一方で中央のジョグダイヤルは、TVであれば音量の調整、エアコンであれば温度の調整など、1つのパラメーターを上下させる用途に特化しているので、他と異なるインタラクションであっても、そう大きな問題はない。
とはいえ、実際にどれだけ出番があるかは別の話だ。筆者の場合、エアコンで温度を頻繁に上下させることは日常なく、冷房と暖房でそれぞれ適した温度にワンシーズン固定したままなので、ジョグダイヤルが便利か否か以前に、温度の調整機能そのものの必要性をあまり感じない。
また今回複数のエアコンを試したが、温度は1度単位しか変更できないようだ。エアコン付属の純正リモコンでは(これも機種によるだろうが)0.5度単位で変えられるため、それならば本製品による操作はオン/オフだけにとどめ、温度の調整は純正リモコンで、となってしまう。結論として、操作できるよう登録はしてみたものの、日常において出番はほとんどなかった。
一方、TVの音量についても似たような結果になった。普段は通常音量とミュートを行き来する場合がほとんどなので、こちらもやはり出番がない。エアコンよりは多少使う機会があるかもしれない、という程度だ。
ジョグダイヤルを回してから実際のTVの音量に反映されるまでに微妙なタイムラグがあるのに加え、どれだけ回せば1段階上がるのか把握しづらく、こちらも地味にストレスが溜まる。上下ボタンで音量を調整するTVの純正リモコンに慣れてしまっているのもあるだろうが、決して使いやすくはない。ノブを回して音量を調整するという行為に懐かしさは感じるものの、それはまた別の話だろう。
結論としては、このジョグダイヤルについては、メーカーがアピールする用途と、実際の利用シーンとが微妙にズレているように感じられる。現状では実用性よりも、多機能をアピールするためのプロモーション的なギミックと考えておいた方が、購入してガッカリせずに済むと思われる。
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