Windows 7の“DTCP-IP”化「簡単ですよ」──デジオンが展示デモCEATEC JAPAN 2009

» 2009年10月09日 17時12分 公開
[岩城俊介,ITmedia]
photo CEATEC JAPAN 2009のDLNAアライアンスブース。PCやテレビなどのネットワーク接続した機器を通じて、家庭内のさまざまなコンテンツをDLNAで手軽に共有利用できるシーンを紹介する

 Windows 7は、デジタル放送の視聴と録画をOSの標準機能としてサポートする。対応するサードパーティ製デジタルチューナー製品の導入(あるいはデジタルチューナー搭載PCの導入)により、Windows Media Centerでデジタル放送の視聴や録画、録画番組の再生をPC上で行えるようになる。

 一方、DTCP-IPはOSとして標準サポートせず、その対応はパートナーベンダーにゆだねる格好となる。DTCP-IPはデジタル放送の録画番組など、著作権保護が施されたコンテンツのIPネットワーク配信に用いる技術。具体的には、例えばPCで録画した(著作権保護が施された)デジタル放送の番組を、ネットワーク内にあるほかのPCや家庭用テレビで再生/共有したい時に必要になるものだ。

 このためWindows 7では、録画した地デジ番組のホームネットワーク共有は難しいのかなと勘違いしていたが、ユーザーとしてはそれほど敷居の高いものではないようだ。CEATEC JAPAN 2009のDLNAアライアンスブースで、デジオンがWindows 7のWindows Media Centerで動作するDTCP-IP配信機能搭載のDiXiMソリューションを展示。「ソフトウェアはすでに完成しています」(説明員)という。

photophotophoto Windows 7のWindows Media Centerはデジタル放送をサポートする(左、中) 対応ソフトウェアをインストールすると、Windows Media CenterにDTCP-IP配信のための機能が追加される(右) (※ちなみに、デジタル放送の視聴・録画・配信などの機能は、Windows Media Centerでなければ使えない──わけではない。デジタルチューナー機器に付属する周辺機器メーカー製ソフトウェアでもよい)

 デジオンは同ブースで、2009年7月に発売したDTCP-IP対応のDLNAクライアント「DiXiM Digital TV」(4980円)や機能拡張版「DiXiM Digital TV plus」(2009年内発売予定)、DLNA対応の家庭用テレビ、Windows 7搭載PC、デジタル放送チューナー搭載PCなどを組み合わせて、機器間の相互接続デモとともに家庭内で容易にコンテンツを共有できる利用シーンを紹介する。デジタル放送のシェアリング視聴機能に特化したDiXiM Digital TVに加え、“plus”は著作権保護が施されていないコンテンツの再生(DMP)機能やDTCI-IPで保護されたコンテンツに対応するDMC(Digital Media Controller)機能+DMR(Digital Media Renderer)機能、コンテンツのアップロードやダウンロードが行える「+UP+」(Upload Controller)、「+DN+」(Download Controller)機能を備える。

photophotophoto LaVie Lに保存する地デジ放送の録画番組を、DiXiM Digital TVをインストールしたAspireRevo+大型テレビで再生──という利用例

 Windows 7のWindows Media CenterにデジオンのDTCP-IP機能を追加する手段は、DiXiMソリューションをバンドルする「周辺機器メーカー製のデジタルチューナー製品を導入する」あるいは「デジタルチューナー標準搭載するPCを購入する」だけでよい。「どの製品にバンドルされるか──については未定ですが、現在バンドルしてくれる周辺機器メーカーさんが増えてくれるよう鋭意努力中です」(説明員)とのことだ。

 なお、DTCP-IP機能だけを追加するソフトウェアの単体販売はないようだが、実利用においてはハードウェアのデジタルチューナー機器も必要。要は、(DiXiM以外でも)「対応するデジタルチューナー機器を導入すればOK」という状況になっていくようだ。

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