シドニーで携帯USB充電器に苦しんだMobile Weekly Top10

» 2005年11月24日 19時47分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 ほんの少しでも荷物を減らしたい海外出張時に、強い味方になるのが“USB型充電器”だ。ノートPCと、そのACアダプタは必携なので、ノートPCのUSBから電源が取れれば、ほとんどの用は済む。しかも、海外の200ボルトオーバーの電圧に対応していない機器でも、USBから電源を取れば問題ない。変圧器はいらないのだ。

 そんなわけで、iPodの充電も、携帯の充電もUSB型の充電ケーブルでまかなうことにして、Nokiaのショウ取材にあたりオーストラリアはシドニーに旅立った。

 今回持って行ったのは、ボーダフォンの「903SH」。GSMにも対応したW-CDMA端末だ。シドニーでは「Vodafone Au」や「TELSTRA 3G」などW-CDMAサービスも提供されており、ローミング先には困らない。海外での携帯利用を満喫しつつ、ホテルの部屋で充電しようとしてハタと困った。

 ……USB充電器がつながらないのだ。

奥まった位置にコネクタのある903SH。USB充電器のコネクタを差そうとすると、惜しい。ほんのわずかの差で、ひっかかってささらない

 903SHのコネクタは少々奥まったところにあるのだが、USB充電器のコネクタがあまりに幅広なのでささらない。途方に暮れて、シドニーの街をうろつき、充電器を探すことにした。

 日本のW-CDMA端末はそのほぼすべてが「ARIB A」という規格に則った端子を使っている。ドコモでもボーダフォンでもこれは同じだ。ところが海外ではこうした国や方式ごとに合わせた端子ではなく、メーカーごとに端子が統一されていることが多い。Nokiaなら、GSM端末も3G端末もヘッドセットも同じ端子。Motorolaも自社内は同じ……。そんな構成なのだ。

 このときほど、世界のメジャーブランドの端末にしておけばよかった……と思ったことはない。Nokiaの充電器であれば、ホテルでも用意しているというではないか。NokiaのプライベートショウにNokia端末を持って行かなかったバチが当たったというべきか。

 そうはいうものの、シドニーのボーダフォンショップをのぞいてみると、903SHが展示してある。さすがはグローバルキャリアのボーダフォン。海外でも同じ端末がラインアップされているのに感心した。

 ところが、だ。「903SHの充電器をくださいな」「それの充電器は扱っていないよ」……。端末のセットは売っているが、充電器単体は扱っていないようだ。かといって1100ドル(約10万円)もするセットを買うわけにもいかない。

 別のショップで「シャープ端末充電器」というのも見つけた。「(903SHを見せて)これの充電器はある?」「ないよ」「あそこに並べてあるじゃない?」「あれはGSM用(GX20とか)だ」──。

 どうにも困った事態に陥った。どこかでNokia端末を購入して、手持ちのSIMを差して使おうか。そんなふうに思っていた矢先、このコネクタはもしかして……。

 そう、USB充電器のコネクタのネジをはずしてばらしてみたら、なんとかつながりそう。しかしハンダがむき出しになっていたりして、ちょっと危険でもある。この方法はあまり参考にしないことをお勧めします。

 いやはや、現地調達には無理があることもしばしばある。モバイルグッズは必ず事前に接続と動作を試すこと。今回の教訓でした。

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