通話もチャットも全部無料! 人気のAndroidアプリ「LINE」を試す

» 2012年03月02日 10時59分 公開
[今西絢美,ITmedia]

 スマートフォンを購入してすぐに便利に使えるアプリは数多くある。今回はそんなアプリの1つ、「LINE」を紹介しよう。同アプリは今、飛ぶ鳥を落とす勢いでユーザーが増えている無料通話・チャットアプリだ。2011年12月にダウンロード数1000万件を達成したかと思えば、1月末には1500万件を突破したというからすごい。タレントのベッキーさんが泣きながら電話をしているテレビCMを見て、「これは何?」と思った人も多いのではないだろうか。

 LINEの主な機能は通話とチャット。LINEのユーザー同士ならいくら使っても無料である。さらに、AndroidアプリだけなくiPhoneアプリも出ているので、“iPhone-Android間”でも通話やチャットが楽しめる。

 と、ここまでの特徴を備えるアプリは他にもあるのだが、そんな中でLINEがこれだけヒットしているのには別の理由があるのだと筆者は思う。まず、1つめのポイントは登録のしやすさ。アプリの利用登録までの手順はたった3ステップで、しかも日本発のアプリなので説明は当然日本語だ。

 さらに、自分のアドレス帳の情報をLINEのサーバに送ることで、すでにLINEを使っている友人が友達リストに自動で追加される。これが手軽さに拍車をかけている。なお、送った情報は暗号化され、友だちを探す用途意外には利用しないとLINEを運営するネイバージャパンは説明している。送信を許可せずに利用することもできるので、覚えておこう。


photo アプリを起動すると、利用登録の画面になる。まず、国を選択し、電話番号を入力しよう(写真=左)。友だちを簡単に探せるようにするためにはアドレス帳のデータをLINEのサーバに送ることになるが、アドレス帳のデータを使わずにLINEを利用することもできる(写真=右)
photo SMSで暗証番号が送られてくるので、これを入力して認証を済ませよう
photo 最後に名前と写真を登録すれば準備はOK
photo LINE

 では、通話機能の使い勝手はどうか。電話がかかってくると着信画面が立ち上がり、普通の電話と同じような感覚で利用できる。バージョンアップを重ね、通話機能の安定性はかなり向上した印象だ。音質に関しては、双方がWi-Fiに接続していればクリアな音質で通話できる(もちろんWi-Fi側の回線が遅ければ別だが)。3G回線の場合は環境によってノイズが混じったり、会話がスムーズにいかないこともあった。


photo 友達リストから通話したい友人を選び、「無料通話」をタップすると発信できる
photo 着信時の画面。通知バーにも誰からの着信かが出る(写真=左)。不在着信は「トーク」のタイムライン上にも表示される(写真=右)

 チャット機能は、LINE上では「トーク」と呼ばれている。このトークでは、1対1のチャットに加え、最大100人とのグループチャットも可能だ。もちろん、そんな大人数でチャットをすることはないだろうが、例えば仲間内で飲み会の連絡をし合うときや、恋人や友人など特定の相手とダラダラとやり取りをしたいときにトークを活用すると便利だろう。


photo 画面下部の「トーク」をタップし、右上のフキダシアイコンをタップする(写真=左)。次にチャットをしたい人にチェックを付けて「トーク」を選択しよう(写真=右)
photo トークの画面はフキダシ状に表示される(写真=左)。入力欄左端の「+」アイコンをタップすると、画像や位置情報を送信できる(写真=右)

 LINEの面白いポイントとして、トーク上でテキスト以外のコミュニケーションも楽しめる点がある。絵文字や顔文字の表示機能に加え、絵文字よりもさらに大きいイラストを表示する「スタンプ」機能があり、これらで感情を表現できるのだ。スタンプの種類は全部で255種類(12月20日発表時点)。筆者もよくLINEで友人とチャットを楽しむのだが、スタンプだけで会話して遊ぶことも多く、そのたびによく考えられた機能だなぁと感心する。ちなみに、チャットに関してはスマホだけでなく、従来のケータイでも利用できるのがうれしい。


photo ケータイのように絵文字も使える。こちらは現在117種類(写真=左)。さらに、顔文字も90種類そろっている(写真=右)
photo かわいらしいキャラクターだけかと思いきや、なかなかニヒルな表情のスタンプもあって楽しい
photo トーク画面上でメニューを立ち上げて「トーク設定」をタップすると、背景デザインを変更できる(写真=左)。いろんな種類のデザインが用意されているので、カスタムしやすいのも魅力(写真=右)

 通話とチャット、それぞれ便利で簡単なLINE。その一方で、カスタマイズ性が高いのも、筆者は人気のポイントと感じている。利用するにつれ、ここを変えられたらいいのにと思うことは増えていくが、それらの要望に応えてくれる設定項目があるのだ。

 例えば、仲の良いメンバーを「グループ」機能で友だちリスト上にまとめることができたり、通知の設定を細かく変更できたりする。また、「友だち」に登録されているメンバーをブロックすることも可能なので、必要な人とだけ連絡を取るためのツールとしても使える。あとからLINE用のIDを作成すれば、他のユーザーがIDで自分を検索できるようにすることも可能だ。


photo グループを保存しておけば、よく連絡を取るメンバーとコンタクトが取りやすくなる(写真=左)。通知はさまざまな設定が可能。筆者は普段、着信以外の通知をオフにしている(写真=右)
photo 友達に登録しているものの、LINEでは連絡を取りたくないというメンバーはブロックしておこう。もちろんブロックしていることは相手に伝わらないので安心を(写真=左)。プロフィール設定でIDを作成できる。一度作成したIDは変更できないので注意(写真=右)
photo パスコードロックの機能もある(写真=左)。何気にうれしいのが充実したヘルプ。気になる項目はしっかり読んでおこう(写真=右)

 個人的に面白いと思ったのは、“bot”と呼ばれる自動回答サービスがある点だ。天気情報や通訳、占いなど、いろいろな情報を提供するbotアカウントが用意されており、これらを友だちの候補から友だちに追加すると、ユーザーがbotに話しかけることで情報を自動返信してくれる。botは今後も続々と追加されるようなので、こまめにチェックしておきたい。


photo 「LINEお天気」では、知りたいエリアの気象情報を教えてくれる(写真=左)。「LINE英語通訳」では、英語から日本語、日本語から英語の翻訳が一瞬でできる(写真=右)
photo 「LINE中国語通訳」と「LINE韓国語通訳」
photo 放射線情報も発信している(写真=左)。占いは、運勢、恋愛、仕事のいずれかのジャンルを選び、誕生日4桁を送信する(写真=右)

 また、個性的な機能でいえば「ふるふる」も見逃せない。これは、例えば、同じ部屋にいる複数の人がこの機能を起動して端末を振れば、それだけでお互いのユーザー情報が表示され、簡単に友だち追加できる。


photo 「友だち追加」のタブを選択し、「ふるふる」をタップする。これで近くにいる人と端末を振り合う(写真=左)。すると、近くにいるLINEユーザーが分かる(写真=右)
photo IDを使っての友達検索も可能
photo QRコードリーダーも搭載する。ユーザーごとに用意されたQRコード(「自分のQRコードを表示」で確認可能)をこのリーダーでスキャンすると、友達を追加できる

 知り合いと簡単に通話やチャットが楽しめるLINE。友だちとカジュアルにコミュニケーションを楽しむ――そんなシーンにもってこいのアプリといえるだろう。


photo LINE

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