ちまたでは「今回一番のヒット作かもしれない」といわれている「iPhone XR」である。「iPhone 8」や「iPhone X」「iPhone XS」よりは大きいけれど、「iPhone 8 Plus」や「iPhone XS Max」よりは小さくて、画面は有機ELディスプレイ(OLED)じゃなくて液晶で、解像度もちょっと低くて(でも日常の利用ではまず気にならない)、ちょいとばかし安い。
でも、アウトカメラがデュアルじゃない。シングルカメラである。シングルカメラなのに、ポートレートモードがある。
やはりポイントはそこだよね、ってことでそこを中心にあれこれ試してみるのである。
iPhone XRのアウトカメラは、iPhone XS/XS Maxの広角カメラと同じスペック。だから26mm相当の広角で、F1.8のレンズで光学式手ブレ補正付き。もちろん「スマートHDR」も搭載している。
カメラの画面は「2x(2倍)」のアイコンがないこと以外はiPhone XSと同じだ。
実際に撮り比べてみても、iPhone XSと遜色ない。ガスタンクで見比べてみよう。
iPhone XRへの買い換えはiPhone 6sからiPhone 8あたりの人がまず考えているだろうから、気象条件はちょっと違うけれど、1年前にiPhone 8 Plusで撮影したものとも比べて見ようぞ。
iPhone 8までのモデルより、ちょっと広角になってるのが一番の違い。
階調表現は、日差しの関係もあるのでこの写真だけでは全てを語れないが、総じてiPhone XRの方が明暗差に強くて階調が滑らかだ。
画角以上に大きな違いはHDRの処理。
よく分かる写真があったので見比べてもらいたい。iPhone 6s Plus(2016年発売)とiPhone XR(2018年発売)の差が如実に出ている。
撮影場所はほぼ同じ(iPhone 6s Plusの方が1mほど近くから撮ってるけれど)。どっちもHDRがかかった写真だ。
見比べると、2年以上前の機種を使ってる人は買い換えたくなるはず。
同じHDRでも、iPhone XRのスマートHDRで撮った方は暗部(古民家)が黒くつぶれないでしっかりディテールが出ているし、茂った葉が空に溶けずに見えている上に、青空もしっかり顔を出している。
個人的には旧型のiPhoneと比べて一番違いを感じるのはここ。パッと撮ったときに、明らかに印象が違うのである。
さらにいくつか作例をどうぞ。
夜の写真も撮りやすくなっている。
以前のiPhoneはちょっと暗くなるとシャッタースピードをぐっと落として対処していたが、iPhone XRを含む2018年モデルは高感度時の画質が上がったので、シャッタースピードをある程度維持してくれるようになった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.