iPhone 7(?)のデザインが変わらないと言えるこれだけの証拠

» 2016年06月29日 07時00分 公開
[園部修ITmedia]
iPhone 現行のiPhone 6s、iPhone 6、iPhone SE

 例年通りなら、今年も発表されるであろう新型iPhone。米国で6月13日から開催されたWWDC 2016では、iOS 10やwatchOS 3を始めとするApple製品向けの新OSが「Fall」(秋)にリリースされることがすでに明言されています。新しいiPhoneが、それと時を同じくして登場するのはほぼ間違いないでしょう。時期は9月と考えるのが自然です。

 気が付けば6月もほぼ終わり。いつものように、9月の下旬くらいに発売されると考えると、実はもう次期iPhone発売までは3カ月を切っています。すでにさまざまなうわさがニュースサイトを駆け巡っていますが、それはAppleが次期iPhoneの生産を開始していて、中国の工場などから情報が漏れやすくなっているから。うわさの信頼度もかなり高くなってきていると考えられます。

The Wall Street Journalが大きな変化なし、と報道

 6月21日には、米国の経済紙 The Wall Street Journal が、「iPhone 7の形状はiPhone 6やiPhone 6Sとほとんど変わらない」と報じ話題になりました。その記事によると、外観には「ほんの少しの変化(subtle change)」しかなく、4.7型と5.5型のディスプレイサイズは変わらないそうです。特筆すべき変更点は、ヘッドフォンジャックがなくなることと、背面の上下を横切っていたアンテナ用の線がなくなることくらいといいます。

 ちなみにヘッドフォン端子をなくすのは、本体をより薄くするためとする説がありますが、今のところ厚さは変わらないとされています。

 この情報が掲載されたのが、テクノロジー系のブログメディアやうわさサイトではなく、The Wall Street Journalという時点で、適当なうわさまとめではなく、信頼できる情報を元にした記事だと考えられますが、それを裏付ける写真がすでにリークされています。

NowhereElseのリーク画像はたぶん本物

 以前から、中国の工場などで入手したとみられるiPhoneのリーク情報を掲載しているフランスの「NowhereElse(NWE)」には、iPhone 7のものとされるリーク画像が何点も掲載されています。NowhereElseは、iPhone 6やiPhone 6sのケースデザインなども、いち早くリーク情報を掲載した実績があり、後で「やっぱりあれは本物だった」と確認された情報が非常に多いのが特徴です。このサイトの情報は信頼できると考えられ、恐らくiPhone 7とされるケースの写真も本物なのでしょう。

NowhereElse NowhereElseに掲載されているiPhone 7のものとされるケースの写真

ケースメーカーがiPhone 6sのサイズをベースにケースを設計

 前述のとおり、機能面で若干の変更はあるものの、外形寸法はほぼ現行のiPhone 6sと変わらないことから、すでにケースメーカーは9月の新型iPhoneの発売を見据えて、図面を完成させ、金型を起こしていると言います。発売日に店頭にケースを並べるためにはそろそろ生産を始めなくてはならないタイミングであり、リークされている情報の確度が高いと判断しているのでしょう。

 多くのケースメーカーは、製品が発表されてから対応ケースを作り始めたのでは、“売り時”である発売日に間に合わせることができないため、ある程度見切り発車で生産に入ります。読みを外す(形状が違っている)と作っても販売できなくなってしまうので、リスクもありますが、情報の信頼性を判断し、あるいは独自のルートで手に入れた図面などを元にして、ケースのデザインを完成させます。実際に生産を始めるケースメーカーが、新型iPhoneのサイズや形状がほとんど変わらないと判断していることは、新型iPhoneのデザインが変わらないことの裏付けと言えなくもありません。

デザイン以外で変わりそうなところは案外たくさん

 Appleは、iPhone 3G以降、2年ごとにiPhoneのデザインを全面的に刷新してきました。そういう意味では、2016年秋に発売されるiPhoneは、全面刷新のタイミングですが、今回はどうやら同じデザインが3年目まで引き継がれるようです。この点については、2017年がiPhone登場から丸10年になることから、2017年に10周年モデルとしての全面刷新が行われるのではないか、という指摘があります。技術的なハードルがあって、今回はこれがクリアできなかったので延期になったのだ、といううわさもあります。

 ただ、デザイン以外の要素は、今回も大きく変わることになりそうです。例えば前出のNowhereElseに掲載されているiPhone 7とされる写真を見ると、iSightカメラ(メインカメラ)の出っぱりが大きくなっていること、ヘッドフォン端子がなくなっていることなどが分かります。なくなったヘッドフォン端子の部分は、iPhone 6sのスピーカー部分と同じようなデザインになっており、ステレオスピーカーが搭載される可能性も考えられます。iPhone 7 Plusのものとされる写真では、カメラがデュアルレンズ仕様になっている様子もうかがえます。

 また今回は、iPhone 7 Proという製品の存在もささやかれています。iPad Proのように、スピーカーを4つ搭載したり、キーボードなどの周辺機器がつなげられるSmart Connectorを備える上位モデルが登場する可能性があるといいます。

 かつてiPhone 4がバーで紛失の末、GIZMODOに渡って、発表前に“全貌”が明らかにされた時のように、形状が分かってしまうといまひとつ盛り上がりに欠ける感はありますが、iPhone 6sが発表された時のように、きっといろいろと驚くべき新機能が用意されていると信じて、9月の発表を待ちたいものです。

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