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» 2013年07月02日 19時19分 UPDATE

Snapdragon 800 Workshop in 北京:Qualcomm、Snapdragon 800で向上した性能をアピール (1/2)

Snapdragon 800シリーズの性能を実際に体感するQualcommのワークショップ。訴求するのは格段に向上した“グラフィックス性能”と“LTE Advanced”だ。

[長浜和也,ITmedia]

Qualcomm“も”グラフィックス性能向上をアピール

kn_sd800ssin_01.jpg Snapdragon 800の性能をアジア諸国、そして、なにより中国の関係者に訴求したSnapdragpn 800 Workshop in Beijing

 Qualcommは、6月28日に中国の北京で「Snapdragon 800 Workshop in Beijing」を行った。アジア諸国の参加者に、2013年後半から搭載製品が登場する予定のプロセッサー「Snapdragon 800」シリーズの構成と機能の概要を解説し、さらに、参加者がベンチマークテストを用いた性能評価を行えるセッションも用意していた。

 このセッションで測定したベンチマークテストの結果は、速報として紹介しているが、ここでは、ワークショップでQualcommが語ったSnapdragon 800の概要について報告する。

 Snapdragon 800シリーズは、2013年1月に発表しており、米国で行った2013 International CESでQualcommが行った基調講演や、展示ブースでSnapdragon 800シリーズの特徴やユーザーに与えるメリットを訴求してきた。

 今回のワークショップでは、Snapdragon 800シリーズのグラフィック性能の紹介を特に重視していた。グラフィックスをはじめとするマルチメディア関連の性能を紹介したQualcomm プロダクトマーケティングディレクターのヨウフェイ・ワン氏は、スマートフォンやタブレットデバイスでもマルチメディアの利用はユーザーにとって重要な目的となっているだけでなく、1990年当時は、解像度が176×144ピクセル、フレームレートが15fps程度だった動画コンテンツが、2000年には、1920×1080ピクセル、30フレームのフルHDクラスとなり、2013年には3840×2160ピクセル、60fpsの“4K”クラスになるなど、急激に高精細大サイズ化しており、2015年には7680×4320ピクセル、120fpsの“8K”クラスに到達するだろうという、動画コンテンツのデータが“大きく重く”なっていく流れを紹介した。

 加えて、動画圧縮技術では、MPEG-2からMPEG-4、そして、AVC(H.264)が2003年から主流として利用され続けていたが、2013年にはHEVC(H.265)に対応するデバイスが登場する。Snapdragon 800も対応するH.265のデータ圧縮効率はH.264から40パーセント向上し、MPEG-2で100Mバイトだった動画データがH.264方式では、33Mバイトまで圧縮できるとワン氏は説明する。

 このように、スマートフォンで利用する動画データが重く大きくなり、圧縮方式は高効率で複雑な処理が必要にならざるを得ない状況に加えて、最近では、ゲームデバイスとしての需要も増えてきている。日本では、描画負荷の低いソーシャルゲームが主流だが、海外では、PCゲームやPSPのような携帯コンシューマーゲームデバイスで人気のあるFPSやレーシングシミュレータを動作する要望も多く、スマートフォンでも高い3D処理能力が必要となっている。

 ワン氏は、Snapdragon 800シリーズで統合する新しいグラフィックスコア「Adreno 330」の性能について、2010年に登場したAdreno 200(Snapdragon S1に統合していた)の性能を1とした相対値で比較したグラフを示して説明した。このグラフでは、従来モデルのAdreno 320(Snapdragon 600シリーズに統合)の29ポイントに対して、Adreno 330は43.5ポイントとなり、約1.5倍の性能向上になる。

 ワン氏は、描画性能とともに、視覚効果にも言及した。ここでは、Adreno 200シリーズとAdreno 300シリーズとを比較し、Adreno 300シリーズでは、より高解像度に対応し、高度な光源効果やダイナミックレンジ処理、細かいテクスチャ処理が可能になったことを示した。

 Snapdragon 800シリーズのイメージングセンサーパイプランに関する説明では、2系統のISPに対応したことを訴求している。第1系統のISPでは2100画素、第2系統のISPでは、1300万画素まで対応するだけでなく、動画と静止画を独立して、16:9の動画撮影と4:3の静止画撮影を同時に行うことが可能としている。ワン氏は、デュアルISPの対応で、ピクチャーインピクチャーの利用や、マルチレンズによるステレオ立体視の撮影に対応できると述べている。

kn_sd800ssin_02.jpgkn_sd800ssin_03.jpgkn_sd800ssin_04.jpg Adreno 200を1とした歴代Adrenoシリーズの相対性能。Snapdragon 800シリーズに統合するAdreno 330は、Adreno 200の43.5倍の性能という(写真=左)。Adreno 300シリーズでは高解像度対応や複雑なテクスチャ処理、より広いダイナミックレンジの実現など、ゲームにおける視覚効果でリアリティを増している(写真=中央)。イメージセンサーパイプラインでは、2系統をサポートし、デュアル撮影や高解像度の動画と静止画の同時撮影が可能になった(写真=右)

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