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» 2014年06月04日 15時07分 UPDATE

ワイヤレスジャパン2014:O2Oだけじゃない BLEを使った「Beacon」の可能性

アップルのiBeaconなど、BLEを使ったロケーション技術への注目が集まっている。O2Oなどマーケティング分野での利用が増えそうだが、子供やお年寄りの見守りニーズにも応用可能だ。

[平賀洋一,ITmedia]

 東京ビッグサイトで5月28日から31日まで行われていたワイヤレスジャパン2014。今年の展示会場では、公式アプリを使った「Beacon」の体験デモが行われていた。

photophoto ワイヤレスジャパン2014公式アプリで“Beacon”を受信したところ(写真=左)。ブースに設置された発信装置(ビーコン)

 Beaconとは、Bluetooth Low Energy(BLE)を使ってスマートフォンの位置情報を特定し、ロケーションに合わせて必要な情報を配信する仕組みのこと。アップルが「iBeacon」という名称でiOS 7に搭載したことから注目を集めた技術で、Android 4.3以降でもBLEを使った同様の仕組みを提供可能だ。

 今回のデモでは、アプリをインストールしたスマホを持って一部の出展ブースに近づくと、展示内容についての情報がプッシュ通知されるというものだった。専用の発信装置(ビーコン)の信号からアプリが現在位置を特定し、モバイル通信を使って配信サーバから情報を取得している。

 BLEを使って位置情報を取得し関連情報を配信する仕組みは、O2O(Online to Offline)マーケティングの効果を高めるとして期待されている。O2OではNFCを使ったタグにタッチする方式の利用が始まっているが、ユーザー自らがスマホをタグにかざす必要があった。Beaconならより広い範囲に信号が届き、情報もプッシュ配信される。またスマホを測位する距離モードも10メートル程度/数メートル程度/数センチ程度と3段階あり、来店者の興味に応じて配信する情報を分けられる。

photophotophoto ビーコンはどれも小型。電池またはUSB給電で駆動する。さらに、NFCタグと違って置き場所も選ばない
photophotophoto ビーコンはBluetooth信号を発信するだけなので、さらに小型化してウェアラブル化することも視野に入れている

 またO2Oだけでなく、子供やお年寄りを見守るための用途も考えられるという。その場合は信号を出すビーコンを体に装着し、受信センサーを玄関や階段などに設置。見守りたい対象が移動したり、危険な場所に近づいた場合に家族や知人にアラートを出すことができる。

 今回のデモではiPhone向けのアプリのみが事前にApp Storeで公開され、Android向けアプリはBeacon体験事務局に用意されていた端末でのみ利用できた。これは現時点でBLEに対応するAndroid端末が少なく、またメーカーごとにBluetoothの仕様が微妙に異なるため、ビーコンとの間でいわゆる相性問題が起きてしまい、アプリの開発が遅れたためという。

photophoto iPhone/iPad向けの「iBeacon」は対応機種の種類もユーザー数も多い(写真=左)。Androidは対応端末の普及と、メーカーやデバイスごとに起こるBluetoothの“相性問題”が課題

 iPhoneやiPadの場合、OSがiOS 7以上であれば、iPod touchも含めてかなり多くのデバイスでiBeaconが利用できる。当然ながらメーカーもアップルのみで、ハードウェアごとの仕様も大きな差はない。Androidでの本格普及は、Android 4.3以降を搭載する対応端末が増えるまで、まだ少し時間がかかりそうだ。

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