動画にも触れねばなりますまい。
カメラアプリでは4KかフルHDでの撮影が可能。ディスプレイが21:9と映画仕様の「シネマワイドディスプレイ」なので、16:9で動画を撮るときでもフルスクリーンにならず画面に余裕ができるのがすごい。
で、21:9のディスプレイをフルに使って動画を撮りたいときは、別アプリの出番になる。それが「Cinema Pro」。
これは、ソニーの映画撮影用ビデオカメラブランド「CineAlta」の開発チームが画作りや操作画面を監修したアプリで、誰でも簡単に撮れるっていう雰囲気ではない。
カメラを固定してホワイトバランスやシャッタースピードもマニュアルで撮影するのに向いたデザインで(そうすることで複数の動画を編集するときにズレがでない)、手軽に動画撮影って感じじゃない。
ウリはCineAltaカメラの「VENICE」ゆずりのルック「VENICE CS」など複数のピクチャースタイルを持っており、統一感と映画風の雰囲気がある映像を撮れること。
映像はプロジェクト単位で撮影。ここでは編集のための素材を撮るという感じだ。撮った映像はアルバムアプリから閲覧できる。
再生すると、21:9の画面をフルに生かした映像を楽しめるわけだ。
写りはすごくよいけど、アプリは映像作家向けテイストなので、本気で撮る人とかそういうのを味わいたい人用かな。気軽に動画を楽しむにはハードルが高い。
気軽に楽しみたい人は従来通りカメラアプリで動画を撮るべし。カメラアプリでの動画モードでは21:9ではなく16:9でフルHDか4Kになる。映りはこんな感じ。
ソニーがXperia 1をどっちの方向に持っていきたいかというと、これはもう明らかにソニーが得意な「AVに強い」スマホで、端末での視聴のみならす、写真や映像を作る側の人にも使ってほしい、クリエイターのためのスマホ、クリエイターに使ってほしいスマホを目指すという意気込みを感じる。
実際、映像作家の人が使ってみてどうなのかは、私自身がCineAltaの世界に疎いのでよく分からないのだけれども、ソニーがソニーらしいハイエンド機を出すとしたら、そっちの方向だよなというのは分かるわけで、αシリーズでいち早くハイエンド向けミラーレス一眼市場を切り開いたような役割を担う製品に育てていきたいと考えてそうだ。
取りあえずカメラ機能って意味ではかなりイケてる製品になっているので、こういうのを待っていた! って人はぜひ検討を。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.