本体サイズとともにモバイルで気になるのがスタミナだ。バッテリー駆動時間は6セルの標準タイプ(リチウムイオン/10.8ボルト 3500mAh 38ワットアワー)で約6時間、別売のSバッテリー(5000mAh)装着時で約7.5時間、別売のLバッテリー(7500mAh)装着時で約11.5時間をうたう。バッテリーオプションの充実度も含め、低価格帯のモバイルノートPCとしては不満がないレベルにある。
このSバッテリーとLバッテリーは、13.3型ワイドモデルと共通だ。Sバッテリー装着時の重量は約1.46キロでフォルムも重さも変わらないが、Lバッテリー装着時は約1.605キロとなって後方が17ミリほど厚くなる点は覚えておきたい。
付属のACアダプタも13.3型ワイドモデルと同じく、コンパクトで持ち運びやすい。サイズは36(幅)×92(奥行き)×26(高さ)ミリで、重量がACアダプタのみで140グラム、電源ケーブル込みで192グラムだった(いずれも実測値)。
基本スペックは現行の13.3型ワイドモデルと同様、Calpella(開発コード名)プラットフォームを採用する。
CPUはデュアルコアの超低電圧版Core i3-380UMで、動作クロックは1.33GHz、3次キャッシュは3Mバイト、TDP(熱設計電力)は18ワットだ。Core i5/i7が装備する自動オーバークロック機能のTurbo Boostには対応しないが、Hyper-Threadingにより2コアで4スレッドの同時処理が行える。13.3型ワイドモデル(VPCY219FJ/S)が採用するCore i3-330UM(1.2GHz)から動作クロックがわずかに上がった一方、キャッシュ容量やTDPは変わらない。
チップセットは標準的なIntel HM55 Expressを組み合わせており、グラフィックス機能はCPU内蔵のIntel HD Graphicsを用いる。Intel HD GraphicsはDirectX 10に対応し、3D描画性能は高くないが、MPEG-4 AVC/H.264、VC-1、MPEG-2のハードウェアデコードなどのHD動画再生支援機能を備えているのがポイントだ。
メモリはDDR3 SDRAM PC3-6400で標準2Gバイト(2Gバイト×1)/最大8Gバイト(4Gバイト×2)、データストレージは320Gバイト/5400rpm/9.5ミリ厚のSerial ATA HDDを内蔵する。光学ドライブは搭載しない1スピンドル構成だ。標準で4Gバイトのメモリ(PC3-6400)と500GバイトのHDD(5400rpm)を備えた13.3型ワイドモデル(VPCY219FJ/S)と比べた場合、やや控えめなスペックとなっている。
なお、メーカー保証対象外の行為だが、3本のネジで固定された底面のカバーを開けると、2基のメモリスロット(SO-DIMM)と2.5インチHDDベイが現れる。標準でメモリスロットは1基開いているので、メモリモジュールは増設しやすい。プリインストールOSは大容量メモリを生かせる64ビット版のWindows 7 Home Premiumなので、メモリは4Gバイト以上に増設して使うのもいいだろう。
通信機能は1000BASE-Tの有線LAN、IEEE802.11b/g/nの無線LAN、Bluetooth 2.1+EDRを搭載する。モバイルWiMAXは標準でサポートせず、ワイヤレスWANなどのオプションも用意していないシンプルな仕様だ。
拡張端子については、3基のUSB 2.0ポートを左右に振り分け、アナログRGB出力、HDMI出力、ヘッドフォン出力、マイク入力、メモリースティックPROディオスロット、SDHC対応SDメモリーカードスロットを使いやすい配置に並べている。eSATAやUSB 3.0といった高速なポートは採用せず、13.3型ワイドモデルが装備するExpressCard/34スロット、4ピンのIEEE1394、FeliCaポートはサイズの関係で省かれている。
そのほか、底面の前方にステレオスピーカー、液晶ディスプレイの上部にモノラルマイクと有効画素数31万画素のWebカメラを内蔵する。
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11.6型ワイド液晶ディスプレイ採用の一回り小さいモデルが新たに登場。11月27日に発売予定で、予想実売価格は11万円前後。
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