シャープが10月6日に発表した「RoBoHoN(ロボホン)」は、2足歩行が可能なロボットに、通話やカメラなどの携帯電話としての機能を持たせた“次世代の携帯情報通信端末”だ。
パーソナルロボット「Robi(ロビ)」などを手掛けたロボットクリエイターの高橋智隆氏と共同開発したもので、ロビシリーズとも共通するかわいらしいデザインが特徴。サイズは高さ約19.5センチ、重さ約390グラムと、2足歩行するロボットとしては小型・軽量で、これはケータイとしてのモバイル性も考慮したサイズだという。
操作は背中にある2型QVGA(480×640ピクセル)表示のタッチパネル液晶でも行えるが、「カメラ撮って」「立ち上がって」「踊って」など呼びかけて操作することも可能。音声操作には「おっけー」「準備するからちょっと待ってね」など会話形式で応答し、電話やメールの着信も声で知らせてくれる。
音声認識にはシャープが家電への搭載を進めている人工知能「ココロエンジン」の技術が使われており、同社のスマートフォンに内蔵されている「エモパー」との共通点も多い。
額にはカメラがあり、写真撮影のほか、ユーザーの顔認識なども行える。カメラのすぐ上にはプロジェクターが内蔵されており、撮影した写真や地図を机や壁などに投影できる。プロジェクターは投影面との距離や角度を変えてもピント合わせがいらない、フォーカスフリーのもの。ちなみに外部スピーカーは胸の部分に、通話用マイクは足の部分にあり、頭部の目と口はダミー。ただし、点灯パターンの違いで表情を現わすようになっている。
OSは「独自のもの」(説明員)としているが、Android OSがベースのようだ。通信機能は3GとLTE、Wi-Fiに対応し、Web検索や地図などのインターネットサービスを利用したり、新しいダンスの振り付けをダウンロードしたりできる。なお、3G/LTEの対応周波数や最大通信速度は未定。音声通話やカメラなどの機能はアプリとして提供され、独自のアプリマーケットを用意する考えもあるという。またIoT機器としてのクラウド連携も視野に入れている。
発売は2016年前半の予定で、価格や販売形式なども未定。携帯電話キャリアから販売するのか、SIMロックフリー端末として単体販売するのかも含めてまだ検討段階だという。
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