米Appleは7月9日(米国時間)、iOSデバイス向けの最新OS「iOS 11.4.1」を配信した。セキュリティの改善やバグ修正に加え、USBアクセサリ接続を制限する設定が追加された。
アップデート画面にある修正点についての説明は、以下の2点。
これ以外に、Appleが6月に表明していたUSB機器による強引なロック解除を阻止するための設定が追加された。
iOS 11.4.1にアップデートすると、[設定]→[Touch ID(Face ID)とパスコード]→(パスコード入力)→[USBアクセサリ]という項目が追加される。これは初期設定で無効になっており、この状態だと「iPhoneがロックされてから1時間以上経ったときにUSBアクセサリを接続できるようにするにはiPhoneのロックを解除します」と説明がある。
Appleのサポートページによると、パスコードを設定してあるiPhone、iPad、iPod touchはiOS 11.4.1以降をインストールしたら、Mac、PC、USB周辺機器に接続するにはロック解除する必要があるという。
ロックが有効になってから1時間以上たつiOS端末をそのままMacなどに接続しても、接続先で認識されず、場合によっては充電もされない。その場合はiOS端末の画面にロックを解除するよう通知が表示される。
上画像の設定で「UBSアクセサリ」を有効にすれば、従来通りロック中のiOS端末をMacやUSB周辺機器に接続して使える。
これは、2016年にAppleが銃乱射事件の死亡した犯人のiPhoneのロックを解除するよう裁判所から協力を命じられ、それを拒否したことに端を発する。Appleに協力を拒否された米連邦捜査局(FBI)はロック解除サービスを利用した。
新機能により、ロック解除サービスを使ってもロックは解除できなくなる見込み。Appleは6月にメディア向け声明文で「われわれは顧客をハッカー、個人情報の盗難や侵入から保護するため、あらゆる製品のセキュリティ保護を常に強化している。われわれは法執行機関に対して最大の敬意を払っており、そうした機関を挫折させるような設計はしていない」と説明した。
セキュリティ関連では22件の問題を修正した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.