まずは写真でみる、ASUSのIntel X48マザー「P5E3 Premium WiFi/AP@n」イマドキのイタモノ

» 2007年12月26日 15時00分 公開
[長浜和也,ITmedia]
ASUSのIntel X48 Expressマザーボード「P5E3 Premium」の基本的なレイアウトとオンボードチップは従来モデルのP5E3 Deluxeと共通する

 インテルの新世代チップセット「Intel 3シリーズ」の最上位モデル「Intel X38 Express」を超えるチップセットとしてインテルからアナウンスされているのが、先行レビューやイベントなどで露出する機会が増えてきた「Intel X48 Express」チップセットだ。

 Intel X48 Expressの正式発表は“まだまだ”先であるが、このチップセットを搭載したマザーボードの情報がWebニュースサイトやメーカーのプライベートイベントなどで少しずつ見かけるようになってきた。PC USERでも、“ひょんなところ”からASUSのIntel X48 Expressマザーボード「P5E3 Premium/WiFi-AP@n」のサンプルを入手できたので、まずは画像を中心にその姿を紹介しよう。

 なお、エンジニアリングサンプルということもあってパフォーマンスなどの性能評価は行えないが、このあたりについても、“時期がきたら”紹介する予定だ(Core 2 QX 9770とIntel X48 Expressの組み合わせによる“1600MHz”の性能についてはこちらのレビュー記事を参考のこと)。

基本はIntel X38 Expressマザーと同じ「P5E3 Premium」

 P5E3 Premium WiFi/AP@nは、つい先日、2007年12月22日に行われたインテルのイベント「Intel in Akiba 2007 Winter」ですでにサンプルが展示されている。今回入手したサンプルは、そのときに展示されていた機材と同一のもので、ボードのリビジョンは2007年12月3日に確定した「1.1」とされている。出荷開始まではまだ時間があるため、製品版でいくつかの変更が加えられる可能性はあるが、基板に実装されているチップやクーラーユニットなどの状況は、すでに製品版が出荷されているASUSのIntel X38 Expressマザー「P5E3 Deluxe」ファミリーとほぼ共通であるので、このサンプルも完成度は高いと見ていいだろう。

3本用意されたPCI Express x16スロット。レーン構成はx16、x4、x16となる。PCI Express x16の第2スロットとPCIスロットの間にASUS独自の「Express Gate」カードが実装されている
Express GateはASUSが独自に開発した、Linuxを使ってPCを起動させるモジュールで、このカードに実装されたチップにLinuxのイメージとWebブラウザとSkypeが収録されている。この機能を使えば、システムはLinux PCとして5秒程度で起動する

クーラーユニットはP5E3 Deluxeと同じ、ノースとサウスを連結してCPUソケットの周囲を取り囲んだヒートシンクともつながった大掛かりなものを載せている。基板のコンデンサはすべてアルミ固体タイプを採用する
今回入手したサンプルは、P5E3 Premiumの上位モデルとなる「WiFi/AP@n」であったため、基板には無線LANモジュールを実装している。対応する規格はIEEE 802.11n(ドラフト)と同g/b

バックパネルのインタフェースもP5E3 Deluxeと同様に、パラレルやシリアルが一掃され、2系統のイーサネット、6ピンのIEEE1394、2つのeSATAが用意されている。キーボードインタフェースとしてPS2を1つ残しているのに安心するユーザーも少なからずいるだろう
2系統のギガビットイーサは、Marvellの88E8056とRealtekのRTL8110SCの2つのコントローラで構成される

Agere(LSI Logic)のL-FW3227-100はP5E3 Deluxeでも搭載されていたIEEE 1394aのコントローラチップ
JMB363で2つのSerial ATAを制御する。これとは別にICH9Rが4つのSerial ATAを制御するので、基板には計6つのポートが用意されている

 以上、P5E3 Premiumの外見をひと通りチェックしてみた。チップセットこそIntel X48 Expressになっているが、用意されたインタフェースやクーラーユニット、基板のレイアウトやオンボードのコントローラチップを見る限り、現行のIntel X38 ExpressマザーボードであるP5E3 Deluxeとほぼ同じ構成となっている。

 P5E3 Premiumでは、ASUSが新たに開発したCPU省電力チップ「EPU」の実装や、インテルのメモリアクセラレーション機能「X.M.P.」、そして何といっても、FSBとメモリバスの「1600MHz」動作と、パフォーマンスではIntel X38 Expressマザーから大いに向上することが期待されるP5E3 Premiumだ。そのパフォーマンスについては、正式に出荷されたころにまた検証してみたい。

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