Alcatel、価格重視のAndroidスマホやWindows 10スマホ、子供向け腕時計型携帯を発表CES 2016

» 2016年01月08日 13時17分 公開
[山根康宏ITmedia]

 Alcatel OneTouchブランドでスマートデバイスを展開中の中TCLが、「CES 2016」(米・ラスベガス)に合わせてスマートフォン新製品を発表。価格を抑え複数の画面サイズで展開する「Pixi」シリーズの2016年モデルと、Windows 10 Mobileを搭載したスマートフォンなどを同社ブースで展示した。またトラッキング(追跡)と通話が可能な子供向けの腕時計型携帯電話「Alcatel CareTime」も合わせて発表された。

ベーシックラインの「Pixi 4」、4サイズ4モデルを発表

 Alcatelのスマートフォンは日本でも販売している「idol」シリーズなど、複数のモデル展開を行っている。CES 2016では、コストパフォーマンスを強く意識し価格競争力が高い「Pixi 4」シリーズ4製品を発表した。

 2015年春に発表された「Pixi 3」シリーズの後継モデルで、低価格品ながらカラフルなカバーの多色展開は、歴代Pixiシリーズのコンセプトを引き継いでいる。ラインアップは画面サイズ別に3.5型、4型、6型、7型の4製品。低価格スマートフォンとしてはボディが薄く、Polaroidの写真加工アプリを入れるなどの特徴を持たせた。

CES 2016のAlcatelブース TCLブース内で展示されるAlcatelのスマートフォン
CES 2016のAlcatelブース ラインアップを一新したPixi 4シリーズ

 6型モデルは中核となる製品で、プロセッサにSnapdragon 210を採用して価格を抑えつつ、カメラはアウトが約800万画素、インが約500万画素と強化されている。またOSはAndroid 6.0を搭載。横幅は約83ミリと、片手でも持てるサイズだ。片手操作が可能なユーザーインタフェース(UI)も用意した。また本モデルと4型モデルはインカメラ横にもフォトライトを搭載しており、美しいセルフィー(自撮り)写真を撮影することが可能だという。

 7型モデルはタブレットながら3G通信機能を搭載しており、単体でデータ通信に加え音声通話も可能だ。本体はIP52相当の防水/防塵に対応し、水しぶきがかかっても問題ないという。またオフライン地図の「Here Maps」がプリインストールされており、ネットワーク環境の無い場所でも地図を閲覧することが可能とのこと。

CES 2016のAlcatelブース 6型モデルの「Pixi 4(6)」。片手操作も十分な大きさ。インカメラ横にはフォトライトも備える
CES 2016のAlcatelブース 背面はカラフルなカバーが複数種類用意される。フランス系ブランドのAlcatelならではの色遣い
CES 2016のAlcatelブース 7型モデルの「Pixi 4(7)」。タブレットだが音声通話が可能
CES 2016のAlcatelブース タブレットとしての利用が主になることから、本体は電子ブックリーダーのような落ち着いた色合い

 3.5型モデルは手の平にすっぽり収まる超小型サイズ。LTE非対応の3Gモデルとなるが、前モデルのPixi 3の3.5型モデルがイギリスでは25ポンド(約4300円)で販売されていたことから、本製品も5000円を切る超低価格モデルとして新興国などで販売される予定だ。なお同じデザインでプロセッサをより低価格な中Spreadtrum製にした2015年秋発表のエントリーモデル、「Pixi First」も展示が行われていた。

CES 2016のAlcatelブース 5000円以下の超低価格での販売が見込まれる「Pixi 4(3.5)」
CES 2016のAlcatelブース 同じデザインのPixi First。プロセッサを変更しこちらも低価格を売りにしている

Windows 10スマートフォンは2モデル、タブレット型モデルも投入

 一方、OSにWindows 10 Mobileを採用したスマートフォンも発表された。「Fierce XL」は5.5型ディスプレイを搭載したやや大型のWindows 10スマートフォン。プロセッサはSnapdragon 210、メモリは2GB、ストレージは16GB、カメラはアウトが約800万画素、フロントが約200万画素で、Windows 10スマートフォンとしては中位に位置するモデルとなる。北米向けに発売予定で、T-Mobile USAから発売されることが決まっているとのこと。価格は100ドル台半ばになる予定だという。

 またAndroidスマートフォン・タブレットのPixiシリーズの派生モデルとして、「Alcatel Pixi 3 (8) LTE」も発表された。こちらはOSにAndroid 5.0を採用したモデルと、Windows 10 Mobileを搭載したモデルの2種類が発売される。プロセッサはSapdragon 210、ディスプレイは8型で解像度は800×1280ピクセル表示。カメラアウトが約500万画素、インが約200万画素。通信方式はLTE/3G/GSMに対応する。

CES 2016のAlcatelブース Alcatel初のWindows 10スマートフォンとなる「Fierce XL」
CES 2016のAlcatelブース ブルーの背面カラーはMicrosoft/NokiaのLumiaシリーズをほうふつさせる

 Windows 10搭載の8型タブレットは他社も販売しているが、「Pixi 3 (8) LTE」は音声通話も可能で、OSはスマートフォンと同じWindows 10 Mobileを採用する。そのためタブレットサイズながら、インストールできるアプリはユニバーサル Windows プラットフォーム(UWPアプリ、いわゆるストアアプリ)に限られる。またメニューの操作体系などもWindows 10スマートフォンと同等だ。2016年4月にヨーロッパやラテンアメリカで発売予定。

CES 2016のAlcatelブース PixiブランドながらもWindows 10 MobileをOSに採用する「Pixi 3 (8) LTE」
CES 2016のAlcatelブース 背面デザインは「Pixi 3」シリーズと共通。裏側の右上にmicroSDとSIMスロットを備える
CES 2016のAlcatelブース タブレットサイズながらもOSはスマートフォン向けのWindows 10 Mobileを搭載
CES 2016のAlcatelブース 日本語も標準対応するが、日本での発売は未定

トラッキング機能を備えた子供向けの腕時計携帯電話

 複数の色遣いで明るいイメージの「Alcatel CareTime」は2G(GSM)方式に対応しGPSを内蔵した子供向けの腕時計型携帯電話。あらかじめ登録した4つの電話番号へのワンタッチ通話が可能で、緊急時にも簡単に電話をかけることができる。屋外で遊ぶことが多い子供が利用することを考え、本体はIP65の防水/防塵に対応している。もちろんスマートフォンアプリも用意され、スマートフォンからAlcatel CareTimeを腕にはめた子供の位置をトラッキングすることもできる。スマートフォンアプリはiOSとAndroid 4.3以上に対応するとのこと。

 ディスプレイは1色表示の0.95型有機ELで、解像度は96×64ピクセル表示。モーションセンサーを内蔵しており歩数のカウントや画面への表示もできる。バッテリーは380mAhながら4日間の連続仕様が可能とのこと。なお充電は小型の専用マグネットアタッチメントを利用して行う。価格は120ドル前後で、2016年春にヨーロッパ、追ってアメリカでも発売予定とのこと。

CES 2016のAlcatelブース カラフルな色合いが玩具のような印象の「Alcatel CareTime」
CES 2016のAlcatelブース 4つのボタンによくかける相手や緊急発信先の電話番号を登録できる。画面には相手の簡易アイコンも表示
CES 2016のAlcatelブース 万が一落としてもSIMが抜け落ちないよう、SIMスロットはネジ止め式。充電は専用のアタッチメントを取り付ける
CES 2016のAlcatelブース 本体のベゼルとボタン、ベルトの色の組み合わせで複数モデルが展開される

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