健康維持を目的に水泳を始めた40代男性のCさんは、水泳時の活動量記録に対応するポラールの「POLAR LOOP」を8月に購入した。それまではiPhone 5sでヘルスケアアプリ「Argus」を半年以上使っていたが、iPhoneのバッテリー消費が激しいため次第に使わなくなった。POLAR LOOPが1万3500円(税別)と手頃な価格だったことも購入を後押したという。
POLAR LOOPは防水仕様のため水泳中でも活動量を計測できるほか、睡眠時間を計ったり、iPhoneとBluetooth接続してログを取得できる。Cさんは「その点は満足していた」というが、一方で「活動量の計測方法がステップ数のみで万歩計的な記録しか取れない」ことが不満だった。Fibitのような活動量計もそうだが、歩数単位で消費カロリーを計算していると、大股で歩いても歩幅を狭くして歩いても同じ“1歩”としてカウントされてしまい、正確な運動量は計れない。
そこでCさんは、より正確な活動量が計測できるガーミンの「ForeAthlete 910XTJ」への買い換えを検討しているという。この製品なら、水泳時に平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライ、クロールなどを腕の振り方などから自動的に識別してくれるため、より精度の高い情報が得られる。
ただし、「価格が4万円以上、バッテリーが約20時間しか持たない、ディスプレイが搭載されるのでやや大柄になる」など、気がかりな点も多いという。彼の場合は、それらのデメリットよりも「計測精度の高さ」を重視するというスタンスだ。これは先に紹介した女性陣たちとは異なる考えだった。
購入目的や用途も違えば、ウェアラブルデバイスから遠ざかる理由も人によってさまざまだ。端末の故障やバッテリー切れなどが気になる人もいれば、求める機能がないために多少価格が高くても買い換えを検討する人もいる。今回のケースでは、多機能さよりも操作性の簡単さ、長く使える丈夫さ、アプリの使いやすさ、デザイン性、用途に合った機能の有無などが重視されている傾向があった。
記事中には登場していないが、30〜40代の男性数人に話を聞いたところ、やはりバッテリー持ちやバックル部分の故障などが原因でウェアラブルデバイスを卒業した人が少なくない。男性の場合はファッションの一部と捉えらえている人もおり、ただの腕時計として使われているケースもあった。
日常的に運動している人はもちろん、座り仕事が多い人や運動不足を感じている人にとって、日々の活動量を知りたいという欲求は少なからずあるはずだ。活動量計の購入を考えている人は、まず周りにいるウェアラブルデバイス経験者に意見を聞いてみてはどうだろうか。
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