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» 2011年11月25日 11時00分 UPDATE

信頼の“出雲”モデル:国産オールインワンノートは高い? いや、そうでもない――「FMV LIFEBOOK AH77/E」という選択 (1/4)

国内大手メーカーのオールインワンノートPCと聞くと、「Officeとか、いろいろ付いているぶん、ちょっと高いよね」という認識かもしれない。が、年末に向けて買い得感はグッと増している。

[望月瞬(撮影:矢野渉),ITmedia]

“MADE IN JAPAN”を掲げた富士通の主力ノートPC

tm_1111_ah_01.jpg 「FMV LIFEBOOK AH」シリーズの最上位機「AH77/E」。カラーはアーバンホワイトだ

 富士通のノートPC「FMV LIFEBOOK」シリーズは、ラインアップがとにかく豊富だ。モバイル系から据え置き系まで一通りのモデルが用意され、多くの人にとって、自分に合う1台を選びやすいシリーズといえる。

 そのFMV LIFEBOOKシリーズで主力となるのが、15.6型ワイド液晶ディスプレイを搭載した「FMV LIFEBOOK AH」シリーズだ。ハイスペックモデル、スタンダードモデル、エントリーモデル、TVモデルと、4つのカテゴリーで構成されている。

 今回入手した「FMV LIFEBOOK AH77/E」は、上記のハイスペックモデルに属する最上位機だ。クアッドコアのCore i7や8Gバイトメモリ、BDXL対応のBlu-ray Discドライブなどを採用する。2011年10月13日の発売時は量販店での実売価格が19万円強だったが、11月25日の次点で14万円弱まで下がってきた。ポイントバックを含めて考えたり、オンラインショップの最安値で見れば、10万円台で買えてしまう。Microsoft Office Home and Business 2010が付いてくる国内大手メーカーのハイスペックなノートPCとしては、なかなか優秀なコストパフォーマンスではないだろうか。

 ちなみに、富士通はFMVの多くのシリーズにおいて、部品受け入れ検査、部品の組み込み、最終組み立て、出荷試験および品質管理を日本国内で実施しており、このAH77/Eは島根県の出雲にある島根富士通で生産されている。部品自体はワールドワイドで調達しているわけだが、「MADE IN JAPAN」を掲げた製品という点に、信頼性や品質の高さを期待するユーザーは少なくないだろう。

3色のボディカラーを用意

tm_1111_ah_02.jpg アーバンホワイトのカラー。天面、パームレスト、液晶ディスプレイ面はすべて光沢仕上げとなっている

 ボディカラーのバリエーションは、アーバンホワイト、シャイニーブラック、ガーネットレッドの3色だ。下位モデルの「FMV LIFEBOOK AH56/E」は、さらにナイトブルーを加えた全4色となる。ボディサイズは380(幅)×258.5(奥行き)×28.5〜33(高さ)ミリ、重量は約2.9キロだ。15.6型ワイド液晶のノートPCでは、標準的なサイズと重さだろう。

 天面やパームレスト、液晶ディスプレイのフレームはアクリル風の質感と手触りで、緩やかな曲線と斜線で成形されたボディとともに、ソフトで柔らかみのある印象だ。今回入手したアーバンホワイトモデルのボディは、指紋の付着がほとんど気にならないが、シャイニーブラックやガーネットレッドといった濃い色だと多少は目に付くかもしれない。

 詳しくは後述するが、液晶ディスプレイ部分とフレーム部分の間の継ぎ目をなくした「フルフラットファインパネル」や、キートップの側面に彩色した「サイドカラードキー」を新たに採用するなど、細かな工夫も見られる。

 付属のACアダプタと電源ケーブルを合わせた重量は428グラムで、ACアダプタのサイズは147(幅)×56(奥行き)×33(高さ)ミリだった(いずれも実測値)。ACアダプタはやや細長で厚みがあるが、部屋にころがして邪魔になるほどの大きさではない。

 標準装備のリチウムイオンバッテリーは、容量が63ワットアワー(10.8ボルト、5800mAh)だ。バッテリー駆動時間の公称値は約6.2時間(CPUの動作クロックは800MHzに固定)とされており、15.6型クラスのノートPCとしてはバッテリー駆動時間が長い。ベッドサイドに持ち込んで寝る前にWebサイトや動画を見るなど、家庭内でのバッテリー駆動でも、心にかなり余裕を持って使えるだろう。

tm_1111_ah_03.jpgtm_1111_ah_04.jpg ACアダプタは利用時に横幅が広がらないようL字型コネクタを採用している(写真=左)。背面のリチウムイオンバッテリーは容量が63ワットアワー、駆動時間が公称値で約6.2時間とされている(写真=右)

クアッドコアで通常電圧版のCore i7-2670QMを搭載

 ハイスペックモデルということで、基本スペックはかなり高い。CPUはSandy Bridge(開発コード名)世代でクアッドコアの通常電圧版Core i7-2670QM(2.2GHz/最大3.1GHz/3次キャッシュ6Mバイト)を搭載している。Hyper-Threadingによって同時に8スレッドを実行できるほか、Turbo Boost 2.0によってCPUの発熱などに余力がある場合は最大3.1GHzまで動作クロックが自動的に上がる。グラフィックス機能は、CPU内蔵のIntel HD Graphics 3000を利用する。

 チップセットはIntel HM65 Express、メモリはPC3-10600対応の8Gバイト(4Gバイト×2/最大8Gバイト/空きスロットなし)、ストレージは750バイトの2.5インチSerial ATA HDD(5400rpm)だ。メモリとストレージの容量についても、標準的な15.6型クラスのノートPCに比べてワンランク上といえる。入手したマシンでは、内蔵HDDは約399GバイトのCドライブ(システムドライブ)と、同じく約399GバイトのDドライブ(データドライブ)に分割されていた。

 光学ドライブは、BDXLおよび書き込み対応のBlu-ray Discドライブを搭載する。主なメディアの最大書き込み速度は、3層BD-RE XL/2層BD-RE DL/1層BD-REが2倍速、3層BD-R XLが4倍速、2層BD-R DL/1層BD-Rが6倍速、1層DVD-Rが8倍速、2層DVD-R DLが6倍速だ。

 余談だが、BDXL規格は3層100Gバイトと4層128Gバイトの書き込み/書き換え可能メディアを規定している。現時点では3層100Gバイトのメディアが購入でき、4層128Gバイトのメディアは登場していない。また、3層100Gバイトのメディアは最安でも4000円くらいするので、まだまだ使う機会は少ないだろう。

tm_1111_ah_05.jpgtm_1111_ah_06.jpgtm_1111_ah_07.jpg CPU-Zの情報表示画面(画面=左)。CPUはTDP(熱設計電力)が45ワットの通常電圧版Core i7-2670QM(2.2GHz/最大3.1GHz/3次キャッシュ6Mバイト)を採用する。バッテリー駆動時にはCPUクロックが800MHzに下がる。GPU-Zの情報表示画面(画面=中央)。CPU内蔵のIntel HD Graphics 3000を利用する。MPEG-4 AVC/H.264やVC-1の高速なハードウェアエンコードに対応するメディア処理機能のIntel Quick Sync Video(QSV)を搭載しているのが特徴だ。底面のネジ止めされたカバーを開けると、2基のメモリスロットや2.5インチSerial ATA HDDにアクセスできる(写真=右)

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