アイティプロテックの「UNI-12BAR/M」は、12.3型でバータイプのモバイルディスプレイだ。縦向きにしてメインディスプレイの脇に置いたり、横向きにしてキーボードとディスプレイの間に設置したりと、隙間スペースを有効活用することで、より多くの情報を表示できる製品だ。
ユニットコム専売モデルであるこの製品について、メーカーから機材を借用したので、レビューをお届けする。
まずは基本的な仕様をざっと押さえておこう。画面サイズは12.3型だが、アスペクト比は24:9と約3:1の細長いバー型で、横幅は30cmを超えるなどそこそこ大きい。画面解像度は2400×900ピクセルで、サイズを考えるとなかなかの高解像度だ。
グレア調のIPSパネルを採用しており、視野角は150度と一般的なモバイルディスプレイによくみられる178度と比べるとやや狭い。リフレッシュレートは60Hzで、メーカーサイトには本稿執筆時点で記載がないが、マニュアルによると輝度は最大300ニト、コントラスト比は1500:1とされている。タッチ操作には対応しない。
設置には、縦横どちらの置き方にも対応するデスクトップ用スタンドに加え、持ち運びにも適した両面テープ貼り付け式のクイックスタンドのいずれかを利用できる。さらに背面の75mmピッチのVESAマウントを用いて、別途用意したディスプレイアームなどに取り付けることも可能だ。
ちなみに、このデスクトップ用スタンドは、せっかく縦横どちらにでも差し込める構造でありながら、事前にシューをネジ止めしなくてはならず、そのせいでカジュアルな縦横の組み換えを難しくしている。頻繁な組み換えには不向きであることは把握しておきたい。
接続方式はUSB Type-Cの他、HDMI、さらには専用変換ケーブルを経由してのVGA(アナログRGB)接続にも対応している。イヤフォンジャックも備え、スピーカーも搭載(2W×2)するなど、音声出力系は充実している。ただし、スピーカーは縦置きにすると上下に2基並ぶことになるので注意したい。
重量はスタンドなしの実測で407g、クイックスタンドを取り付けた状態で420gだった。10〜11型クラスのワイドサイズのタブレットが500g前後であることを考えると、少なくとも極端に重いわけではない。ちなみにデスクトップ用スタンド込みだと617gになるが、この組み合わせで持ち運ぶことはあまりないだろう。
付属品は、これらデスクトップ用スタンドやクイックスタンドに加えて、各方式に対応した接続ケーブル、さらに給電アダプター(USB Type-Cケーブルじか付け)が付属する。保護ケースやポーチ類は付属しない。
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