KDDIが低軌道衛星「Starlink」を活用した携帯電話基地局の運用を開始 初号機は静岡県の「初島」に設置新海誠監督からのメッセージも(3/3 ページ)

» 2022年12月01日 20時30分 公開
[井上翔ITmedia]
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広域なら「携帯電話基地局」、局所的なら「Wi-Fiスポット」を展開

Starlinkの展開 Starlinkの活用方針を説明する事業創造本部 LX基盤推進部の泉川晴紀氏

 今回、Starlinkをバックホール回線とする携帯電話基地局が初めて開設されたが、KDDIはニーズによっては法人向けのWi-Fi(無線LAN)アクセスポイント「Starlink for ビジネス(Starlink Business)」を勧める方針だ。

 具体的には、離島や山間部の住民の生活インフラ、あるいは観光目的で広い範囲で通話やデータ通信を行うニーズがあるケースでは携帯電話基地局として整備する一方で、工事事務所や寄宿舎といった超局所的にデータ通信のニーズがある場所ではStarlink for ビジネスを勧める方向で考えているという。

 なお、Starlinkには船舶に搭載できるオプション(Starlink Maritime)も用意されている。日本でも提供する方向で検討されているが、時期は未定となっている。

用途 法人向けのStarlinkは「au携帯電話基地局のバックホール回線としての利用」と、Wi-Fiアクセスポイントである「Starlink for ビジネス」の2本立てで展開していく
使い道 広いエリアをカバーする必要がある場合、あるいは電話(音声通話)機能が必要な場合はStarlinkをバックホール回線としてau携帯電話の基地局を開設する一方で、局所的にデータ通信のニーズがある場合はStarlink for ビジネスを勧めるという
Starlink for ビジネスのアンテナ Starlink for ビジネス(Starlink Business)用の衛星アンテナは、SpaceXが提供する個人向けサービスのものよりも感度が高いそうだ
Starlink for ビジネスのルーター Starlink for ビジネスのルーター
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