本連載ではこれまで「Surface RT」の特徴として、内蔵型スタンドやキーボードカバー、オフィススイートといった機能やアクセサリを紹介してきた。今回はバッテリー動作時間をはじめとするSurface RTの性能をチェックする。
まずは本機の基本スペックを確認しよう。CPUにクアッドコアのNVIDIA Tegra 3(シングルコア1.4GHz/クアッドコア1.3GHz)を採用し、メモリ容量は2Gバイト、SSD容量は32Gバイトもしくは64Gバイトだ。タブレットとしてはメモリこそ2Gバイトと多いものの、最近のAndroidタブレットと似たような構成だ。
ベンチマークテストとして、Windows 8/Windows RTが標準で備えているシステム評価ツール「Win SAT(Windows System Assessment Tool)」と、WebブラウザベースのHTML5ベンチマークテスト「WebVizBench」、JavaScriptベンチマークテスト「V8 Benchmark Suite Version 7」を実行した。参考として、CPUにNVIDIA Tegra 3(シングルコア1.4GHz/クアッドコア1.3GHz)を搭載する「VivoTab RT TF600」のスコアも併記したが、完全に環境をそろえてテストしたわけではないので、参考程度に見てほしい。
Win SATのスコア | ||
---|---|---|
製品名 | Surface RT | VivoTab TF600 RT |
CPU LZW圧縮(MB/s) | 89.07 | 91.26 |
CPU AES256暗号化(MB/s) | 30.25 | 31 |
CPU Vista圧縮(MB/s) | 213.13 | 218.78 |
CPU SHA1ハッシュ(MB/s) | 274.19 | 282.24 |
ユニプロセッサ CPU LZW圧縮(MB/s) | 22.58 | 23.02 |
ユニプロセッサ CPU AES256暗号化(MB/s) | 7.57 | 7.74 |
ユニプロセッサ CPU Vista圧縮(MB/s) | 54.14 | 55.62 |
ユニプロセッサ CPU SHA1ハッシュ(MB/s) | 69.97 | 71.69 |
メモリのパフォーマンス(MB/s) | 996.88 | 1077.04 |
Direct 3D Batchのパフォーマンス(F/s) | 48.57 | 49.19 |
Direct 3D Alpha Blendのパフォーマンス(F/s) | 48.12 | 49.81 |
Direct 3D ALUのパフォーマンス(F/s) | 11.21 | 11.25 |
Direct 3D Texture Loadのパフォーマンス(F/s) | 7.95 | 7.98 |
Direct 3D Batchのパフォーマンス(F/s) | 0 | 0 |
Direct 3D AlphaBlendのパフォーマンス(F/s) | 0 | 0 |
Direct 3D ALUのパフォーマンス(F/s) | 0 | 0 |
Direct 3D Texture Loadのパフォーマンス(F/s) | 0 | 0 |
Direct 3D Geometryのパフォーマンス(F/s) | 0 | 0 |
Direct 3D Geometryのパフォーマンス(F/s) | 0 | 0 |
Direct 3D constant Bufferのパフォーマンス(F/s) | 0 | 0 |
ビデオメモリのスループット(MB/s) | 1463.67 | 1482.96 |
Dshowビデオエンコード時間(s) | −(表示されない) | −(表示されない) |
メディアファンデーションデコード時間(s) | 0.484 | 0.447 |
Disk Sequential 64.0 Read(MB/s) | 38.2 | 44.97 |
Disk Random 16.0 Read(MB/s) | 21.52 | 22.99 |
今回のテストでは、スコアがほぼ同等スペックのVivoTab RT TF600よりも少し下回ったものの、一般的なタブレットとしての使い方をする上で、性能不足を感じることはあまりない。Surface RTは5点マルチタッチに対応するタッチパネルを内蔵しているが、指の操作(スライドやタップ)に対する画面の追従性も良好で、チャームの表示やアプリの切り替えなど、Windows 8/RT独特の操作も快適に行える。個人的にはAtom Z2760(1.8GHz)を搭載するWindows 8タブレットよりも動作が軽快ではないかと感じたほどだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.