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» 2018年10月11日 06時00分 公開

残高不足で改札から出られない場合も 「Mizuho Suica」の意外な落とし穴 (1/2)

交通系ICサービス「Mizuho Suica」でチャージが利用できず、改札から出られない事態に陥った。原因は、みずほ銀行のオンライサービスが休止していたため。知らなかった筆者も悪かったが、告知の方法にも問題があったと感じている。

[田中聡,ITmedia]

 筆者は最近、交通系ICサービスとして「Mizuho Suica」を使っている。

 Mizuho Suicaとは、みずほ銀行の口座から直接チャージして使える、iPhone(Apple Pay)向けの電子マネーサービス。通常のSuicaと同じく、iPhoneをかざして改札を通過したり、対応店舗で買い物をしたりできる。

 Mizuho Suicaが登場するまでは、Apple Payで使える通常の(緑色の)Suicaを使っていたが、(メインバンクではないが)たまたまみずほ銀行に口座があったのと、Mizuho Suicaの“青いSuica”を持ってみたいと思い、実験的にMizuho Suicaを使っていた。

Mizuho Suica みずほ銀行の口座から直接チャージできる「Mizuho Suica」

 ところが、このMizuho Suicaには思わぬ落とし穴があった。去る10月6日に外出して電車に乗ったときのこと。いつものように、Mizuho Suicaで改札から出ようとしたところ、「ピンポーン」とエラーが。慌ててiPhoneの画面を見たら、残高が不足していた。

 そそくさとその場を離れて「みずほ銀行」アプリを立ち上げたところ、「ただいまこちらのサービスはご利用いただけません」のアラートが。そのアラートを閉じてチャージをしようとしても、「ただいまメンテナンス中です。メンテナンス終了までお待ちください」のアラートが出てチャージができず。……変な汗が流れる。先に改札を出た家族を待たせていたこともあり、なおさら焦る。

Mizuho Suica アプリを立ち上げるとアラートが出た
Mizuho Suica メンテナンス中のため、チャージができない

 チャージできない旨を駅員に話したら、不足分を現金で支払えばOKだったので、現金を支払って難を逃れることができた。

 ちなみに、Mizuho Suicaへのチャージは、Apple Payに登録した(対応する)クレジットカードからでも行える。「Wallet」アプリを開いてMizuho Suicaを選び、サブメニューを開いて「チャージ」を選び、金額やクレジットカードを決めればよい。ただしVisaカードはApple Payのオンライン決済に対応していないため、チャージできない。筆者はApple Payからチャージできる環境にあったが、予想外の事態に慌ててしまい、すっかり忘れていた。

Mizuho SuicaMizuho Suica Apple Payに登録したクレジットカード経由でのチャージは、「Wallet」アプリからできる

なぜチャージできなかったのか?

 それにしても、なぜみずほ銀行アプリからMizuho Suicaへのチャージができなかったのか。

 ご存じの方も多いと思うが、みずほ銀行は、次期勘定システムへの移行に伴い、2018年6月からほぼ毎月のペースで月に3〜4日、ATMをはじめとするオンラインサービスを休止しており、この期間はみずほ銀行からお金を下ろしたり振り込んだりできなくなる。10月は6日〜8日の3連休がサービス休止期間だった。Mizuho Suicaへのチャージもみずほ銀行のオンライサービスなので、チャージができなかったというわけだ。

告知は十分だったのか?

 筆者がこの件をTwitterで投稿したところ、瞬く間に拡散し、RT(リツイート)は2日で7000を超えた。「メンテナンスは知っていたけど、Suicaまで使えないとは盲点だった」という声があった一方で、「以前から告知していたのに、何を今更」という声もあった。確かに告知を知らなかった筆者にも非はあるが、みずほ銀行が告知している「オンラインサービスの臨時休止について」に、Mizuho Suicaへのチャージができなくなる旨は、一言も書かれていない。

Mizuho Suica Webサイトでのサービス休止の告知。「みずほWallet」の言及はあるが、Suicaについては触れられていない

 休止サービスとして明記されていた「みずほダイレクト[インターネット/モバイル/テレホンバンキング]、インターネット残高照会サービスおよび関連アプリ・サービスのご利用」から、Mizuho Suicaも使えないことは読み取れるが、これだけでは不十分だと感じた。仮に筆者がメンテナンスの件を知っていたとしても、Mizuho Suicaへのチャージもできなくなるという認識には至らなかったかもしれない。

 みずほ銀行とJR東日本がMizuho Suicaを発表した2018年8月1日には、既に新システム移行に伴うサービス休止が進んでいた段階。それに伴ってMizuho Suicaも使えなくなる期間が生じる旨を説明しても良かったのではないだろうか(発表会でも言及はなく、プレスリリースにも記載はない)。

 みずほフィナンシャルグループ広報に本件について報告したところ、Mizuho Suicaユーザーに対する告知が不十分だったことは認めており、「今後はMizuho Suicaについても、分かりやすく告知をするよう見直す」とのこと。

 なお、みずほ銀行はオンラインサービス休止の前に都度、みずほダイレクトとみずほ銀行にメールアドレスを登録したユーザーにはメールで告知をしており、今回は10月3日〜4日頃にメールを送付していたとのこと。

 筆者もMizuho Suicaの利用前にメールアドレスを登録していたが、なぜか告知メールは届いていなかった。よくよく振り返ったところ、メールアドレスに登録時に、「みずほ銀行から商品ご案内などのお知らせをメールアドレスにご送付してもよろしいですか?」の項目で「いいえ」を選んでいた。みずほフィナンシャルグループ広報に確認したところ、「メール送付の詳細な状況はお答えできない」とのことだったが、ひょっとして、これが原因なのではと推測している。

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