大きく路線変更した「Xperia 1」のカメラ その中身を解説(1/2 ページ)

» 2019年04月19日 06時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 Xperia 1の体験会が開催されたのは既報の通りだが、そこでカメラ機能に特化した説明会も開催されたのである。

 「そこで出てきた新事実!」という派手な話はないけれども、従来のXperiaのカメラから大きく路線変更されたのがよく分かったので、その辺の話を中心にお伝えしたい。

Xperia 1 3つ並んだレンズが特徴の「Xperia 1」

トリプルカメラに進化、1200万画素の理由は?

 カメラが3つ並んだトリプルカメラの構成自体は今や珍しくないのだけど、まず目に付いたのが画素数。Xperia 1の3つのカメラは全てが1200万画素なのである。

 最近のスマートフォンでは珍しくも何ともないけど、今までXperiaといえば高画素が代名詞みたいなところがあったから、ちょっと意外だ。

 2013年に登場した「Xperia Z1」は2000万画素(ちなみに同じ年に出たiPhone 5sはまだ800万画素だった)といち早く高画素のセンサーを搭載。2015年の「Xperia Z5」では2300万画素にまで画素数を増加。2017年の「Xperia XZ1」で1900万画素に落ちたものの、ずっと高画素カメラの雄、みたいな存在だったのである。

 それが今回はトリプルレンズカメラの全てが1200万画素。

 ソニーモバイルの担当者に「画素数が思い切り減ったんですが?」と尋ねてみると、でも「メインカメラはデュアルPD(フォトダイオード)センサーだから、実際には2400万なんですよ」だという。

 イメージセンサーは、光を検知するフォトダイオードを無数に(といっても1200万個とか2000万個とか)びっしり並べたもの。

 デュアルPDは1つの画素にフォトダイオードを2つ割り当てた構造で、既に、キヤノンがデジタル一眼で「デュアルピクセルCMOS」を、サムスンも「デュアルピクセルセンサー」を搭載したイメージセンサーを採用しているので目新しくはないが、2つのうち片方をAF時のセンサーとして使うのだ。

 それにより、AFはより高速になる。

3つのカメラの役割

Xperia 1 トリプルレンズカメラの内訳。メインカメラと望遠カメラは光学式手ブレ補正(OIS)を搭載している

 3つのカメラのうち、一番上がメインカメラで、26mm相当のレンズを搭載。レンズのF値は1.6。1220万画素のデュアルPDセンサーで、光学式手ブレ補正を搭載している。ソニーもやっと光学式手ブレ補正を搭載してくれたかという感じだ。このセンサーはソニーが開発したメモリ積層型になっており、超高速読み出しに対応。

 真ん中は望遠やポートレート用のカメラで約1220万画素、こちらも光学式手ブレ補正付き。レンズは52mm相当(メインカメラのちょうど2倍)でF2.4。

 これら2つのカメラは連動して動作し、説明会では全く触れていなかったが、背景ぼかし機能も搭載されている(その場合は望遠カメラの画角になる)。

 3つ目は超広角カメラ。ちょっと周辺がゆがむタイプの超広角レンズで、16mm相当でF2.4。こちらには手ブレ補正はなし。

 他の2つとはちょっと扱いが違っていて、26mmから52mmまではデジタルズームを使ってシームレスにズーミングできるが、16mmだけはそれがなく、独立したカメラとして動作するのが面白いところだ。

Xperia 1 16mmと26mmの間のデジタルズームはなし。52mmのポートレート&望遠レンズは260mm相当までデジタルズームできる

 各カメラの連携は実機が来たときにちゃんとチェックしたい。

Xperia XZ3より4倍明るく撮れる理由は?

 カメラのもう1つの売りは「αシリーズ」でおなじみの瞳AFと秒10コマのAF/AE追従連写。

 スマートフォンの場合、被写界深度が深いので瞳AFと従来の顔検出の違いがそう出るとは思えないけれども、正確で高速なAFで「リアルタイム瞳トラッキング」を実現している。要するに、こちらに走ってくる人を撮るときも、瞳にピントを合わせたまま連写できるということだ。

Xperia 1 瞳AFと高速AF/AE追従連写が可能に
Xperia 1 フォーカスを合わせ続けてくれる瞳トラッキングがポイント

 もう1つ、昨今のスマホカメラトレンドになっている暗所での撮影。これは「Xperia XZ3」比で4倍明るく撮れるようになったそうな。

Xperia 1 センサーとレンズとノイズ低減処理の進化で4倍の高感度に

 センサーの画素ピッチはXZ3(1920万画素)に比べて32%大きい1.4μmとなって、約3割増し。画素ピッチが大きいということは、1つ1つのフォトダイオードの面積がその分広いということなので、より多くの光を捉えられる。

 次にレンズがXZ3のF2.0からF1.6に明るくなって4.5割増し。最後にRAWノイズ低減処理と新しい画像処理エンジン「Bionz X for mobile」で2倍という計算。

 普通、イメージセンサーから来た信号をデジタルデータ(RAWデータ)に変換してから現像処理でノイズ低減を行う。RAWデータには必ずノイズが含まれているし、高感度で撮るとそのノイズがぐっと増えるので、うまくノイズを減らさなきゃいけない。で、RAWノイズ低減処理というのは現像処理の前にもノイズ低減処理をかけるという技術。

 4倍ということは、暗所での撮影にも強くなったこということだ。

 というところを見ると、とうとうXperiaもスマホカメラのトレンドに追従してきたか、と思えるわけだが、どうもそれだけではないらしい。説明会で尋ねてみても「それは違う」という。

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