モバイルキーボードドック装着時は、本体サイズが271(幅)×185(奥行き)×28(高さ)ミリ、重量は約1.3キロ(モバイルキーボードドック単体は約640グラム)となる。実測での重量は1332グラム(モバイルキーボードドック単体で641グラム)とほぼ公称値通りだった。
タブレット本体を差し込むスロット部分が出っ張ることもあり、ミニノートPCとしては少し厚くて重くなるが、モバイルキーボードドック側に各種インタフェースや拡張バッテリーを内蔵しているため、その恩恵は大きいといえる。
モバイルキーボードドックの側面には、2基のUSB 2.0ポートとSDHC対応SDメモリーカード/MMCスロット、ACアダプタ/PC接続端子を配置している。USBにはストレージのほか、マウスなども接続して利用可能だ。USB 2.0ポートにはマグネット付きのカバーが用意されており、非使用時はカチッと閉まる。タブレット本体には、microSDHC対応microSDメモリーカードスロットとミニHDMI出力、マイク/ヘッドフォン兼用端子も備える。
USBストレージやメモリカードを接続すると、直ちに認識されて画面右下に通知され、それぞれのアイコンをタップ(クリック)すると、プリインストールのファイル管理ソフト「ファイルマネージャー」でデータのコピーや移動、削除が行えるようになる。USBストレージやメモリカードを取り外すときは、通知領域の専用アイコンを押せばよい。
モバイルキーボードドックのタッチパッドで操作していると、PCのように複数のウィンドウを同時に開いてドラッグ&ドロップできないことに少々もどかしさを感じるが、そもそもAndroid 3.0は標準でファイラーを搭載していないため、最初からファイル管理の手軽な方法が提供されているのは、当たり前なようでいて、実は便利なポイントだったりもする。
モバイルキーボードドックにはリチウムポリマーバッテリーも内蔵されており、ノートPCスタイルで携帯すると長時間駆動が可能になる点は見逃せない。モバイルキーボードドックを装着すると、タブレット側の内蔵バッテリーに充電されるため、バッテリーチャージャーとして利用することも可能だ。
タブレット単体のバッテリー駆動時間は約9.5時間と不満のないスペックだが、さらにモバイルキーボードドック装着時は約16時間もの長時間駆動が行えるとしている。バッテリー充電時間はタブレット単体で約4時間、モバイルキーボードドックとセットでは約7時間だ。
ここでは試しに、バッテリー駆動時間をテストしてみた。テストはバッテリーが満充電の状態で、バックライト輝度を最大値、無線LAN/GPS/Bluetoothをすべてオンに固定し、MPEG-4 AVC/H.264のフルHD動画(映像5Mbps、Baseline Profile L4.1、音声AAC)をバッテリー切れまで再生し続けるというものだ。余談だが、Android 3.0ではBaseline Profile以外(High/Main Profile)のMPEG-4 AVC/H.264動画をサポートしておらず、実際にHD動画を再生しても、コマ落ちが激しく再生は困難だった。
さて、バッテリーテストの結果はタブレット単体で5時間46分、モバイルキーボードドック装着時で10時間35分だった。公称値よりかなり短いとはいえ、かなり厳しい条件でのテストなので、一般的な使い方ではもっと長く動作するはずだ。特にモバイルキーボードドック装着時のバッテリーの持ちには安心感があり、1〜2日程度ならば充電を気にせず使えるだろう。
なお、モバイルキーボードドックにバッテリーを内蔵したことで、より長時間の駆動に対応できることに加えて、タブレット本体を装着した状態での安定感が増し、液晶を後ろに傾けたときにタブレット側の自重で後ろに倒れたりしないのは、よく考えて作られていると感心する。
付属のACアダプタ(5ボルト/2アンペア出力、15ボルト/1.2アンペア出力)は、実測でのサイズが28(幅)×53(奥行き)×41(高さ)ミリ、重量がケーブル込みで87グラム(本体のみ65グラム)と小型軽量なので携帯しやすい。
ACアダプタはUSBで接続する仕様で、付属のケーブルを使ってタブレット本体のほか、モバイルキーボードドックにも直接つなぐことができる。モバイルキーボードドックは単体での充電も可能だ。付属のケーブルでPCとUSB接続すると、PC上でタブレットとデータのやり取りができるが、タブレットへの充電は行えず、充電にはACアダプタが必要だった。
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