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» 2009年04月28日 17時00分 UPDATE

大人買いは素敵さ、ただ金があるのなら:アキバ店員のなすがままに、自腹でPCを組んでみた(前編) (1/2)

普段アキバ連載で高価な製品を紹介しているくせに、自分で買ったことがないのは人としてどうか。そんな思いから、予算を設定せずに“熱いパーツ”を買い漁ることにした。もちろん自腹で。

[古田雄介,ITmedia]

「古田雄介のアキバPick UP!」の後ろめたさを埋める罰ゲーム

og_akibaotona_001.jpg 4月某日、単語カード片手にアキバの街を歩く

 筆者は普段、超高級パーツでも注目度が高ければためらうことなく記事にしている。にも関わらず、自分ではコストパフォーマンス重視で冒険心のないパーツを購入していたフシがある。その後ろめたさから、ある朝、ここらで1つ本当の意味で自作の魅力を体感しようという気分になった。すべてのパーツが主役級の激アツなマシンを組んで、自作PCの最前線を味わい尽くしたい。

 自らに課したルールはこうだ。まずは用意した単語カードに、これから訪れる店舗名と、購入するPCパーツのジャンルを書く。次に、店舗側のカードを自分でシャッフルし、訪れる順番を決める。そしてアキバに足を運び、各ショップの店員さんにPCパーツ側のカードを引いてもらう。そのジャンルの中で店員さんがすすめる「値段度外視でとにかく“熱い”(トレンド的な意味で)パーツ」を言われるがままに順次購入していくという流れだ。

 PCパーツの順番は、最後に買うものを「OS+α」に据える以外は完全にランダムとした。なお、購入時はいかなる条件もこちらから提示しないが、買い進めていくうちに規格の縛りが出てくるCPUやメモリ、マザーボードの構成だけは考慮してもらうことにする。

 これで客観性の高い“激アツマシン”を組むことができるはずだ。まあ、最近の自作PC事情からすれば20万円前後でハイクラスのマシンになるだろう。多少無茶な構成になっても30万円といったところか。というわけで、銀行で30万円を下ろし、頭をカラッポにして決定した以下の店舗順に従ってアキバに挑んだ。ちなみに購入日は4月10日だった。回った店舗の順番と、今回購入を予定したパーツは、以下のとおり。

店舗順 購入予定パーツ(ランダム)
1.ツートップ秋葉原本店 A.CPU
2.クレバリー1号店 B.メモリ
3.ドスパラ秋葉原本店 C.HDD&SSD
4.フェイス本店 D.マザーボード
5.ソフマップ秋葉原本館 E.グラフィックスカード
6.T-ZONE.PC DIY SHOP F.光学ドライブ
7.パソコンショップ・アーク G.電源ユニット
8.TSUKUMO eX. H.PCケース
9.BLESS秋葉原本店 I.OS+α

入り口は割安コース。でも、その先は……

og_akibaotona_002.jpg 「メモリ」と書かれた単語カードを手にする樋熊氏

 最初に訪れたのはツートップ秋葉原本店。いつもお世話になっている店員の樋熊氏に、企画の趣旨を説明して単語カードを引いてもらった。そこに書かれていたのはメモリだったので、「とにかく今、熱いメモリをください」とだけお願いする。

 「何も要望がないと困ってしまいますね……。ちょっと、お待ちください」と悩みながら樋熊氏が選んだのは、コルセアのDDR3メモリ「XMSシリーズ TR3X6G1333C9」だった。2GバイトのPC3-10666規格メモリ3枚セットで、トリプルチャンネル動作の検証済みモデル。購入時の価格は1万1980円だった。「少し前ならDDR2が底値で狙い目でしたが、今はDDR3メモリが急速に値を下げていて、このモデルのように1Gバイトあたり2000円で買えるほどになっています。ハイスペックが狙えてこの値段ということで、いま最も熱いメモリといえます」とのことだ。

 確かにDDR3は非常に安くなっており、合計6Gバイトのメモリが1万円強で買えるなんて状況は半年前には想像できなかった。ただ、3枚セットのDDR3メモリを買った段階で、後戻りできないハイエンドな道に踏み入れてしまった気がしないでもない。いや、何も考えずに歩を進めよう。

og_akibaotona_003.jpg 迷うことなく「XMSシリーズ TR3X6G1333C9」を購入

グラフィックスカードは意外にも……

og_akibaotona_004.jpg 「グラフィックスカード」を引き抜き、うれしそうな佐直氏

 2件目はクレバリー1号店。1階のレジにいた佐直氏は、同店が得意とするグラフィックスカードのページを見事に引き当ててくれた。そして、ズラリと並んだグラフィックスカードを見ながら、「SLIやCrossFireは、熱いですね」とつぶやく。筆者が「ああ、複数枚挿しかぁ……」と遠い目をしたとき、佐直氏が手にしていたのは意外にも1枚のカード。それはSapphireの「VAPOR-X HD4870 2GB GDDR5 PCI-E」だった。

 VAPOR-X HD4870 2GB GDDR5 PCI-Eは、2GバイトのGDDR5メモリを搭載するRADEON HD 4870カードだ。「SLIやCrossFireは確かにハイパフォーマンスが狙えますが、ゲームやベンチマークのスコアにこだわる一部の人たちのあいだでしか盛り上がっていないので、全体的に見て熱いのはコレですね。RADEONではハイエンドのHD 4890カードも登場しましたが、HD 4870との差はそれほど大きくありません。そのため今でもHD 4870で特大のメモリを搭載したVAPOR-X HD4870 2GB GDDR5 PCI-Eの人気は高いです。フルHD液晶でゲームをするなら、やはりグラフィックスカードのメモリ容量は重要ですから」と語る。

 価格は2万8318円也。で、もちろん即購入。ゲームはソリティアやマインスイーパーしかやらないけどね……。

og_akibaotona_005.jpg Sapphireの「VAPOR-X HD4870 2GB GDDR5 PCI-E」をゲット

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