し、約57MBになった写真ファイルを編集して保存するという作業をしたところ、どちらもフリーズしたり、処理に待たされたりといったことはなかった。

写真編集のテスト External SSDに保存した写真を直接編集するという使い方もできる

 PCのローカルストレージに保存されているデータを編集するのと変わらない速度で作業できることが分かったので、SDメモリーカードの写真データをPCではなく直接External SSDに移動して、そこから編集する方法もありだろう。

 USB Type-Cを搭載したiPhone/iPadやAndroidスマートフォンでもつなぐだけですぐに使えるので、容量を圧迫している動画データや録音データ、写真などを簡単に移動できる。External SSDには1TBまたは2TBの容量ラインアップがあるので一元管理もしやすいだろう。

Androidでも使える Galaxy S23 Ultraと接続し、本体のストレージを圧迫していた動画を複数選び、一気にExternal SSDでバックアップを取るということも行える
選んだ複数の動画は全部で10GBほどだったが、43秒でコピーが完了した

ゲームのファイル置き場としては?

 PlayStation 5やPlayStation 4にダウンロードしたゲーム本体のデータをExternal SSDに保存することも可能だ。筆者はPlayStationシリーズを持っていないが、ポータブルゲーミングPC(AYANEO SLIDE)なら手元にある。

 そこで、Windows 11にインストールしたゲームクライアント「Steam」を使って、ゲーム本体をExternal SSDに保存する方法を最後に紹介したい。

 External SSDとPCを接続したらSteamを立ち上げて、左上にある「Steam」をクリックしてから「設定」を選ぶ。

SteamクライアントのSteamから設定を選ぶ Steamクライアントを立ち上げたら、ウィンドウ左上の「Steam」メニューから「設定」を選ぶ

 タブリストから「ストレージ」を選び、ストレージリスト「Windows(C:)」の右にある矢印から「ドライブを追加」を選ぶ。

タブリストからストレージを選ぶ 次いでタブリストから「ストレージ」を選択し、デフォルトのストレージを選ぶ
「ドライブを追加」 「ドライブを追加」をクリックする

 「新しいSteamライブラリフォルダーを追加」ダイアログが表示されるので、External SSD(ここではローカルドライブ(D:)と表示)を選んで「追加」ボタンをクリックする。

External SSDを選択 External SSDを表すドライブ名を選んで「追加」ボタンをクリックする

 これで、External SSDをゲームのダウンロード先に追加できる。

ドライブリスト ストレージのリストに追加された
インストール先に選べる ストレージリストにあれば、インストール先としてExternal SSDを選べる

 既に複数のゲームをPCにダウンロード済みであれば、ゲームのプロパティから「コンテンツを移動」で移動させることも可能だ。

ゲームのプロパティ 移動させたいゲームのプロパティから『インストール済みファイル」タブを選び、「インストールフォルダーの移動」をクリックする
コンテンツを移動 「コンテンツを移動」ダイアログボックスで、移動先のドライブを選んで「移動」ボタンをクリックする。なお、複数のゲームを移動させたい場合は、Steamクライアントウィンドウ左上にある「Steam」→「設定」→「ストレージ」から行える

 なお、SteamDeckでも同様の方法で外付けSSDをダウンロード先に設定できる。ただし、フォーマットはNTFSである必要があるため、exFATのExternal SSDでは再フォーマットが必要になるので注意が必要だ。

利用にはフォーマットが必要 External SSDをSteamDeckで使うにはフォーマットしなければならない

 実際にゲーム本体をExternal SSDに移動させた状態でSteamのゲームをプレイしてみたが、起動時にもたつくことはなく、プレイ自体も問題なく行えた。

 ゲームはもちろん、常に持ち歩けるデータストレージとしても使い勝手が良い上に、PlayStationロゴの安心感もあるので、ストレージに課題を抱えているのであれば、チェックしてみるのはどうだろうか。

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