パーソナルアシスタントになるイヤフォン「Xperia Ear」、11月18日に発売【更新】

» 2016年10月06日 13時03分 公開
[田中聡ITmedia]

 ソニーモバイルコミュニケーションズが10月6日、イヤフォン型のスマートプロダクト「Xperia Ear XEA10」を日本で発売することを発表した。発売日は11月18日の予定で、家電量販店やソニーストアで販売する。価格は2万円前後。

Xperia Ear

 Xperia Earは、ペアリングしたスマートフォンを音声で操作したり、情報を取得したりなど、“パーソナルアシスタント”として活用できるBluetoothイヤフォン。片耳に装着し、スマホを取り出さずにさまざまな操作ができる。

Xperia Ear 「Xperia Ear XEA10」。専用の充電ケースが付属する
amazon
Xperia Ear カラーはグラファイトブラック

コミュニケーションや情報の取得が可能

 スマホのアドレス帳と連携し、「〜さんにメッセージ送信」と話しかけてメール(SMS、Eメール、Gmail)を送信できるほか、不在着信を通知して折り返し電話をかけたり、着信したときに応答/拒否することもできる。

 近接、加速度、ジャイロセンサーを内蔵しており、通話やメッセージで返信をするか問いかけられたときに、首を縦に振ると「はい」、横に振ると「いいえ」の指示を出せる。

Xperia Ear
Xperia Ear

 現在地や特定地域の天気予報、LINE/Facebook Messengerの新着メッセージ、Twitterのタイムラインでつぶやかれたもの、カレンダーに登録した予定、最新のニュースを読み上げてもらうことも可能。LINEとFacebook Messengerは返信もできる。Facebookのコメントや、TwitterのMention、Direct Messageの読み上げには対応していない。ニュースの読み上げは、ソニーの「News Suite」アプリを利用する。

Xperia Ear

 Wikipediaとも連携し、「〜について教えて」と話しかけて情報を取得できる。Googleマップとも連携しており、音声で設定した目的地まで案内してもらえる。その際、スマホ上にはルートが表示され、音声でナビゲーションされる。

Xperia Ear

 スマートフォンに保存した音楽の再生、アラームやタイマーの設定、スマホのバッテリー残量の確認にも対応。「電話を探して」と話しかけると、連携したスマホのアラームを鳴らす機能も用意した。

 エコーやノイズを低減するデュアルマイクを内蔵しているほか、イヤフォンはノイズキャンセリングに対応しており、騒がしい場所でも聞き取りやすいよう配慮した。ただし音声操作は、周囲が騒がしいと正確に聞き取れない場合がある。またサーバ側が単語を学習するため、使うほどに音声認識の精度は向上するという。音声認識エンジンは、ソニーモバイル独自のものを内蔵している。

 Xperia Earの日本語の音声は、アニメ「けいおん!」などでもおなじみの声優、寿美菜子さんを起用した。こうしたエージェント機能の音声は無機質なものになりがちだが、アニメファンならずとも、人間味を感じられる声なら愛着を持てそうだ。

Xperia Ear

ターゲット層と利用シーン

 Xperia Earのターゲット層は、新しいデバイスを率先して利用するガジェット先進層。メッセージアプリをよく利用する人やビジネスパーソンも含まれる。また、モノラルのBluetoothヘッドセット市場でシェアを取ることも狙う。

 具体的な利用シーンとして、ソニーモバイルは出勤前の身支度中にニュースを確認する、通勤中に予定を確認する、仕事中にスマホを水に情報を確認する、といったものを想定する。

 音楽の再生もできるとはいえ、片耳だけなので、音楽“鑑賞”の用途に使うのは少々物足りないかもしれない。

Xperia Ear
Xperia Ear

専用のホストアプリを用意

 Xperia Ear専用のホストアプリが用意され、ここからXperia Earへの通知を読み上げる機能を個別に設定できる。Xperia Earとの対話をするときの設定も用意し、操作前に毎回確認をする「ていねい」と、対話を短くして操作をする「スピード優先」に設定できる。スピード優先にすると、対話で確認をすることなく、メッセージを送信できる。

Xperia EarXperia Ear Xperia Earの設定を行えるアプリ。話しかけ方や通知の読み上げ方のレクチャーを見たり、通知やキー操作の設定をしたりできる
Xperia EarXperia Ear 対話モードの設定(写真=左)と通知読み上げの設定(写真=右)

iOSには対応しない

 連携できるのはAndroid 4.4以上のスマートフォンで、iOSには対応しておらず、残念ながら現時点で対応する予定はない。BluetoothプロファイルはA2DP、AVRCP、HEIPをサポートする。NFCも搭載しているので、スマホがNFC対応ならワンタッチでペアリングを行える。なお、Xperiaスマートフォン限定の機能は用意されていない。

複数のイヤーピースを用意

 本体カラーはグラファイトブラック1色で、Xperiaスマートフォンに合わせたデザインを採用。複数のイヤーピースと、耳に固定するアークサポーターを付属。イヤーピースはカナル型(S、M、L)、オープン型、アークサポーター(S、M、L)を付属している。

Xperia Ear
Xperia Ear 耳に固定するためのアークサポーター
Xperia Ear 複数のイヤーピースとアークサポーターが付属する

基本スペック

 本体と同色の充電ケースも付属し、持ち運びながら充電ができる。Micro USB端子も搭載しており、ここからも充電できる。充電時間はMicro USB経由が約80分、ケース使用時が約90分。

Xperia Ear 充電ケースに入れて持ち運べる
Xperia Ear 充電用の端子

 バッテリー容量は本体が65mAh、充電ケースが300mAh。連続通話時間は約4時間だが、充電ケースに入れたままなら約12時間まで延びる。連続待ち受け時間は約80時間。

 サイズ/重量は本体が約15.2×29.3×24.3mm/約6.6g、充電ケースが約29×41×60mm/約39g。IPX2相当の防水性能も備える。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月26日 更新
  1. 楽天モバイルのスマホが乗っ取られる事案 同社が回線停止や楽天ID/パスワード変更などを呼びかけ (2024年04月23日)
  2. シャープ、5月8日にスマートフォンAQUOSの新製品を発表 (2024年04月24日)
  3. スマホを携帯キャリアで買うのは損? 本体のみをお得に買う方法を解説 (2024年04月24日)
  4. 貼り付ければOK、配線不要の小型ドライブレコーダー発売 スマート感知センサーで自動録画 (2024年04月25日)
  5. Vポイントの疑問に回答 Tポイントが使えなくなる? ID連携をしないとどうなる? (2024年04月23日)
  6. 中古スマホが突然使えなくなる事象を解消できる? 総務省が「ネットワーク利用制限」を原則禁止する方向で調整 (2024年04月25日)
  7. 通信品質で楽天モバイルの評価が急上昇 Opensignalのネットワーク体感調査で最多タイの1位 (2024年04月25日)
  8. ドコモ、「Xperia 10 V」を5万8850円に値下げ 「iPhone 15(128GB)」の4.4万円割引が復活 (2024年04月25日)
  9. 「iPhone 15」シリーズの価格まとめ【2024年4月最新版】 ソフトバンクのiPhone 15(128GB)が“実質12円”、一括は楽天モバイルが最安 (2024年04月05日)
  10. スマートグラス「Rokid Max 2」発表 補正レンズなくても視度調節可能 タッチ操作のリモコン「Rokid Station 2」も (2024年04月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年