前回はキーボードカバーの使い勝手を調べた。今回は「Surface RTが仕事で使えるか?」という視点で、標準搭載のオフィススイート「Office 2013 RT」について見ていこう。
今回発売された日本向けモデルが海外モデルと大きく異なるのは、導入しているオフィススイートがプレビュー版の「Office Home & Student 2013 RT」ではなく、商用利用が可能な「Office 2013 RT」である点だ(海外モデルでも日本語の言語パックを導入した場合、アップデートでOffice 2013 RTになる)。
Office Home & Student 2013 RTは家庭用、もしくは学生向けのライセンスであり、仕事に関係する用途で利用してはいけない。例えば仕事のためにOfficeを家庭で一時的に使う、といったことも違反になる。商用利用が可能なOffice 2013 RTであれば、そういった制限はない。
日本マイクロソフトはSurface RTの製品発表会において、日本投入モデルのウリとして製品版のOffice 2013 RTをプリインストールすることを挙げていた。このことからも、Surface RTをビジネスにも使えるデバイスとして訴求したいという同社の狙いがうかがえる(Windows RT自体、従来のWindows用デスクトップアプリが利用できず、Windows Active Directoryや仮想化には対応しないなどの制限があるが)。
Office 2013 RTには、Word、Excel、PowerPoint、OneNoteが付属する。Windows 8用のOffice 2013 Home and Businessなどとは異なり、Outlookがない点は注意したい。Office 2013にも同名のアプリケーションが存在するが、それらと比較するとRT版には以下のような制限がある。マイクロソフトのOffice 2013 RT紹介ページでも制限の詳細を記載している。
Excelなどで業務用に独自のマクロやアドオンを使用しているユーザーであれば厳しい制限かもしれないが、コンテンツの閲覧や簡単な編集ならば問題なく行える。Android端末やiOS端末でもOffice互換アプリはあるものの(Polaris OfficeやKINGSOFT Officeなど)、互換性の問題から表示崩れや厳しい機能の制限があり、閲覧や編集が満足に行えないケースがほとんどだったことを考えれば、やはりこの点は心強い。
Surface RTはオプションのType Coverを使えば、長文の作成なども普通に行えるため(Touch Coverでは少し厳しい)出先で資料を修正したり、簡単なコンテンツの作成も行える。ただ、Type Coverにはクリックボタン一体型のタッチパッドがあるものの、実際に資料を作ろうとすると、タッチパッドだけでは操作が難しい場面が多い(もちろんタッチ操作のみで資料を作るのはもっと面倒だ)。
Wordでの文章入力、Excelでの数字入力などには大きな問題はないものの、画像を挿入したり、表を作るとなれば話は変わる。タッチパッドの奥行きが33ミリしかないので(この画面サイズとしては健闘してはいるが)、細かい操作を行うときには心もとないし、ドラッグ&ドロップなどの動作はやはり行いにくい。
特にPowerPointで、細かい図表の配置が求められる資料を作成するにはマウスが有用だ。逆にマウスさえあれば、複雑な資料でも作成できてしまう。例えば、マイクロソフトの「Wedge Touch Mouse」やサードパーティ製の小型Bluetoothマウスがあると心強い。
次回はOffice 2013 RTを使い、Surfaceで資料を実際に作ってみる。

Touch CoverやType Coverのタッチパッドは、幅は十分だが奥行きが少し狭いため、ドラッグ&ドロップなどの動作が行いにくい(写真=左)。Wedge Touch Mouseなど小型のBluetoothマウスを使うと、細かい作業も行いやすくなる(写真=右)※Surface RTは海外モデルでも日本語の言語パックを導入すれば、Officeが製品版の「Office 2013 RT」になることを追記しました。(2013/3/28 12:00)
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