それにしても社長がノリノリの理由 ドコモ囲み取材一問一答データ利用は月平均3Gバイト(1/2 ページ)

» 2015年10月02日 19時47分 公開
[房野麻子ITmedia]

 NTTドコモの加藤薫社長とプロダクト部長の丸山誠治氏は9月30日、当日行われた2015-2016冬春モデル・新サービス発表会後に報道陣との囲み取材に応じ、端末バリエーションやAndroid 6.0の取り組み、新サービス「すきじかん」開始の狙いや期待される料金の値下げについて質問に答えた。

photo 発表会の質疑応答で質問に答えるNTTドコモプロダクト部長の丸山誠治氏(左)と加藤薫社長(右)

―― 今日の発表会は加藤社長がノリノリで全体的に楽しかった。何があったのか。

加藤社長 なんといってもあの体験。紹介したそば打ちの講師の方が哲学的な話をされる方で、とてもいい出会いだった。そばを打つことそのものも楽しかったが、講師の方に会えて楽しかった。その辺のことを伝えたくて、今回は入れ込んで説明した。

photo それにしてもこの社長ノリノリである

―― すきじかんはキャリアとして珍しいサービスだと思うが、目標は?

加藤社長 あまり目標設定はしていない。ゲストの綾野剛さんが指摘した「溶接」など、非日常的なものもある。まったく違う世界、そこにある神髄にちょっと触れていただき、自分の生活が豊かになったらいいなという思いがいっぱい詰まっている。そういうことを体験できるサービスにしたい。

―― カタログ型の体験サービスはいくつかあるが、月額6000円というサービスは高額ではないか。

加藤社長 高めだと思う。観光でそば打ち体験だと4000円くらいだと聞いている。しかし、一流の場を設定しており、体験していただくと決してパフォーマンスが劣るものではない。

photo お安くはない

―― これまでドコモは便利さや機能性、効率性を提供する商品を扱ってきたが、その真逆のようなすきじかんを提供する必然性は?

加藤社長 必然性というよりも、ユーザーといろんな側面で接したい、役に立ちたいということ。私も64歳で、時間や来し方を振り返る頃。そうしたタイミングの方に、生活にも目を向けたいというのが本音だ。

―― 政府の携帯電話料金の引き下げ言及について。加藤社長はiPhone 6s発売イベントのときに、データ通信量が増えているから仕方がない面もあるといった。最近のドコモの平均のデータ通信量はどのくらいか。

加藤社長 平均はだいたい3Gバイトくらい。昔よりは増えていると思う。ここ10年で携帯電話料金の生活費に占める割合が増えているという議論だが、この10年に大きな変化が起こっている。フィーチャーフォンからスマートフォンにシフトし、高機能・高性能になりながら、コンテンツやサービスが非常に発達している。

 特に日本は小学生、中学生の方々にも楽しんでいただいており、非常に普及しているというベースがある。我々はパケットをできるだけ安くし、長期利用者には割引があり、若い人へ配慮するような新料金体系を2014年から提供していて、実は1000億円以上の痛み。逆にいえば1000億円以上をユーザー還元、口はばったいが値下げしている。

 ユーザーが月々どれくらい使うのかを考えながらプランをいろいろ選べる。一定の使いやすいプランができていると思っている。もちろん安い方がいいにきまっているだろうが、企業の成長、企業価値を頭に入れながら、満足度をどのように上げていくか。これは料金の基本中の基本なので、ずっと考え続けており、これからもしっかりと考えていく。

―― 通信料金と端末料金が一緒になっているところが問題視されているが。

加藤社長 2006〜2007年のモバイルビジネス研究会の中で、端末を頻繁に変える人の方が得だ、月々の料金が高いという議論があった。その結果、料金が少し下げ、端末を定価に近い形で売りましょうという話になったが、スマホになってからそうじゃなくなってきた側面がある。どうあるべきか考えるいい機会なのかもしれない。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年