ASUSの「ROG Xbox Ally」シリーズでPCゲームはどれだけ楽しめる? 2モデルを比べてみて分かったこと(1/4 ページ)

» 2025年10月15日 22時00分 公開
[迎悟ITmedia]
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 ASUS JAPANの新型ポータブルゲーミングPC「ROG Xbox Ally」(想定価格8万9800円)と「ROG Xbox Ally X」(想定価格13万9800円)が、10月16日に発売を迎える。製品名の通り、両モデルはMicrosoftの「Xbox」とのコラボレーションモデルで、本体は「Xbox コントローラー」を模したデザインになるなど、よりゲームに適した進化を遂げている。

 この記事では、両モデルのデモ機を先行試用した所感をまとめたい。今回はスペックの異なる2モデルが同時に発売されるということで、「どっちを買えばいいのかな……?」と悩んでいる人もいるかもしれない。参考になれば幸いだ。

両モデル エントリーモデルの「ROG Xbox Ally」(左)とハイエンドモデルの「ROG Xbox Ally X」(右)

持ちやすくて操作しやすいゲームコントローラー

 ROG Ally(エイライ)シリーズは、ROG(Republic of Gamers)ブランドのポータブルゲーミングPCとして2023年に初代モデルが登場した。

 翌2024年には、ストレージやメモリを増量し、ブラックカラーをまとった「ROG Ally X」が投入された。

 そして2025年は、先述の通りXboxとコラボレーションした2モデルが同時に投入される。ポータブルゲーミングPC市場は拡大の一途をたどっており、他社も新製品を続々と投入している。進化と競争が激しいカテゴリーにおけるASUSの“次の一手”がROG Xbox AllyとROG Xbox Ally Xということになる。

ROG Xbox Ally エントリーモデルのROG Xbox Allyは、初代ROG Allyをモチーフとしてホワイトカラーをまとっている
ROG Xbox Ally X ハイエンドモデルのROG Xbox Ally Xは、一部スペックを向上したROG Ally Xをモチーフとしてブラックカラーを採用している

 ROG Xbox Ally/Ally Xの外観の特徴は、大型化したグリップだ。これは「Xbox コントローラーをROG Allyに融合させる」というコンセプトの元に設計されたという。

 実際にXbox コントローラーと並べてみると、グリップの太さはかなり似ており、手に持った際のホールド感も近い。筆者はPCでゲームを遊ぶ際にXbox コントローラーを利用しているので、両モデルは手になじみやすい。

 グリップ部は布地のような手触りの表面加工がなされており、これが滑り止めの役割を果たす。ボディー全体に小さな「ROG」ドットパターンが施されているため、キー回りなど手の触れる部分の汚れや傷が目立ちにくいのも魅力だ。

 ゲームコントローラー(パッド)のボタン/トリガーも、グリップを握った際に自然に指が届く範囲に配置されている。操作していて指がつるようなこともなく、押した際の感触も良い。

グリップ Xbox コントローラーを融合した、握り心地の高いグリップ
融合 筆者が実際に使っているXbox コントローラー(右)と並べてみると、ROG Xbox Ally/Ally XがいかにXbox コントローラーを意識したことが分かる
ボタン ゲームコントローラーのボタン周辺部には「ROG」のパターンが細かく印字されているので、傷や汚れが目立ちにくい

モデルによって構成が異なるポート類

 外部接続端子はイヤフォン/マイク端子、microSDメモリーカードスロットと、USB Type-C端子×2を、本体上部に集中配置している。

 USB Type-C端子は、ROG Xbox AllyとROG Xbox Ally Xで仕様が異なる。ROG Xbox Allyは2基共にUSB 3.2 Gen 2(USB 10Gbps)規格であるのに対し、ROG Xbox Ally Xでは片方がUSB4 Version 1.0(USB 40Gbps)規格となる。ただし、いずれの端子もUSB PD(Power Delivery)規格の給電とDisplayPort Alterante Modeによる映像出力に対応している。

 microSDメモリーカードリーダーは最大毎秒312MB(理論値)のアクセスに対応する「UHS-II規格」に準拠している。ストレージ容量が足りなくなった場合は、UHS-II対応のmicroSDメモリーカードを用意すれば補える。

 本体上部にある電源ボタンは、Windows Helloの指紋認証にも対応している。

Allyの本体上部 ROG Xbox Allyの本体上部。右側にあるUSB Type-C端子はどちらもUSB 3.2 Gen 2規格に準拠する
Ally Xの本体上部 ROG Xbox Ally Xの本体上部。右側にあるUSB Type-C端子のうち、右寄りのものはUSB4 Version 1.0に準拠する

 本体背面には大型の吸気口が設けられている。ここで吸気をして、本体上部から一気に排気する仕組みだ。左右のグリップを握った状態でも吸排気に支障のないように配慮されている。

 “ポータブル”ということもあり、両製品は本体を寝かせた状態や立てた状態など、さまざまな姿勢(プレイスタイル)でも十分な冷却ができる「ゼログラビティ技術」を採用している。吸排気口から内部に異物が混入しないように、ダストフィルターも搭載されている。

 高負荷なゲームプレイを万全に行える冷却性能を確保した上で、自宅での「ごろ寝」から屋外でのプレイまで、プレイスタイルを問わず安心して遊べる設計はROG Xbox Allyシリーズの隠れた強みだ。

Ally 背面,背面・上部には大型の吸気口がある。排気は上方に行う仕組みで、安定稼働を担保している
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