ここからは少々目線を変えて、ゲーミングPCではなく普通の高性能なノートPCとして、ROG Zephyrus G16(2025)の評価できるポイントを紹介していく。
仕様で軽く触れているが、ROG Zephyrus G16(2025)のディスプレイは高解像度かつ発色が鮮やかな有機ELを採用している。
規格でいえば映像製作向けの色空間である「DCI-P3」の100%カバーをうたうだけあって、画面の鮮やかさには見とれるほどだ。
筆者は仕事と趣味の両方で外出先で写真を撮影する機会が多い。またそのまま撮影した写真をPCに取り込んで選別し、編集を行うことも多い。
写真や動画を取り扱うとなれば、ディスプレイは鮮やかでないと思った通りの色を出すこともできないため、ROG Zephyrus G16(2025)の有機ELディスプレイは最適というわけだ。
さらに編集ソフト、有名どころでいえばAdobeのLightroom ClassicやPremier Proといったソフトはさまざまな編集ツールが画面の上下左右に表示されるため、WQHD+の広い解像度は編集作業が行いやすい。
16型という画面サイズも相まって、ドットバイドットでWQHD+の広さを存分に活用でき、外出先でのクリエイティブ作業にもとことん向いていると感じた次第だ。
ROG Zephyrus G16(2025)のボディーは、ゲーミングPCと聞いて真っ先に思い浮かぶ武骨さや分厚いといったイメージとは真逆で、モバイルノートPCのように薄い。
実際に筆者が取材や打ち合わせに持ち出しているモバイルノートPC(FMV LIFEBOOK UH)と比べてみると、厚みがほぼ変わらなかった。重量こそ約1.85kgとモバイルノートPCと比べれば重いのだが、16インチの高性能なノートPCとして考えると十分に軽い。
薄型のバックパックへの収まりも良好で、可搬性は高い。さらにフルサイズのSDカードスロットやUSB Type-Cポート(USB4、USB 3.2)も備えているため、カメラからのデータ転送もストレスなく行える。
ROG Zephyrus G16(2025)の基本性能の高さも相まって、重たい写真や動画の編集もサクサク進む。特に重たい動画の書き出しについても、アクションカムで撮影した4K動画を、複数本つないで30分弱の動画にするのにかかった時間は約6分と高速だった。
ゲームはもちろんのこと、クリエイティブシーンでも好きな場所にいつもの環境を持ち出しやすい点はROG Zephyrus G16(2025)の強みだ。
ROG Zephyrus G16(2025)、そしてGeForce RTX 5070 Laptop GPUだが、2025年のゲーミングノートPCに求めたい基本的な性能、満足度は十分に満たせる1台だ。
以前試したROG Zephyrus G14(2025)に比べると、16インチサイズで一回り大きい分なのか、GPUが1グレード下になるためか、どちらにしても本体温度の上昇は緩やかで、それでいてゲームもクリエイティブな作業も十分にこなせる。
外観もゲーミングノートPCの武骨さはなく、キーボードバックライトや天板のエッジライティングも白色のみなので派手さもない。外出先で普通のノートPCとして使える点も評価できる。
「ゲームもしたいが、普通に使えるノートPCがほしい」という人に特に向いた1台だ。
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