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» 2010年05月21日 11時00分 UPDATE

イマドキのイタモノ:「Crosshair IV Formula」でAMD 890FXの実力を知る (1/2)

AMDから「Phenom II X6」と同時に発表された「AMD 890FX」チップセット。その機能と性能をASUSのハイエンドマザーボードでチェックする。

[石川ひさよし,ITmedia]

16レーン×2の“フル規格”CrossFireXに対応

 AMD 890FXは、「AMD 8シリーズ」で最上位のチップセットだ。すでに「AMD 890GX」が先行して市場に出荷されているが(レビューはチップセットでSATA 6Gbpsをついにサポート! AMDの「AMD 890GX」をぐりぐり試すを参照のこと)、4月27日の発表では、AMD 890FXに加えてAMD 880GとAMD 870も登場して、ハイエンドからミドルレンジクラスまでがそろったことになる(詳しくはAMD、 6コア搭載の「Phenom II X6」と最新チップセット「AMD 890FX」「AMD 880G」「AMD 870」発表を参照のこと)。

 AMD 890FXは、従来の最上位チップセット「AMD 790FX」と同様に、16レーン×2のCrossFireXをサポートするのが下位モデルとの大きな違いだ。チップセットにグラフィックスコアを統合しないのもAMD 790FXと共通する。サウスブリッジにはAMD 890GXと同じく、Serial ATA 6GbpsをネイティブでサポートしたSB850を組み合わせる。

 AMD 890FXとAMD 890GXではプロセスルールも異なっている。AMD 890GXは55ナノメートルプロセスルールであるのに対して、AMD 890FXはTSMCの65ナノメートルプロセスルールを採用する。もっとも、これはグラフィックスコアを統合するAMD 890GXで55ナノメートルプロセスルールの採用を優先させたためと考えることもできる。ちなみに、AMD 890FXと一緒に発表されたグラフィックスコア統合モデルのAMD 880Gも55ナノメートルプロセスルールを、グラフィックスコアを統合しないAMD 870は65ナノメートルプロセスルールをそれぞれ採用している。

 AMD 890FXは、AMD 8シリーズで唯一「IOMMU 1.2」が導入された。“IOMMU”は“AMD-Vi”とも呼ばれるI/O仮想化技術で、メモリとシステムデバイス間を仮想アドレスでアクセスするときに物理アドレスと仮想アドレスの変換をハードウェアで高速に処理できるのが特徴だ。AMDのI/O仮想化技術は、これまでサーバ向けチップセットでのみサポートされていたが、これがコンシューマー向けのPCでも利用可能になった。

チップセット AMD 890FX AMD 790FX AMD 890GX AMD 790GX AMD 785G
PCI Express レーン数 42 42 22 22 22
CrossFireX対応
IO仮想化 IOMMU1.2
IGP Radeon HD 4290 Radeon HD 3300 Radeon HD 4200
製造プロセス TSMC 65ナノメートル TSMC 55ナノメートル
N-Sチップ間接続バス Alink Express III 2Gバイト/秒 Alink Express II(PCI Express x4) Alink Express III 2Gバイト/秒 Alink Express II(PCI Express x4) Alink Express II(PCI Express x4)
サウスブリッジ SB850 SB750 SB850 SB750 SB750

AMD 890FXを搭載したR.O.G.シリーズ「Crosshair IV Formula」

 AMD 890FXを搭載したマザーボードとして早期に登場した製品の1つが、ASUSの「Crosshair IV Formula」だ。6コア内蔵の「Phenom II X6 1090T」のレビュー記事でも、評価システムのマザーボードとして紹介したが(Phenom II X6 1090Tのレビューは、Phenom も6コア時代に突入──3万円台の「Phenom II X6 1090T Black Edition」で幸せになる?を参照のこと)、今回は、そのCrosshair IV Formulaにフォーカスを当てて、AMD 890FXの実力を検証していこう。

kn_croshriv_01.jpg ASUSのAM3マザーボードとして最上位モデルになる「Crosshair IV Formula」。オンボードに各種の機能ボタンが用意されるほか、メモリスロットの右下にはオーバークロックに特化した「Go Button」を搭載。「SupremeFX」と刻印されたX-Fi対応サウンドチップも実装する

kn_croshriv_02.jpgkn_croshriv_03.jpg バックパネルには2つのボタンを備える。1つはCMOSクリアで、もう1つは「ROG Connect」のオン/オフボタンだ。ROG ConnectはUSBケーブルでほかのPCとリンクし、接続したPCからマザーボードのオーバークロックや各種設定を可能にする(写真=左)。「iROG」と刻印されたチップは、オーバークロックの制御やマザーボードのステータスを監視する(写真=右)

kn_croshriv_04.jpgkn_croshriv_05.jpg AMD 890FXには“Northbridge”と刻印が(写真=左)。SB850にも“Southbridge”とある(写真=右)

 CPU-ZでCrosshair IV FormulaとAMD 890FX、SB850の情報をチェックしてみよう。特に、BIOSに関しては、製品レビュー用に配布されたバージョンが「0405」で、その後「0505」、「0602」と更新したが、ベストスコアを出すBIOSは0505とされている。ただ、このレビューのベンチマークテストは、最新で不具合らしい不具合も確認されなかった「0602」を適用して行った。なお、現在では「0801」またはβとしての「0707」も配布されている。これら最新BIOSでパフォーマンスがさらに改善された可能性もある。

kn_croshriv_06.jpg CPU-Zで確認すると、評価用機材に実装されているチップのリビジョンが「02」と表記されていた

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