タブレットの主役交代、2013年はAndroidが首位に――IDCが予測調査リポート

» 2013年03月13日 18時32分 公開
[末岡洋子,ITmedia]

 IDCが2013年のタブレット端末の予想出荷台数を上方修正し、1億9090万台とした。OS別のシェアでは、ついにAndroidがiOSを上回ると予想するなど、タブレットでもスマートフォンと同じ現象が起こりつつあるようだ。

 IDCは3月12日、タブレット市場の動向をまとめた最新の報告書「Worldwide Quarterly Tablet Tracker」を発表し、2013年の出荷台数を1億9090万台とした。以前の予測では1億7240万台としており、最新の数字で約2000万台増やしたことになる。IDCではタブレットの出荷台数について、2016年まで年平均成長率11%増で成長すると見込んでおり、2017年には3億5000万台に達するとみる。3億5000万台という出荷台数は、2013年の出荷台数の約2倍近くにあたる。

 IDCが出荷台数を上方修正したのは、小型タブレット人気が続いているためだ。IDCによると2013年第1四半期に出荷されるタブレットの2台に1台が8インチ以下の画面を搭載した機種になると予想しており、これまでより小さな画面を好む傾向は2013年だけでなく、その後も当面続くと予想している。また、ベンダー側も、この市場を狙って製品を投入していると報告している。

 IDCではタブレット市場の成長に伴い、OSのシェアにも変動が起こるとみている。2013年のOSシェアはAndroidが48.8%、iOSが46%となり、2.8ポイントの差でAndroidが首位となる。これにより、タブレットカテゴリーを立ち上げ、牽引してきたAppleの「iPad」は、ついにAndroidに王座を譲ることになると予測している。AndroidはiOSのシェアを食う形で増加しており、iOSのシェアは2012年の51%から5ポイント縮小することになる。

 一方のAndroidは「Kindle Fire」(Amazon)などの安価な端末が後押しし、2012年に大躍進を遂げた。IDCではこの傾向が今後も続くと見ており、当初予測で41.5%としていたAndroidのシェアを今回、48.8%に引き上げている。

 なおMicrosoftがプッシュするWindows 8については、2012年には1%のシェアにとどまったが、2017年には7.4%になると予測。しかしWindows RTのシェアは3%以下にとどまるとみる。Microsoftは、Windows RTとWindows 8の2本柱でタブレット戦略を展開しているが、これについてはうまくいっていないという見方だ。Microsoftと同社のパートナーは、Windows 8の改善に注力する方がタブレットカテゴリーの成長につながるだろうという見解を示している。

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