重たいモバイルディスプレイと老眼からの解放! 独自チップを搭載したARグラス「XREAL One」を試す(3/3 ページ)

» 2025年06月19日 16時46分 公開
[渡辺まりかITmedia]
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老体にぴったりな作業環境を構築

 筆者はUMPC(ウルトラモバイルPC)を愛用しており、取材へ出掛ける際は3in1 PCの「ONEXPLAYER 2」と、マウス操作もできるキーボード「HHKB Studio」、そしてその日の気分に合ったモバイルディスプレイをバックパックに入れている。

 そのモバイルディスプレイの代わりにXREAL Oneをバックパックに入れることで、強制的に(物理の)サブディスプレイを使えないようにして、数回取材へ行くことにした。

 取材時にXRグラスをかけていては、周囲が見えなくなるし、写真撮影もできないので、利用するのは取材後の原稿執筆時だ。サードプレースとして利用できるカフェ、またはコワーキングスペースなどへ入り、3in1 PCとキーボードを展開する。そして、XREAL Oneを取り出してケーブル接続をする。

 最新のファームウェアでは、赤いXボタンのダブルクリックでメニューが表示され、ワイド画面にすぐ切り替えられる。また、シングルクリックで画面を空間固定(3DoF)モードと頭の動きに合わせて動かす追従モードを切り替えられる。長押しすれば、顔を向けている方向に画面がスッと移動する。

 この一連の使い方を覚えた結果、物理的なサブディスプレイ同様にXREAL Oneを使えるようになった。

 むしろ、それ以上に作業しやすいと感じるようになった。というのも、筆者も寄る年波に勝てず、老眼が進行しており、外出用の度の強いコンタクトレンズを装着していると、30〜40cmの距離のディスプレイの文字がぼやけて見えてしまう。目に負担を強いながら作業するのが当たり前になっていた。

 しかし、XRグラスは数m先に映像が見える仕様になっている。そこに大画面が表示されているのだから、物理的なサブディスプレイやPCのディスプレイより、くっきり文字が見えるというわけだ。

 ワイド画面に設定しておけば、同時に3つのウィンドウを表示させても窮屈さを感じることはない。PCのディスプレイに目をやることなく、XREAL Oneに表示されている情報だけで原稿を執筆することができた。

 3時間ほど作業していたが、物理的なモバイルディスプレイを使っているときより、目の疲労感が少ないと感じた。また、腰を曲げずに作業できるからか、肩や腰が痛くなることもなかった。

 チップを搭載しているので、発熱がどうなっているのか気になる人もいるかもしれないが、肌に触れているテンプル部分が熱を持つことはない。グラスの中央、いわゆる眉間に当たる部分を触ると「おお、温かい」と感じる程度である。

 持ち歩いてみて何よりありがたいと感じたのは、一般的なモバイルディスプレイより軽いことだ。

 最近、好んで使っていた15.6型モバイルディスプレイUNIQ「PROMETHEUS CAST 15.6inch」は、スタンド兼ケースも合わせると約1.21kgだ。それに引き換え、XREAL Oneは、持ち歩きセットである保護ケースとケーブルを合わせても241gである。1kg近く軽くなったことになる。

241g 必要なもの全てが入っていて241gだ。軽い

 XREAL Oneは、屋外でも使いやすい。モバイルディスプレイを広げるのがためらわれるような場所でも、サングラス(のようなもの)なら違和感がない。DisplayPort Alternate Mode対応のUSB Type-C端子を搭載しているPCであれば、ケーブル一本をつなげるだけで、すぐに仕事に取り掛かれる。

大げさではない作業環境 アウトドアで作業するときでも、大げさにならないのが良い

 エレクトロクロミック調光の透過率0%(シアターモード)では、明るい屋外でも文字を見やすい。どのように見えるのかは、下の写真を参考にしてほしい。

Galaxy S25と接続した見え方 左からクリアモード、シェードモード、シアターモード。Galaxy S25のDeXモードで表示している
シアターモード こちらはシアターモードで表示している様子。ブラウザ上の文字が、隅々までくっきり見えるのが分かる

 今回は、試用期間が長かったおかげで「XREAL Oneは、モバイルディスプレイの代わりとして仕事に使えるのか」ということをじっくり検証することができた。

 結論としては「使えるし、重い荷物がつらい、近くが見えづらい老体に優しい仕事環境を構築できる」というものであった。

 唯一のネックは視野角が50度と、比較的狭いことだろう。グラス型では、視野角を広くすると映像の端がゆがんでしまいがちとのことだが、本体内にチップを搭載したことだし、さらなる飛躍を望みたいところだ。

気に入ってしまった XREAL Oneを気に入ってしまい、帰りたくなくなっている筆者
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