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» 2011年02月23日 19時15分 UPDATE

逆襲のPC春モデル:FMVの第2世代Core搭載モバイルノート「SH76/C」と「PH74/C」を見比べる (1/3)

富士通は2月26日に第2世代Core/Intel 6シリーズ採用PCの提供を開始する。一足先に13.3型/12.1型ワイド液晶搭載のモバイルノートPCをチェックした。

[前橋豪, 撮影:矢野渉,ITmedia]

出荷準備が整ったSandy Bridge搭載のFMV春モデル

 インテルが2011年1月末に公表したIntel 6シリーズチップセットの不具合に伴い、PCメーカー各社は第2世代 Coreプロセッサー・ファミリー(開発コード名:Sandy Bridge)を採用したモデルの受注停止や販売延期を余儀なくされた。新プラットフォーム搭載のPC春モデルを着々と準備してきたメーカーにとっても、モデルチェンジを待っていたユーザーとっても、これは大きな痛手だ。

 しかし、20日ほど経過して状況は改善されつつある。国内大手PCメーカーでは、富士通が2月20日に対象製品をすべて対策済みとして2月26日に提供すると発表した。以前より富士通は、日本国内で一貫してPCを企画・開発・製造する“Made in Japan”をアピールしているが、今回はその強みを生かし、不具合があるSATAポートを問題がないSATAポートに接続し直し、出荷準備を整えるなどの柔軟な対応が即座に行えたという。なお、PCの国内生産を掲げているパナソニックも同様に、Intel 6シリーズ搭載のLet'snoteを2月26日から順次出荷する予定だ。

 ここでは出荷に先駆け、富士通のHuron River搭載モバイルノートPC「FMV LIFEBOOK SH76/C」と「FMV LIFEBOOK PH74/C」を写真とともにチェックしていこう。これらは試作機なので、実際の製品と一部異なる可能性がある。PC USERでは製品版が入手できたら、改めてレビューを行う予定だ。

13.3型の“大画面モバイルノート”――「FMV LIFEBOOK SH76/C」

「FMV LIFEBOOK SH76/C」。WEB MARTでの価格は17万9800円

 FMV LIFEBOOK SH76/Cは、13.3型ワイド液晶ディスプレイ(1366×768ドット表示)を備えた2スピンドル構成のモバイルノートPC。性能と操作性を重視しつつ、持ち運びやすい重量にもこだわったモデルで、富士通が「大画面モバイルノート」と呼ぶカテゴリーの製品だ。

 CPUはCore i5-2520M(2.5GHz/最大3.2GHz/HT対応)、チップセットはIntel HM65 Expressを搭載し、グラフィックス機能はCPU内蔵のIntel HD Graphics 3000を利用する。こうしたCPU内蔵グラフィックスを用いたノートPCでは、グラフィックスのパフォーマンスが旧世代のCore iシリーズ搭載機より大幅にアップする点にも注目だ(それでも、外部GPU搭載のモデルにはかなわないが)。

 メモリはPC3-10600対応で標準4Gバイト(2Gバイト×2)/最大8Gバイト、データストレージは640GバイトHDD(5400rpm)、光学ドライブはDVDスーパーマルチと手堅いスペックだ。SSDは直販モデルに用意されている。

 通信機能は1000BASE-T準拠の有線LAN、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN、そしてIEEE802.16e-2005準拠のモバイルWiMAXを標準搭載する(ただし、Bluetoothは非搭載)。ワイヤレスディスプレイ表示規格「Intel WiDi」にも対応し、別途対応レシーバーの導入により、HDMI付きの家庭用テレビや液晶ディスプレイにワイヤレスでPC画面を表示することも可能だ。

 この光学ドライブは着脱式のモバイル・マルチベイ構造になっており、動作時間を延長させる増設バッテリーの装着、あるいはより軽量になるベイカバーの装着にも対応する。これにより、重量は光学ドライブ装着時で約1.66キロ、光学ドライブ非搭載時で約1.52キロと変化する仕組みだ。重量を実測したところ、光学ドライブ装着時で1.646キロと公称値よりわずかに軽かった。バッテリー駆動時間は標準で約11時間を確保し、増設バッテリー利用時で約14.6時間まで延びる(いずれも公称値)。

 最近のモバイルノートPCは標準のバッテリー駆動時間がかなり長くなり、ストレージの大容量化やクラウド化によって、光学ドライブのニーズが減りつつあるため、構造が複雑化してコストもかさむ着脱式ベイ構造を採用する製品は少数派となったが、利用シーンに応じて最適な構成が選べる点に魅力を感じるユーザーは少なくないだろう。

 本体サイズは321(幅)×228.4(奥行き)×24.2〜32.3(高さ)ミリだ。ボディデザインは2010年秋冬モデルから一新されており、マグネシウム合金製の天板と、薄型軽量のLEDバックライト付き液晶ディスプレイ(光沢タイプ)、指紋が付着しにくいテクスチャ加工のパームレストを採用する。天面からの全面加圧試験を実施するなど、携帯時の堅牢性にも配慮した。

 OSは64ビット版Windows 7 Home Premium、オフィススイートにはWord、Excel、Outlook、PowerPoint、OneNoteを含むOffice Home and Business 2010をプリインストールする。

 なお、同社直販サイト「WEB MART」のカスタムメイドモデルでは、ノングレアの液晶やWindows 7のエディション、メモリ容量、ストレージ(Trimコマンド対応160GバイトSSDなど)、グロッシー加工のキーボードなどを選択できる。

天面は光沢の下にヘアライン加工が施されており、光の反射によって表情が変わる凝ったデザインだ(写真=左)。液晶ディスプレイはLEDバックライト付きの光沢パネル(低反射処理あり)を採用(写真=中央)。液晶ディスプレイは165度程度まで開くので、ひざの上に置いて使っても画面を見やすい角度に調整できる

主要キーのピッチが約19ミリ/ストロークが約2.7ミリの日本語キーボード、細かいドットパターンが配されてサラサラした手触りのタッチパッド、円形のスクロールパッド、5つのワンタッチボタン、指紋センサーを備える(写真=左)。標準バッテリーは容量が10.8ボルト 6200mAhで約11時間駆動、ACアダプタはサイズが56(幅)×140(奥行き)×30(高さ)ミリと少し大きめで、ケーブル込みの重量が約370グラムだった(写真=中央)。底面のネジ止めされた小さなカバーを開けると、HDDやメモリにアクセスできる(写真=右)

前面にSDXC/SDHC対応SDメモリーカードスロットとワイヤレス通信のスイッチを搭載(写真=左)。背面にバッテリーとアナログRGB出力を配置(写真=右)

左側面にUSB 3.0、USB 2.0(電源オフ時のUSB充電対応)、HDMI出力、ヘッドフォン、マイク、通風口、DC入力が並ぶ(写真=左)。右側面にExpressCard/54スロット、着脱式の光学ドライブ、USB 2.0、有線LAN、盗難防止用ロック取り付け穴が用意されている(写真=右)

SH76/Cのデバイスマネージャ画面

モバイル・マルチベイ構造により、光学ドライブは手軽に着脱でき、増設バッテリーやベイカバーと交換できる

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