「Keitai Browsing 2.0」で、フルブラウザは新たなフェーズに──ピクセル・テクノロジーズ

» 2007年04月25日 19時53分 公開
[後藤祥子,ITmedia]

 NetFrontやOperaが台頭する日本の組み込みフルブラウザ市場に、ニューフェースとして登場したのがピクセル・テクノロジーズだ。ドコモの「N904i」に、最新バージョンとなるフルブラウザの搭載が決まったことを受け、同社の首脳陣がブラウザの機能やコンセプトについて説明した。

Photo 左からピクセル・テクノロジーズ チーフサイエンティストのマジッド・アンワー氏、同CEOのイムラン・カーンド氏、同社長のアリ・アドナン氏。ピクセル・テクノロジーズはWebエンジンやレンダリングエンジンなどのコア技術を自社で開発しており、申請中の特許は75件、取得済みの特許は24件にのぼるという(左)。日本の全キャリア、10メーカーにドキュメントビューワを提供しており、搭載端末の出荷台数は2000万台を超える

 ピクセル・テクノロジーズの製品は、WordやExcel、PowerPointなどのオフィス文書を携帯で閲覧可能にするドキュメントビューワが、多くのメーカーの日本向け端末に搭載されているが、主力製品であるフルブラウザの搭載はなかなか実現しなかった。ドコモ端末へのフルブラウザ搭載は「sigmarion III」以来となり、これを契機に日本市場でのシェア拡大を狙う。

 CEOのイムラン・カーンド氏は、「これからのKeitai Browsing 2.0では、トータルなコミュニケーションが核心になる」と説明。同社のソリューションを使えば、(N904i向けに提供した)PC向けサイトの閲覧機能だけでなく、ビデオやHTML、Flash、通信、チャット機能を組み合わせた形で提供できるとアピールした。

 海外ではNokia、Samsung、Motorolaなどの大手端末メーカーや、KTF、SK Telecom、China Mobile、Cingular、Verizon、Vodafoneなどのキャリアがパートナーに名を連ね、ピクセル製品が搭載された端末の出荷台数は、1億台を超えるとカーンド氏。同社のブラウザを使ってコンテンツを提供する企業も増えており、Marie Claire、Sony BMG、AP、BBC、UNIVERSALなどの採用実績があるという。アリ・アドナン社長は、日本市場でもポータルサイト用ビューワとしての利用を提案しているといい、組み込み用途にとどまらない提供を促進したい考えだ。

高速ズームとスクロールで、“携帯ブラウザに奥行きが加わる”

 アドナン氏は、ピクセルのフルブラウザには3つの大きな特徴があると説明。1つは同社のドキュメントビューワでもおなじみの「超高速ズーム」だ。ズームを高速に行えるため、サイト全体を縮小で確認した上で、閲覧したい部分を拡大するという使い方が可能になる。「これまで、横から縦、横にスクロールしていたPC用Webサイトに奥行きが加わる」(ピクセル・テクノロジーズ プロダクトマーケティング部の鈴木優氏)

 2つ目は、画面上にソフトウェアキーボードやツールバーを表示できる「ダイナミックUI」。携帯のキーでは面倒なURLの入力を容易に行え、十字キーと決定キーを使ったPCライクなWeb操作が可能になるなど、サイト閲覧時の利便性が向上するという。

 3つ目は、「オリジナル」と「携帯」から選べるレイアウトモードだ。PC向けサイトと同じように表示するオリジナルレイアウトは、ズームを駆使してストレスなくサイトを閲覧でき、携帯レイアウトは携帯の横幅に合わせたレイアウトに再構成されるため、上下スクロールのみでコンテンツを閲覧できる。

Photo 瞬時にサイトを拡大/縮小できるため、「サイト全体から見たい記事を探し、ズームして読む」という使い方ができる

Photo ブラウザ下部のツールバーには「戻る」「進む」「更新」「Bookmark一覧」「ビューモード」「URL入力」「縮小/拡大」などのボタンが並び、URL入力を押すと、ソフトウェアキーボードが画面上に表示される。各種操作はダイヤルキーやソフトキーにも割り当てられている

ブラウザの組み込みにかかる時間は“数日”

 今回、ドコモの最新フラッグシップモデルに搭載された同社のフルブラウザだが、ミッドレンジモデルへの搭載も可能だという。ドコモの端末でいえば、同社のドキュメントビューワを搭載する端末なら実装可能で、組み込みにかかる時間も「N904iで数日程度」と短期間で対応できるとした。

 ピクセル・テクノロジーは、N904iへの搭載を皮切りに、他キャリア端末にもフルブラウザの採用を働きかけたい考えだ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月14日 更新
  1. 誤爆で「ワインが20本も届いちゃう」 押せば注文できる“Amazon Dash Button ”とは何だったのか (2026年07月11日)
  2. スマホをタッチせずに改札もレジも通過 日本で広がる「UWBタッチレス決済」最前線 (2026年07月10日)
  3. ポケモンGOからNianticのロゴが消える 起動画面に「SCOPELY EXPLORE」、10周年の節目に (2026年07月12日)
  4. その使い方、発火リスクあります──モバイルバッテリーで真夏にやってはいけないこと INFORICHが啓発 (2026年07月13日)
  5. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  6. スマホは本当に会話を「盗聴」して広告を出しているのか? 専門調査と最新事例から考える (2026年07月13日)
  7. スペックが同じに見えるNothingの「Phone (4a)」と「Phone (4a) Pro」のカメラ 撮り比べて分かった“意外な違い” (2026年07月13日)
  8. ヨドバシカメラがまた“百貨店に進出” 池袋の次は“旧名鉄百貨店跡地”に、駅直結一等地 (2026年07月11日)
  9. 日本のテスラで解禁された対話型AI「Grok」を試してみた 従来のカーナビを圧倒する異次元の利便性 (2026年07月13日)
  10. 「060」携帯電話番号の提供延期の原因は? 林総務大臣が改めて説明 (2026年07月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー