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» 2005年12月19日 21時57分 UPDATE

「WX310SA」ロードテストNo.4:「NetFront」の、“ここ”がちょっと気になる

WX310SAに搭載されたフルブラウザは「NetFront v3.3」。最大3ページまで開けるタブブラウザであることやWebサービスの検索・翻訳が手軽に行えるなどの特徴がありますが、気になる点も……。

[memn0ck,ITmedia]

 今回は「WX310SA」に搭載された「NetFront v3.3」について見ていこうと思います。NetFrontについては、+D Blogの「WILLCOM MANIACS 2005」でも多少触れたように(2005年11月24日の記事)、最大3ページまで開けるタブブラウザとなっています。表示モードは、ケータイモード、Smart-Fitモード、デスクトップモードの3種類が用意され、通話キーで簡単に切り替えられます。また、ズームも25〜200%までの9段階に調整でき、十字キーの左右にある▲(カメラ)キーおよび▼(My A/a)キーの長押しで切り替え可能です。これらの▲▼キーはページ送りにも利用します。各種ボタンによる操作を以下にまとめます。これら以外はWebボタンによるメニューから行います。

ボタン通常押し機能長押し機能
メールキー戻る/中止
CLR/マナーキー
WEBボタンメニュー
▼(My A/a)ボタンページ送り縮小
▲(カメラ/文字)キーページ戻り拡大
通話キー表示モード切替
終話(PWR)キー終了
十字キー上下スクロール
十字キー左右リンク移動(Smart-Fit/デスクトップモード)
戻る/進む(ケータイモード)
MENUキー決定ウィンドウサブメニュー(リンク選択時)
側面(CLR/マナー)ボタンタブ切替

 操作性については、まずまずだと思います。これでページ表示中にタブ切り替えができるととてもよかったのですが、表示中に新しいタブは開けるので、どんどん開いておいて多少待ってから閲覧するといった使い方はできるようです。リンク選択時には、MENUキーを長押しすることで、ウィンドウ操作のサブメニューが表示され「リンク先を開く」「新しいタブで開く」「ブックマーク登録」「アドレスのコピー」といった操作ができます。

 なお、読み込み中に“○%”と表示されてはいるものの、何も表示され始めない時には、中止ボタンを押すと表示し始めます。中止を押すと、いったん読み込みを止めて、読み込み済みの分だけ表示しはじめるようなので、待ちきれずに中止をすることも多くなっています。中止が早すぎると途中までしか表示されないのですが……。

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左からWX310SA・WX310KでのロードテストNo.1(2005年12月2日の記事)をデスクトップモード・ズーム率50%で表示しているところ、WX310SA・WX310Kでズーム率200%でYahoo! JAPANを表示しているところ。WX310SAはタブ対応、WX310Kは全画面表示対応とそれぞれに個性を出しています。大きな文字はどちらもスケーラブルフォント採用で美しいですが、小さい文字はWX310SAは、アンチエイリアスがかかるため人によっては薄く見えて見難いかもしれません。逆に、WX310Kはややジャギーが目立ちます

 私は基本的には、画面の横幅に表示を収めるケータイモードやSmart-Fitモードを使いたいと思っているのですが、NetFrontはこれらのモードの表示がイマイチな気がします。Operaの画面幅に合わせるモードは、読みやすいように横に並べ、それでも収まらないものは、縦に並べ替えたりするのですが、NetFrontでは無理矢理画面幅に収めるように横に並べてしまうのです。これでは、確かに横スクロールしなくて済みますが、実用的ではありません。

 さらに気になるのは、ケータイモードです。ケータイ向けブラウザのように表示するモードのはずなのですが、スタイルシートやフレームも解釈しているのです。これでは、操作性が多少変わるだけで、ほとんどSmart-Fitモードと同じになってしまうので、存在意義が薄れてしまっています。

sa02.jpg
左から、表示モードを選択している画面、ロードテストNo.1の記事をSmart-Fitモードで表示した画面、メニュー画面、ブックマークに登録したUserAgentを表示するブックマークレットを実行した画面。Smart-Fitモードでは、記事の内容が左半分に強引に詰め込まれているのが分かります

 ケータイモードがケータイっぽくない割に、ページの保存はケータイのような仕様になっています。WX310Kなどウィルコム端末のOperaでは、HTMLとしてそのまま保存できるのですが、WX310SAではページメモという形で本体メモリにのみ保存されるのは残念です。画像や圧縮ファイルなどは、普通に保存できるだけに惜しいですね。ファイルのアップロードはminiSDカードからも直接でき、「N901iS」のNetFrontのようなサイズ制限もないようです。

 このほか、Content-Encodingでgzip転送に対応していないなど、不満点も多いですが、個人的にはケータイモードの処理以外は納得できる範囲内だと思っています。

 逆に、NetFrontはページ内操作が充実していて、本文コピーができたり、Webサービスを使ったインターネット検索や翻訳といった機能もあります。Operaでもブックマークレットを使えば可能ですが、標準で用意されているところがより初級者を対象にしたブラウザなのかなという印象を受けています。

 フルブラウザの使い勝手はWX310KのOperaと比較するとだいぶ落ちる気もしますが、ケータイフルブラウザとしてはそれなりに使えています。次はもう少し、NetFrontを便利に使うようにしてみようと思っています。

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左からメニュー内の「[6] ページ内操作」画面、「[9] オプション」画面、「[9] オプション」-「[2] 表示設定」-「[3] 画像」画面、「[9] オプション」-「[7] HTTP設定」-「[1] キャッシュ」画面。画像はオンデマンド表示、キャッシュモードはネットワーク優先、Diskキャッシュは使わないで利用しています。画像を表示するならオンデマンド表示が多少速く表示される印象を受けるのでオススメです


memn0ck

 ハンドル名は「memn0ck」と書いて、「メムノック」と読む。ケータイ・モバイル情報マニアで、小さなデジタルガジェットに目がない。趣味でケータイ・モバイル関連の個人ニュースサイト「memn0ck.com」を運営しているが、日常は白衣を着た理系野郎。1976年東京生まれ。


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短期集中ロードテストとは

 ITmediaのライターが、普段使いの携帯電話の模様をレポートする連載記事です。1人のユーザーとして、端末やコンテンツをレポートします。この端末の「○○を調べてほしい」「この点をメーカーに聞いてほしい」といった要望を、ぜひお寄せください。ロードテストの中で、できる限り調査し回答していきます。

読者のニーズが機種を決定

 なお、本ロードテストで使用する携帯機種は、読者の皆様のニーズに基づいて決定します。記事へのアクセス数の増減を目安とし、随時機種を変更していく予定です。

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