では暗所での画質や撮影機能を観ていこう。蝋燭だけの光で撮影してみた。
通常モードだとシャッタースピードも1/7秒どまりでノイズも乗り、夜景を撮るにはこころもとない。ライトを点灯するともうちょっとシャッタースピードも遅くなり、ライトの効果と合いまってけっこうしっかり写る。増感によるノイズは乗るが、これだけ暗い場所なのだからしかないところだ。
夜景モードにするとホワイトバランスが太陽光に、フォーカスがパンフォーカスにセットされる。パンフォーカスではピントが合わないので、AFモードにして撮影した。シャッタースピードは0.7秒で、これだけ写る。さらにホワイトバランスを白熱灯に変更して色を補正したのが次の写真だ。
最後は花火モードでもっともスローシャッターになる。ただ、三脚穴もないカメラ付ケータイでシャッタースピード1秒なんていう花火モードがどれだけ有効かはちょっと疑問だけれども、その分ノイズが少ないこってりした写真を撮れた。
次はマクロ系の作例だ。
AFが一番効くのは近距離。このくらいの距離ならきれいにピントが合ってくれる。料理モードはマクロモードにすると同時に彩度を上げて鮮やかに見せるというモード。この写真でも確かにより色鮮やかになっている。
文字モードはコントラストとエッジ強調を強くして文字認識をしやすくするモードだ。
このようにベストショット時でもAFモードやホワイトバランスは変更できるので、うまく使えばけっこう凝った撮影もできるのである。
実のところ、au初の200万画素AF搭載機であるA5403CAは、わたしも個人的に気に入って使っているのだが、カメラ部の性能は今ひとつだった。
このように、A5403CAはレンズも周辺部が波打っていて(実際にはレンズの湾曲をデジタル的に修正をかけたことで不自然に波打ってしまっているのだが)直線的なものを撮るのは難しかった。さらに黒の締まりがいまひとつで浅いとかホワイトバランスが不安定であるなど画素数の割に高性能とはいいがたい面もあった。それが、A5406CAではかなり歪曲も減り、レンズの性能も上がっている。
それがA5406CAでは跡形もなく修正され、大きくレベルアップしたのだ。これはCCDの性能のみならず、レンズや画像処理の進歩が大きく寄与しているのであろう。
ただ、300万画素のFineモードで撮ると1枚あたり1Mバイトを越えるファイルサイズになる。それは覚悟しなければならない。でもこの画質があれば無理に300万画素モードを使わなくても、200万画素のNORMAL画質でも十分実用レベルで使えそうだ。
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