いろいろ出てきたスマホ連携ノート、どれがオススメ?(2/2 ページ)

» 2012年04月13日 21時30分 公開
[山田祐介,ITmedia]
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ブラインド機能が暗記に役立つ「スマレコノート」

 ナカバヤシの「スマレコノート」は、暗記学習に役立つブラインド機能を備えたスマホ連携ノートだ。受験や資格取得の勉強のお供にいかがだろう。現状はiOSアプリしかないが、Androidアプリも近日公開する予定という。


photophoto 「スマレコノート」。ノートの上辺と右辺にある「分割マーク」を使ってノートの各所をブラインドできるようにする

 専用アプリ「smareco Note App」を使い、四辺のマーカーに合わせてノートを撮影すると、ノートを画像データ化できる。ポイントはノートの上辺と右辺にある「分割マーク」を塗りつぶすことで、ノートをアプリ上で細かくセル化できること。各セルはブラインド機能で自由に表示・非表示が切り替えられ、英単語などの暗記学習に役立てられる。なお、単語帳として便利に使えるようあらかじめ分割マークがプリントされている製品もある。今回は、任意にノートを分割できる「Wリングノート A5サイズ」(388円)を試した。

 アプリでノートを撮影する際には、購入したノートのサイズをアプリ上で指定する必要がある。カメラ機能を立ち上げ、撮影ボタンの横にある「ノート選択」をタップし、ノートを選択する。一度選択すれば、次回利用時も前回の選択が維持されるので、毎回選択しなおす必要はない。


photophoto 四辺のマーカーにガイドを合わせて撮影する。撮影前にノートのサイズを指定しよう

 撮影したノートは、「名称」「タグ」「コメント」などを設定できるのだが、設定方法が分からず戸惑った。ノートの表示画面の下にあるメニューバーの左から3番目にある鉛筆アイコンをタップしてきたところ、設定ができた。ちなみに右端の鉛筆アイコンをタップすると、画像編集機能が立ち上がる。


photophoto 左から3番目のアイコンをタップすると、ノートの名称などを設定できる。

 分割マークで作ったノートのセルをタップすると、その部分が覆い隠される。ノートの罫線とブラインドが若干ずれており、罫線いっぱいに文字を書いていると、端の部分がブラインドからはみ出てしまうことがあった。


photophoto セルをタップすると該当部分の表示/非表示を切り替えられる

 画面下のメニューバーには「全て表示」「全て消す」という項目があり、分割マークでブロック化したノートの各ブロックを一括で隠したり、表示したりできる。左に問題、右に解答、といったように規則的にノートを作っていれば、まず「全て消す」でノート全体を隠してしまい、「問題」「答え」の順に表示していくことで、スムーズに学習できるだろう。

 ノートの一覧画面は、「カテゴリ」と「ノート」の2カラムを表示する。カテゴリカラムで「全て」を選択しておけば、ノートカラムに全てのノートが並ぶ。カテゴリカラムで任意のタグを選べば、そのタグがついたノートを表示する。タグを設定しておけば、効率よくノートを整理できる。


photo メモの整理画面


photo スマレコノート

“人力OCR”でメモの内容をテキスト化 「KYBER SmartNote」

 スマホ連携文具の多くは、メモの内容を“画像データ化”するのが基本的な機能だ。一方、オーリッドの「KYBER SmartNote」は、単にメモをきれいに画像化できるだけでなく、同社のOCRサービスを使って内容をテキストデータ化してくれる。撮影したメモ画像はKYBERのサーバにアップロードされ、そこでOCRが行われるのだが、この際に“人力で校正する”ことでOCR精度を高めている。なお、メモの内容はシステムにより細かく分割され(KYBER SmartNotの場合は2行単位)、校正スタッフはメモの断片的な情報しか確認できないようになっているという。手のひらサイズの「SmartPhone Size」で、価格は499円。


photo

 KYBER SmartNoteのサービスを利用するには、アカウント登録ののち、まずノートに付いているQRコードをアプリで読み込み、ノートをアクティベーションする必要がある。これにより、テキストのデジタル化権がアプリに付与され、OCRサービスを利用できるようになる。


photophoto 利用にはアカウント登録が必要


photophotophoto QRコードでノートをアクティベートする(写真=左)。ノートを撮影すると、トリミングなどがの画像補正を自動で行ってくれる

 アプリでカメラ機能を立ち上げ、「KYBERSmartNote撮影モード」で写真を撮影すると、ノートの四辺にあるマーカーに合わせて画像がトリミングされる。あとはアップロードボタンを押すだけ。アップロードしてからOCRが完了するまでの時間は、最速で90秒、遅くても24時間以内という。筆者が試した際には、アップロードの3分後にテキストデータが返ってきた。比較的きれいな文字と、わざと汚く書いた文字をまぜこぜにしてみたが、いずれも正しくテキストデータ化されていた。


photophotophoto 撮影直後は「デジタル化中」(写真=左)となっているが、しばらくするとテキストデータも送られてくる

 また、EvernoteやSNSなどとの連携機能も充実している。例えばEvernoteに対しては、画像とテキストデータをまとめてアップロードできる。投稿前に画像にタグを設定しておけば、そのタグがEvernoteにも引き継がれる。このほか、Facebook、Twitter、mixi、Google Calendarへのアップロードが可能だ。


photo さまざまな外部サービスに投稿できる

 OCRサービスがある分、ノートの値段は少し高め。しかし、OCRの精度は高く、メモを少ない手間でテキストデータ化したい人にはオススメできる。


photo KYBER
photo KYBER


 さて、4つのスマホ連携ノートを試した上で、筆者が個人的に一番引かれたのはCamiAppだった。スマホと紙のノートが連携するのは便利だが、整理の手間やクラウド連携の手間がかかりすぎると、結局3日坊主になってしまう。その点、CamiAppはアクションマーカーさえ登録しておけば、タグ付けやアップロード作業を自動化でき、わずらわしさを軽減できる。写真を撮るだけでクラウドに“整理された状態”でメモがストックされるのは、なかなか快感だ。

 とはいえ、他の製品にもそれぞれの良さがある。ショットノートはシンプルでとっつきやすいし、勉強に使うならスマレコノートのブラインド機能が便利。KYBERSmartNoteには、高精度なOCRというユニークな魅力がある。興味のあるユーザーはこのレビューを参考にしつつ、自分にあった製品を見つけてほしい。

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