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» 2011年04月27日 21時35分 UPDATE

iPad革命の本当の出発:「突き抜けた」と思わせるiPad 2の魅力 (1/5)

国内発売を延期していた「iPad 2」が、いよいよ明日28日に日本でも手に入るようになる。林信行氏がiPad 2の魅力に迫る。

[林信行,ITmedia]

「iPad 2」の国内販売がいよいよ開始

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 地震の影響で発売が延期された「iPad 2」が、いよいよ明日28日から日本でも出荷される。すでに世界26カ国で発売され、売り切れ状態が続いている爆発的人気の同製品だが、あと半日ほど経てばアップル直営店などの店頭で触れるようになるのだ。価格は最も安価な16GバイトのWi-Fiモデルが4万4800円からと、従来のiPadと比べてもさらに手頃になっている。

 iPad 2の製品スペックを眺めて、「初代iPadの“後継機”でカメラがついたこと以外にそれほど違いはない」、そんなふうに思っている人もいるようだが、iPad 2を実際に手にとって細かく触ってみると、大きな違いがそこかしこに隠れていることに気づかされるはずだ。わずか1年前に登場して一世を風靡(ふうび)した初代iPadとも隔世の感があることを、そしてどこか「突き抜けて」しまったことを感じずにはいられない。

 価格情報などは別の記事にまかせて、この記事では筆者なりの視点でiPad 2のすごさの秘密に迫ってみたいと思う。

“突き抜けた”と思わせる仕上がり

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 iPhone 4を初めて見た時、「突き抜けた」と感じたのは筆者だけだろうか。

 毎年、その年のエレクトロニクスの粋(すい)を凝縮しては、それをプラスチックのケースに詰め込んで出荷する――これが、それまでの携帯電話作りの文法だった。

 一方、iPhone 4はそこから飛び出し、どこから見てもエレクトロニクスを感じさせない、生活に新しい変化をもたらすオブジェとしてデザインされていた。このiPhone 4の「突き抜けた」印象は世界的にも支持され、わずか半年で日本の携帯電話の年間出荷総数に匹敵する台数が売れる大ヒット作となった。

 当初の予定より1カ月以上遅れ、ついに日本で発売がスタートするiPad 2には、このiPhone 4に似た「突き抜けた」感がある。

 世界の出版業界、テレビ業界、アパレル業界、医療業界などさまざまな分野にインスピレーションを与え、数々の新たな潮流を生み出した初代iPadに磨きがかかり、圧倒的にエレガントな進化を果たしながら、より多くのことができ、より大勢の人に使ってもらえるように進化したことで、間もなく世界の日常風景まで一変させてしまうんじゃないか、とすら感じさせる。

薄さと軽さが生み出す、初代iPadとは隔世の感があるエレガントさ

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 iPad 2を初めて目にする人の多くは、まずは「薄いね!」や「どれくらい軽いの?」と言いながら手を伸ばす。

 iPad 2のボディは、これまでのiPadと比べて32%薄い8.8ミリ厚だが、斜め上から見ると、白または黒の正面ガラスパネル部分だけが浮き立って見えるため、実際のサイズ以上に薄く見える。筆者の個人的印象では「薄焼きのおせんべい」くらいに感じる。

 本体重量もこれまでのiPadと比べて15%軽減。初代iPadをイメージして持つと軽く感じるのはもちろんだが、実はそれ以外にも軽さを感じる要素がある。これは薄型化にも関係しているが、背面のアルミ合金部分が1枚の板から削り出すユニボディ成形で作られているのだ。たわみやすい板と、ピシっとたわまずに面を保っている板だと、後者のほうが持ちやすく、そのため実際以上に軽く感じる。ユニボディで生まれ変わったiPad 2は、驚くほどの薄さに高い性能を一体化させ、それをしっかりとした剛性で守るだけでなく、手に持ったときの印象までも軽さに貢献しているのではないかと思う。

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 ところで、iPad 2に初めて対面する人の多くは、その薄さや軽さを確かめる前に、別の点にも注目するようだ。それは本体正面の色だ。

 まず、従来のiPadにもあった色――「黒モデル」をみた人は、正面のガラスプレートを縁取る金属がなくなったことで、iPad 2が旧モデルより薄くなったことを鮮烈に意識することになるだろう。

 黒味そのものに変化はないが、それを覆う透明ガラス部分も薄くなったのか、はたまたお皿型で底面が狭く、卓上に正面プレートがそのまま影を落としているせいなのか、ものすごく薄いディスプレイが宙に浮いているような印象すら与える。また、光沢を持った黒といえば、ソニーのPSPなどもそうだが、iPad 2はガラスでコーティングされているがゆえに、より高級さ、頑丈さを感じさせる。

 一方、新色の白モデルを最初に見た人は、その「白」の上品さ、美しさ、高潔さに息を飲むはずだ。冷たい感じの白でもなく、重たさを感じさせる乳白色でもない、その間の絶妙な白色が、きれいにガラスコーティングされたことで、独特の気品を醸し出している。黒モデルと違って、正面カメラの穴もしっかり見えてしまうが、左右対称のど真ん中につけられたその穴すらも、ホームボタンと対をなす、きれいなアクセントとしてうまく取り入れている。

 そんなことを思いながら、改めてiPad 2を眺めてみると、薄さ、軽さ、そして色味の美しさが、旧iPadとは隔世の感があるようなエレガントさを醸し出していることに驚かされるのだ。

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