ロボホンを買うと幸せになれるのは誰だ!? 実際に遊んで考えてみた動画でチェック(1/2 ページ)

» 2016年05月25日 12時00分 公開
[池田樹俊ITmedia]
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“変なヤツ”がやってきた

 2016年4月にアイティメディアに入社した筆者は、現在編集部で研修中の身。ある日、編集部に出社すると自分の席に見慣れないロボットが座っていた。

イスに座るロボホン 「やあ!」(と言っている気がした)

 身長は19.5センチ、重さは約390グラムという小柄なこのロボットの名前は「RoBoHoN」(ロボホン)。シャープとロボットクリエーターの高橋智隆氏が共同開発し、5月26日に発売するモバイル型ロボット電話である。見た目はかわいらしいロボットなので、電話っぽさは全く感じられない。

話しかけると答えてくれるらしい。試しに「君のことを教えて」と聞いてみると…?

 一般的なスマートフォンであれば、ディスプレイをタッチして操作するが、ロボホンは音声認識機能を搭載しており、話しかけることによって操作する点が特徴だ。

 その見た目と小型のロボットという点で、筆者はデアゴスティーニ・ジャパンの人型ロボット「Robi」(ロビ)を思い浮かべた。実はロボホンとロビはどちらも高橋氏がデザインを手掛けており、いわばロボホンはロビにスマートフォンの機能がついたものともいえる。ロボットとスマホの融合――実際に遊びながらその価値を考えてみたい。

まずは基本の電話機能から

 ロボ「ホン」というように、ロボホンは電話機能を搭載している。実際にロボホンへ電話をかけてみると、着信音のベルと共に声で着信を知らせてくれる。電話に応答する場合は、通話ボタンをタッチするのではなく、「電話に出て」とユーザーがしゃべることでスピーカーフォンにて通話を開始できる。手が離せないとき、例えば料理や洗い物をしているシチュエーションで便利だ。

 ただ、ロボホンに話しかけて電話を取る場合、音声を認識するまでの間に相手を待たせてしまうというデメリットもある。背面についているタッチディスプレイにも受話ボタンが表示されるので、急ぐときはそちらで取ることも可能だ。

 ちなみにスピーカーフォンで通話している時は、相手の声に合わせてロボホンが手を動かすので、まるでロボホンと会話しているようで楽しい。耳に当てて通話する場合は、バンザイの姿勢を取り、足を少し曲げることで折りたたみケータイのような形になる。

ロボホンのスピーカー スピーカーは右胸に搭載(赤丸で囲った部分)
ロボホンのマイク マイクは右足の付け根に搭載(赤丸で囲った部分)

 逆にロボホンから電話をかける際もハンズフリーで可能だ。相手が電話帳に登録されていれば、名前を言って発信、そうでない場合も電話番号を言えば発信できる。認識精度も申し分なかった。

本領発揮! 電話以外の便利機能

 ロボホンは電話機能だけでなく、その他の機能も充実している。ロボホンの頭には有効800万画素のカメラを搭載し、写真や動画の撮影も可能だ。写真においては被写体の顔を認識し、その人物の顔が中心となるように頭を振って自動調整してくれる。

 カメラの上には、レーザープロジェクターも搭載する。プロジェクター機能を起動すると、ロボホンがしゃがんで足元に画像を映し出してくれる。壁に投影したい場合は「壁に映して」と話しかければOKだ。しかし、見るからに小さなプロジェクター、本当に使えるのかと思い実際に試してみたところ……?

ロボホンにプロジェクター機能をお願いしてみる

 プロジェクターで壁に投写すると、ロボホンの小さな体からは想像できないほど、ハッキリと画像が写る。壁から1メートルくらいの距離であれば、回りが明るくてもしっかり投写されたものを楽しめた。部屋を暗くすれば、少人数でわいわい写真を見るといった用途で活躍しそうだ。

 プロジェクターで投影できるコンテンツはそれだけではない。写真のほかに検索した動画やルート検索の結果を映すこともできるが、中でも面白いのがスライドショーだ。ロボホンはGPS機能を搭載しており、写真を撮影すると日時とともに位置情報も記録する。スライドショーを再生すると、その情報をもとに撮影した位置情報を喋ってくれるのだ。さらに人物の顔が登録されていれば名前も教えてくれる。旅行先で友達、そしてロボホンと撮影した写真をまたロボホンのプロジェクターで見る。なんとも楽しそうな場面である。

しゃがんでテーブルに投写 しゃがんでテーブルに投写したところ

 ただし、プロジェクターを起動するためには数段階のプロセスを踏まなければならない。レーザープロジェクターに使われるレーザー光源は、直接目に入ってしまうと悪影響を及ぼすことがある。そのため、2段階プロセスを踏んだ安全機能が盛り込まれている。

 1つ目は事前に登録したオーナーの顔と照らし合わせる顔認証、2つ目があらかじめ設定した合言葉を言う音声認証だ。この認証を通すためには、ユーザーがロボホンの前に顔を近づけたり、声で合言葉を発したりしなければならないため、すぐに使いたい時には少し煩わしさを感じる。特にプロジェクターによる投影を足元から壁へ切り替えるときは、ロボホンがしゃがんだ状態から立ち上がるため、目の前にいるユーザーはそのままだと光源を直視してしまう恐れがある。

 とはいえ、しゃがんだり立ったりして投影位置を変える仕組み自体は非常に面白く、そして何よりかわいらしい。これだけ動いても姿勢を崩さないロボホンは、ほかにどんな動きができるのか試してみよう。

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