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» 2006年10月05日 23時00分 UPDATE

CEATEC JAPAN 2006:CEATECの広い会場で小さな博物館を見つける

デジタル家電の華やかな展示に比べるとPCの扱いはひかえめだった「CEATEC JAPAN 2006」。物見遊山な気分で会場を歩いていたら、小さな博物館に出くわした。

[後藤治,ITmedia]

 IT分野の最先端技術や製品が一堂に会する「CEATEC JAPAN 2006」。PC関連では、初日に発表された「VAIO type R master」(レビュー:「プリアンプ」「パワーアンプ」に思わず見える斬新な筐体──ソニー「VAIO type R master VGC-RM70DPL4」)をはじめ、東芝のノートPC向け薄型HD DVD記録対応ドライブ「SD-L902A」や、4倍速記録対応BDドライブを搭載したPriusなどが目を引いたが、やはり展示のメインは映像関連を中心とする情報家電だ。

og_ceatec_001.jpgog_ceatec_002.jpgog_ceatec_003.jpg BDドライブ搭載のVAIO type R masterとVAIO type L(写真=左/上段)。東芝のブースでは、前日に発表された「SD-L902A」のほか、スロットローディング式の「SD-T913A」(写真=中央)や、9.5ミリ厚のスリムモデル「SD-U913A」、5インチベイ内蔵型の「SD-H902A」といった未発表のHD DVD-Rドライブも参考展示されている。日立ブースには「GBW-H10N」を搭載したセパレート型のデスクトップPCが参考出品されていた。Priusシリーズとしての投入時期は未定

 55インチのフルハイビジョンSEDや、回転する2枚の103V型プラズマディスプレイなど、インパクトのある話題で会場を奔走するLifeStyleの記者とは対照的に、ここでは比較的こぢんまりとした展示を紹介する。

世界初のSDIOワンセグチューナーと超高速SDD

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 ゼンテックのブースに、先日発表されたSDIO規格対応のワンセグチューナーや、複数枚のSDメモリカードをSerial ATA接続の高速ストレージとして利用するRAIDアダプタが並んでいた。

 SDIOワンセグチューナは、24(幅)×55(奥行き)×2.1(厚さ)ミリのサイズに、チューナーおよびアンテナを内蔵し、SDIOスロットに挿すだけでワンセグ放送を受信できる。実際に稼動する製品デモも行われていたが、当面はUMPCやPDA、DVDプレーヤーなどへのOEM/ODM供給のみとなり、リテールの販売は考えていないという。出荷時期は来春を予定。なお、試作機は録画機能を持たないが、検討はしているとのこと。

 SDメモリ専用のSerial ATA変換アダプタ「SD-MemoryDrive8/16(SDMD)」は、8枚または16枚のSDメモリーカードをストレージとして利用するもので、ストライピング(RAID 0)により、最大で100Mバイト/秒の読み出し速度を実現する(SDメモリーカードに依存)。説明員によれば「Windows XPを約5秒でブート可能です」。また、HDDとは違い稼動部分がなく静音性の面で有利なほか、基板上にスロットを搭載する構造のため個別にメディアを交換できるのも特徴だ。なお、最大容量は2Gバイトのメディアを16枚使った32Gバイト。4GバイトのSDHCに対応した次期製品も現在開発中としている。

og_ceatec_005.jpgog_ceatec_006.jpgog_ceatec_007.jpg 基板のサイズは130(幅)×190(奥行き)×25/35(SDMD8/SDMD16、厚さ)ミリで、5インチベイに搭載可能。キューブPCに搭載しSerial ATAで接続する展示機もある。SD→Serial ATA変換コントローラに同社のCG200が採用されている

カラー電子ペーパーはいつ出るの?

 次に富士通のブースで展示されていたカラー電子ペーパーを紹介しよう。昨年のCEATEC 2005でもすでに出展されていたが、今回はパネルサイズを3.7インチから7.8インチ(480×640ドット)へとほぼ4倍の大きさに拡大し、輝度を約40%向上。さらにモバイル用途を想定した実際に稼動する端末も展示されていた。

 昨年のCEATECでは2006年度末までの量産化を目指しているとしており、今回は実際に手にとって動く試作機もあるということで、年末商戦での投入を期待してしまうが、現時点では製品化のめどが立っていない状態だという。個人的な物欲からしつこく食い下がってみたが、価格も発売も未定。残念。

og_ceatec_008.jpgog_ceatec_009.jpgog_ceatec_010.jpg 通電しない状態で表示が安定するコレステリック液晶を採用した電子ペーパー。実際に内蔵コンテンツ(なぜか北斗の拳)をめくる様子は、最大4096色まで表示できる半面、描画を6パスで行うためにややもたつく印象だった。モバイル向けの試作機はインタフェースにIrDA(赤外線通信ポート)を備えている

広い会場で小さな博物館を見つける

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 ホログラムを利用した製品を手がける石川光学造形研究所のブースに、空間映像ディスプレイ「petit musee(プチミュゼ/pm4-30)」が展示されていた。

 これは本体下部の4つのレンズから照射した映像を空間上で結像することにより、ショウケースの中で動画映像が浮かんで見えるというもの。各レンズは独立した映像入力(RCA、D2)を備えており、4方向で別の映像を表示することもできる。空間像は約30センチ径のレンズを搭載した展示機で13センチほど。主な用途として、口紅などの比較的小さいモノを陳列するショーケースの代わりを想定しているという。評価機の価格は約250万円。

og_ceatec_012.jpgog_ceatec_013.jpgog_ceatec_014.jpg 眺める方向によって映像が変わる。映像が見える方向はレンズの数に依存しており、6方向タイプも作成可能だという。視野角が上下/左右15度とかなり狭いため、正対していないと映像は欠けてしまう

 ピラミッド型の透明なケースに浮かんでいたのはショートケーキで、展示を覗き込む人に女性が多かったのが印象的だった。

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